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逆風のなかの果実 ~第七章~

第七章 : 決起  – 選択の岐路

27日は、朝から慌ただしさが漂っていた。各部門が集まり、農産物販売禁止の影響を把握するための作業に追われていた。午前中の会議室は、緊張感に包まれていた。
 
特に4月上旬は、毎年恒例の野菜苗販売会が行われる時期であり、地域住民からの問い合わせに追われる職員たちの表情には焦りが見えた。

もし販売が禁止されるとなれば、販売会用の作付けを減少させる必要があり、その結果、予算の削減も避けられない。予算がどの程度減るのかは不透明で、各部署はそれぞれの減額に合わせた作付け計画や実習計画のシミュレーションを行っていた。
 
シミュレーションを進めるにつれ、農産物販売禁止の影響の深刻さが次第に明らかになっていった。学習指導計画の大幅な変更が避けられないという現実が迫っていた。しかし、授業が始まるのは2週間後であり、今からの変更はもはや現実的とは言えなかった。
 
午後の会議は、重苦しい雰囲気で幕を開けた。春休み中にもかかわらず、68人中63人という高い出席率は、皆の関心の高さを物語っていた。磐田が事件の経緯を説明し、山岡から今後の流れについての報告があった。会議室には不安の声が渦巻き、各部署の懸念が次々と語られていく。

先の見えない不安の中での会議

「農産物販売禁止は本当に実行されるんですか?」
と、誰かが疑問を投げかけた。
「もし反対したら、予算や人員が減らされるのではないか?」
と、別の声が続く。参加者たちは、皆が自分の担当での不具合を語り合うばかりで、解決に向けた意見を出せる者は一人もいなかった。
 
その時、一人の参加者が重い空気を振り払うように言った。
「まだ、実際にはFAXが一枚届いただけで、教育委員会や津田さんからの正式な説明はない。まずは、説明を求めるのが先だと思う。」
その言葉をきっかけに、次々と意見が飛び交い始めた。
 
意見が出尽くしたところで
「まずは、農産物販売禁止に反対でいいか?」
磐田が提案すると、会場全体がうなずいた。彼は続けた。
「まだ正式には説明されていないので、教育委員会に説明会の開催を要求しよう。みんなは、いつ開催されてもいいように意見を整理しておいてくれ。」
 
磐田の言葉が会議に落ち着きを取り戻し、会議は無事に解散となった。
しかし、会議室には緊張感が残っていた。参加者たちが去った後、「チーム緑農」の6人が集まり、会議を振り返った。
 
山岡が言った。
「確かに、まだ正式に決まっていないことに対して騒ぎすぎるのもよくないかもしれない。」
他のメンバーも頷き、予算削減についての意見が飛び交った。
「削減幅の予測も様々だし、70%減だという意見もあれば、10%程度で済むという楽観的な見方もある。」
 
その時、磐田が静かに口を開いた。
「実際に予算が減額された場合、計画を立て直すのは非常に厳しい。農産物販売が禁止された後も、教育委員会と細かなやり取りをしなければならない。知事が方針を簡単に変えるとも思えないから、山岡さん、あなたが教育委員会と対立してしまうと、今後の交渉に影響が出る。だから、教育委員会に反対の意思を伝えるのは俺がやる。山岡さんと高橋さんは、現実的な方針で校内をまとめて、禁止や予算削減が実際に起こった際の対応に専念してほしい。松山さんも山岡さんを手伝ってくれ。反対運動は俺が率いる。」
 
前川と後藤が意を決したように言った。
「じゃあ、私たちは磐田さんと一緒に反対運動を展開するグループになるわ!」
と声を揃えた。

それぞれの道を進む

こうして、チーム緑農は2つに分かれ、断固反対派とソフトランディング派として、それぞれの活動を展開することが決まった。希望と不安が交錯する中、彼らはそれぞれの道を歩み始めた。果たして、困難を乗り越えることができるのか。その行く先には、どんな未来が待っているのだろうか。


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