裕泉堂歌会こぼれ筆 2025年9月裕泉堂歌会レビュー記事
梶間和歌が講師を務めます「裕泉堂歌会」の、開催後レビューポストや記事、対談などをまとめております。
詠歌上のコツや注意事項など、特に初心者さん向けにまとめたものが多めです。
歌会そのものにご興味のない場合でも、お歌を詠まれる方にとってはお役に立つ部分があるかなと思います。
もちろん、これらを読んで興味を持たれた方の歌会へのご参加も大歓迎です。
主宰は三鷹古典サロン裕泉堂さま、講師は梶間和歌が務めております。

裕泉堂歌会こぼれ筆 2025年9月
2025年9月歌会レビューポスト
#裕泉堂歌会 、今月もありがとうございました。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) September 4, 2025
新しいお仲間にもお馴染みのお仲間にも、改めて感謝申し上げます。
・俳句で自然な語法、和歌で自然な語法
・月の形で時間帯が決まる
・完了? 否定? 「ぬ」に注意
・本当はない因果関係を描く
・ぎりぎり許容される、大袈裟な表現 pic.twitter.com/IZ3duLfkIu
・「吾(あ)」の使いどころ
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) September 4, 2025
・結句の音数律、字余りの音数律
・複数の読みのある漢字にはルビを
・使えるものは使う
・新仮名遣いだとどうしても美しくならない古語
・詩的な表現に飛びつかない
・上3句使って主語や目的語を表す場合、字余りしてでも最後に助詞を置く
・内容がありきたりなのはよいので、韻律や音数律、文法などを死に物狂いで整える
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) September 4, 2025
・初句を5音の名詞で始めると子どもっぽい、最後に助詞を入れて
・複数の句切れを名詞で切らない
・字余りは1句8音まで
・詩であることに逃げず、一文一文を言い切る癖をつける(詩的表現の試みはその後)#歌の詠み方
錦仁先生の『歌合を読む』で得た知見がちょうど役に立ちました。https://t.co/WRuoGThiKK
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) September 4, 2025
和歌、短歌は上3句、下2句で分裂しようとする力を持つ詩形。その分裂を助長しない。
上3句で主語・目的語を表す場合、最後に助詞を入れるとか、上の句の最初の音と下の句の最初の音を同じにしないとか。
毎回ご参加の多くの方が添削希望してくださるため、
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) September 4, 2025
ほかの参加者にとり勉強の題材になる歌が多く提供され、本当に有難く思っております。https://t.co/peOvYTviwl
添削中の言葉の強さで
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) September 4, 2025
「この人怖い」
「歌が否定された」
という気持ちになる方もおられるかもしれませんが(そうならないよう努めてはいますが)、
「私の歌のおかげでみんなが勉強できたんだ。貢献、貢献! 」
ぐらいに思って、堂々として、また次回ご参加いただけましたら幸いです。
10月以降しばらく、 #裕泉堂歌会 は第1火曜日の開催になります。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) September 4, 2025
締切がだいたい月末や月初めになるので、それを目安にお歌を準備して臨んでいただけましたら。https://t.co/k4uLmhvaLO pic.twitter.com/sWYcE8hGaD
最近の #歌の詠み方 ポスト
タイトルだけネガティブにしてしまいましたが、要するに「これから歌を伸ばすための方法3選」です。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) September 2, 2025
抽象的なことも含まれていますが、必要な方に届きますように。#歌の詠み方 #note
いまいち歌の伸びない人の特徴3選 ~和歌・短歌の基本と実践 裕泉堂歌会プチ講義~https://t.co/F1LpWCpsND
#歌人三大やめとけ
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) September 1, 2025
・「和歌は難しいのでまずは短歌からやってみます」
・手帳に手書きで歌を記録する(数年後のお前が死ぬ)
・ろくろく育ててこなかった自分の感性と日本語力を盲信する
もう最終日ともなると、いまからなにを勉強したり直したりというのも難しいわけで、
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) July 31, 2025
最後の最後にできるのは「自己顕示欲が混ざっていないか」というセルフチェックぐらいだと思う。
まあそのセルフチェックがだいたいの人には不可能なのですが。チェックが甘い。自詠はかわいいから。
難しいけれど、それをがんばりましょう。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) July 31, 2025
モブカウント間違いない。 https://t.co/8pxmsxY6lW
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) July 30, 2025
「歌はおのれの作意で詠む。そのために最大の努力をする。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) July 5, 2025
だが、本当に優れた歌は、人智の計らいを超えてあらわれてくる。
その場面を一枚の絵にすれば、『桐火桶』の俊成永吟シーンになるだろう」p57
この方が歌人でなく和歌研究者であるというのが、なんと、まあ。
「現代の歌人は、なんと不自由なことだろう、と思うに違いない。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) July 6, 2025
だが(略)尊重すべき共通の法則が生きている社会こそ、密度の高い文化・歴史を創りあげる。(略)
個人を大切にするあまり共通の価値観を失いつつある現代を思えば、和歌の強いた不自由を(略)笑うわけにはいかない」p75#和歌の読書記録
「技術論では言い括れない、その向こう側に、本当の歌の住み処がある。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) July 6, 2025
歌人が工夫して構築した「心」「詞」「姿」を超えて、
いや、あるところまではそれとともに進み、最後はそれを振り捨てて、歌はおのれの住み処から立ちあらわれてくる。
あたかも神仏が顕現するかのように」p79
「人が作ったものなのに、最終的に人の手を離れなければ本当の歌にはならない。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) July 6, 2025
俊成は、そういう狂おしいともいうべき和歌の深部に潜む自己矛盾を思索したのだった」p79
「歌は半ば自由にならぬものとして存在している。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) July 7, 2025
歌は人が自由に詠めるものではなく、向こう側からやってくる。
そのとき人の心に歌が生まれる。
人は詞を選び、工夫をして、衣服を着せるように歌の姿を整える。
これが成熟した歌人である」p97
「詞と心が一体のものであったら何も問題はない。近代の短歌のように、おのれの心をおのれ詞(ママ)で表現すると思えばよい。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) July 7, 2025
だが、古典和歌ではそれができない。歌の心を、歌に用いる詞で表現しなければならない。
詞も心も本来的に人間(作者)のものではなく、歌のものなのである」p97
「なぜ、こんなことが問題になるのか。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) August 15, 2025
そのわけは、短歌形式には上句と下句とに分離せんとするエネルギーがあるからだ。(略)
俊成や定家は(略)ともすれば短歌形式の否定・消滅にもなりかねない危険なエネルギーに気づいていたし、(略)下々同字は必ず避けよ、と促したのであった」p144
「初めから終わりまで漫然と言葉が続くズルズル短歌はつまらない。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) August 15, 2025
散文から韻文へのジャンプ、そのための仕掛けを一首のどこかに工夫しないと良い歌にはならない。
古典和歌も現代短歌も同じだ」p145
錦先生、現代短歌のほうで選者を務めてくださらないかな……。
「もしも読者が平安時代の歌人で「深雪」という題を出されたら、「雪深し軒まで積もるみちのくの……」なんて詠まないだろう。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) August 15, 2025
そういう冒頭に題を詠み下した歌も多いのだが、下手な歌といわれてしまう」p154
「俊成はいう。(略)
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) August 15, 2025
時代は変わり、歌の姿・詞も変わった。
『古今集』は「歌の善き悪しきをも、撰び定め」て優美な歌を厳選している。
仰ぐべきは『古今集』であって、まだ美的基準の定まっていない『万葉集』ではない」p158
これ! 美的基準の定まっていない『万葉集』!
「和歌にとって詞より先に音楽がある」p162
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) August 16, 2025
それ。もっと大声で……。#和歌の読書記録
「私たちは、歌人は自分の力で詞をあやつり一首を作りあげると思っている。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) August 27, 2025
一見その通りだが、俊成は最後のところで、おのれの作為・作業を捨てて歌型の力に身を委ねる。それへの絶対的な信頼がなければ歌は詠めないと認識していた」p176#和歌の読書記録
まったくそのとおりなのだけど、
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) August 27, 2025
レベルの低い歌人がこれを読み、自己の努力を放棄して歌型に身を委ねた場合、独りよがりな散文詩またはスローガンにしかならない、
ということは押さえておきたい。
俊成も錦先生も、そんな低レベルな歌人を想定していないからこそ、前提をすっ飛ばしたのだろう。
「「ふるまふ」と評された歌には負歌が多い。(略)
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) August 29, 2025
古語辞典に〈人目につくような勝手な行動をする〉とある。
作者は自信たっぷり、これ見よがしのつもりでも、読者に不調和な印象を与えてしまうことがある。
和歌は優しく美しくありたい。作者の手柄が目立ってはいけないのである」p210
現代短歌の皆さんにも届けたい。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) August 29, 2025
ドヤドヤやられても読者は興醒めするのですよ。
「歌合という集団の場で、おのれを強く打ち出してはいけない。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) September 1, 2025
もちろん、「我」を用いても良い歌は詠める。(略)
しかし「我」を使うならば、ほかの人と共有できる「我」を表現しなければならない。(略)
近代の短歌とそこが違う」p224#和歌の読書記録
こちらの引用です。なかなか分厚い本で、私も読んでいる途中ですが、よろしければぜひ。
裕泉堂歌会添削について
歌会レビュー記事アーカイブ
裕泉堂歌会向けプチ講義動画
裕泉堂歌会に参加する
裕泉堂歌会は月に一度、火曜夜にオンラインで集う歌会です。
アーカイブ視聴も可能なので、時間や場所を問わず安心してご参加いただけます。海外からのご参加もありますよ。
初めての方も、久しぶりになる方も、もちろん常連の方も、お気軽にどうぞ。
主宰は三鷹古典サロン裕泉堂さま、講師は梶間和歌が務めております。

講師経歴
玉葉風雅見ざる歌詠みは遺恨のことなり。
1986年、島根県生まれ。
2009年~13年、自作の詩歌の対面販売に従事。
2012年、近代短歌に触れて短歌を詠み始める。
その年の夏、式子内親王の和歌に衝撃を受け、古典和歌、特に中世の新古今和歌、京極派和歌に傾倒。
2014年、ながらみ書房『短歌往来』3月号「今月の新人」に作品寄稿。
2020年、ながらみ書房『短歌往来』4月号の特集に評論寄稿。
同年5月、私家版歌集『生殖の海』上梓。
2021年、現代短歌社「現代短歌新聞」4月号「島根県の歌人」に作品寄稿。
2022年、ながらみ書房『短歌往来』8月号に作品寄稿。
2023年、ながらみ書房『短歌往来』9月号に作品寄稿。
2024年、隠岐後鳥羽院和歌大賞 令和5年古事記編纂一三〇〇年記念大賞、令和6年城南宮・鳥羽殿賞受賞。
2025年、ながらみ書房『短歌往来』4月号に作品寄稿。
2021年~22年、オンライン講座「歌塾」講師。
2023年~、裕泉堂歌会講師。
新古今和歌と京極派和歌の良き読者を増やすことを生涯の仕事とする。
心の友は藤原定家、心の師は永福門院と光厳院。(2025年現在)
和歌物語に参加する
和歌にフルベットして生きる梶間和歌がつつがなく和歌創作、勉強、発信を続けるため、余裕のあります方にお気持ちを分けていただけますと、
私はもちろん喜びますし、それは日本や世界の未来のためにも喜ばしいことであろうと確信しております。
「この無茶苦茶な生き方を見ていると勇気がもらえる」
「こういうまっすぐな人が健康に安全に生きられる未来って希望がある」
「この人を応援することで人文知の明るい未来が実現しそう」
なんて思ってくださいます方で、余裕のあります方に、ぜひともご支援をお願いしたく存じます。
noteでのチップ、メンバーシップ、その他様々な形で読者の皆様にご支援いただき、こんにちの梶間和歌があります。ありがとうございます。
特にこのたび令和5年の隠岐後鳥羽院和歌大賞で古事記編纂1300年記念大賞を受賞し、表彰式を含む大会のツアーに申し込み、ツアー代金(9万円弱)は生活費と別に工面することになりました。
そちらのツアーには無事参りまして、翌年また城南宮・鳥羽殿賞を頂き、表彰式ツアーに再び参加。
皆様の金銭的なご支援があってこそ叶ったことです。あらためて、心より感謝申し上げます。もちろん、お気持ちでの応援も大変うれしく思っております。
こうした応援のひとつひとつが私の器を広げ、より良い和歌仕事を世界にお返しすることにつながっております。
令和5年、6年分ともに、ツアーの様子はこのマガジンで連載して参ります。どうぞお楽しみに。
今後とも、それぞれの領分において世界を美しくしてゆく営みを、楽しんで参りましょう。
この記事を書いた人


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