仏教的視点で新しい人生、新しい経済学を考える① 現実から逃げない勇気を持つ
〇 まえおき
・前回、仏教の教えの真髄は、「悟りによって生まれ変わることができること」であり、「生まれ変わりの方法として『苦』『集』『滅』『道』の四諦八正道が説かれている」という話をしました。
・今回からは、「新しい人生の創造」、「新しい経済学の創造」の現在進行形の実践の話です。
・今回は、「苦」の話(=現実から逃げない勇気と持つ)です。
1 人生の「苦」について
・仏教の教えにしたがえば、人間の「苦しみ」というのは、すべて心の問題です。自己責任です。
① すべては心の問題ということ
・一人ひとりの人生を見てみれば、「運命の荒波にもまれて大変な人生を送っている」という方もたくさんいらっしゃると思います。
・「貧」「病」「争」の苦しみの中にある人に、「それはあなたの心の問題だ」ということを言えば、怒る方も多いと思います。
・しかし、仏教は次のような真実を教えてくれます。
「一人ひとりの人生は、眼、耳、鼻、舌、身、意の六つからかたちづくられている」
・複雑に見える人生も、冷静に考えてみれば、「目と耳から入る情報を心がどのようにとらえているか」ということがほとんどであることが分かると思います。
・人間の幸不幸はたったこれだけのことで決まっているのです。
② 人類の師に学ぶ
・そして、人類の歴史を見てみれば、自分よりもはるかに不遇に見える状況で、心を制御して幸福に生きた人々はたくさんいるのです。
・イエスキリストも、ソクラテスも、吉田松陰も、従容として死を受け入れました。
・トルストイの「戦争と平和」では、主人公のピエールが、捕虜収容所の極限のうえと寒さの中で幸福に生きているプラトンの生きざまを見て、悟りを得て幸福を手にいれた姿が描かれています。
③ マイナス思考ということ
・「心をコントロールすれば幸福になれる」というのは、単なる気休めの話ではありません。実践的な話です。
・「『成功哲学』の実践」シリーズでは、潜在意識の力についてお話をしています。
・マイナス思考がマイナスの事象を引き寄せるのです。
・みなさまの「苦しみ」の原因はこれがすべてと言ってよいくらい心の力には大きいものがあるのです。
④ 現実を受け止める勇気
・マイナス思考の原因の半分は恐怖心と言われています。
・恐怖心を克服するには、ただ現実を受け止める勇気を持てばいいのです。
・ただ、これだけのことです。
(ただ、これだけのことですが、その境地にいたるには何年も何十年もの修行がいるのも事実です。)
・とにかく、現実を受け止める勇気を持とうとしないと、人生の再出発はできません。
(同じあやまちちを繰り返すことになります。⇒仏教でいう「カルマ」です。)
2 世界経済の「苦」について
・世界経済が危機の状態にあることは、他の記事でお話をしてきました。
・整理すると、次のようになると思います。
① 世界経済の実体経済はすでにマイナス成長である
・世界経済の総負債は、おそらく、世界のGDPの十倍を超える数字だと思います。
・米国も日本も中国も借金を返す気がありません。
・現在は、利子さえ、まともに払えない状況です。
② 世界はAIバブルで支えられている
・借金を返せない状態でも世界経済が壊れていないのは、借金を増やし続けているからです。
(各国当局者も市場関係者もわかって延命させているだけです。)
・それが、金融緩和という経済政策とAIバブルです。
・現在のAIバブルを主導している人間の一人が孫正義さんです。
・孫さんの経営手法は、「借金の額を大きくして利子を払う」というものです。借金を返す気がないのは明瞭です。
・AIバブルは、実体経済に対して付加価値を生まない幻想の世界です。
③ 石油危機で明確になる悪性インフレ
・実体経済のマイナス成長と幻想のバブルが重なれば、起きてくるのは悪性のインフレです。
・悪性のインフレは、リーマンショックからの回復過程で起きていますが、それが度重なる金融緩和、バブルづくりで、もみ消されてきました。
・しかし、今回のイラン紛争における石油危機でそれは表面化すると思われます。
・この現実に、正面から向き合わないで、世界経済の再生はありえません。
(あるいは、「危機が訪れないと、現実と向き合おうとしないのが弱い人間の姿」ということかもしれません。)
