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waraineko
【創作大賞2025応募作・ミステリー小説】サウザンド・ティアーズ㉟~うまくいってるなんて思えた事は一度もない。ただ、涙を流さずに生きるだけで精一杯だ。
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それから一か月半の間に、京極会を巡る大きな動きが頻発した。
山野辺が意識を取り戻した日の夜、金木は池田が言っていたように、本当に警察に出頭し、その場で逮捕された。
金木は「慶次朗に恨みがあり、殺そうと、あそこへ行ったが、誤って山野辺を撃ってしまった」と、供述した。
金丸連合の構成員は、京極会の手で狩られた。
捕まった人間は、京極会から情報を搾り取られた後、中国マフィアに身柄を渡され、行方不明になった。分からないが、きっと、ミャンマー辺りに飛ばされたと推測された。
京極会は、新宿に進出してきてる関西系の同心会と手打ちした。
恐らくだが、金丸連合の収入源を京極会と同心会で、山分けしたのではないかと、思われているようだった。
池田は、京極会の会長に就任した。
就任した日、池田は黒崎の店をわざわざ訪ね、黒崎に挨拶をしたらしい。
黒崎は「うちはヤクザは出禁だ。萬相談も受けねえ」と言って、池田を追い出したと聞いた。
どれも、慶次朗には関わりたくない関係のない話ばかりだったが、これで京極会とも、金丸連合とも切れると思い、喜んだ。
山野辺の足は、元に戻らなかった。
山野辺は一生懸命リハビリに取り組んだが、足は思うように動かなかった。
そして、山野辺は車椅子に乗り、退院した。
