散る花、見えない美しさ ~京極派スペース テキスト版~
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京極派スペース
(京極派和歌をテーマにした音声配信)
の音声をもとに、内容を整理し、読み物としてまとめたものです。
スペースでは特に台本も用意していませんし、話し言葉のまま思考を進めているため、
専門用語が多かったり、要点のつかみにくかったりする部分もあります。
本記事では
配信を文字起こしし、読みやすく構成を整理、
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「この回ではどんなテーマを扱っているのか」
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散る花、見えない美しさ ~京極派スペース テキスト版~
今回のテーマは「散る花を詠んだ京極派和歌」です。
京極派スペース「散る花を詠んだ京極派和歌」
散る花を詠んだ京極派和歌を『玉葉集』『風雅集』からご紹介しました。
— 梶間和歌@令和の京極派 (@WakaKajima) April 10, 2026
去りゆく春を惜しみつつ味わっていただけたらと思います。#京極派https://t.co/FUyw5GNyVi
「散る花を詠んだ京極派和歌」ガイド
1.『玉葉集』──散る花をどう見るか
藤原俊言「ふりしく雪」――「それはそうですね」
西園寺実兼「かつ消えぬ」――どちらがどちらの比喩か
京極為兼「このひともとのうらみ」――理の歌
2.京極派歌人の『源氏』取り
九条左大臣女「風にちるらん花」――古典知識と自由な表現
京極為子「桜なみよる」――知らなくても、知っても味わえる
3.『風雅集』──さらなる成熟
京極為兼「さそはぬ花」――言わずもがなを言わない
京極為子「よこぎる花」――景色が立ち上がる
徽安門院「あまぎる花」――空を覆う花
北畠親子「すみれさく道」――近景から遠景へ
花園院「霞におもき」――新古今以来の共感覚表現
永福門院「ながるとすれど」――京極派女性歌人と初句切れ
京極派スペース「散る花を詠んだ京極派和歌」テキスト版
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・文字起こしデータをもとに整形しているため、読みにくい箇所や漢字変換などがあるかと思います(梶間がふだん仮名表記している副詞が漢字になっている、など)。ある程度整えてはありますが、諸々ご了承ください。
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今日は散る花を詠んだ京極派和歌を紹介しようと思います。
『玉葉集』『風雅集』両集からご紹介しますね。
東京の桜は大体散ってしまいましたけど、日本は広いですから。
北のほうにお住まいの方だとまだまだ桜を楽しんでいるかもしれないし、
散ってしまった桜を惜しみながら散る花を詠んだ和歌を味わうというのもまたおつなものです。
ですので、東京の方も北の方も南の方も、西の方も東の方も、皆様楽しんでいただけたらと思います。
まずは『玉葉集』から。
俊言は……京極派歌人ですね。
京極為兼の猶子です。
「落花を」という詞書が2つ前の歌についているんですが、その詞書がこの歌にも続けて掛かります。
(落花を)
藤原俊言朝臣
庭のおもはふりしく雪とみるなへに梢は花ぞまれになりゆく
対比が、ちょっと、あからさますぎるかな。
「上3句と下2句」とは限らないけど、上下の句での対比というのは、京極派の叙景歌ではよくあります。
それにしても単純すぎるところはあるかなあ、という気がしますね。
『玉葉和歌集全注釈 上』を見ても、岩佐先生のコメントは特にないですね。
この歌には訳というか通釈がついていて、参考歌がついていて、特にコメントはなし。
我が宿にふりしく雪を春にまだ年越えぬ間の花とこそ見れ
という清原元輔の歌が参考歌としてあるだろう、ということです。
元輔の歌が好きか嫌いかは別として、出来としては元輔のほうがちゃんと歌になっているというか……、
俊言のこの歌は「そうですね」という感じです。
「庭のおも」庭のおもては、
「ふりしく雪と見るなへに」降り敷く雪のように見える、それと同時に、
梢のほうは花が稀になりゆく。
雪ではなく花のことを詠んでいます。
庭のおもては、雪のように花が降り敷くのだけど、
その一方で梢のほうは花が稀になりゆく。
「それはそうですね」という感じですね。それ以上のなにもない。
春歌の中に
入道前太政大臣
白雲のたなびく色もかつ消えぬ花ちる山の峯の春風
白雲のたなびいているような、その美しい色も次々に消えて行ってしまうよ。花が散る山を吹く、峰の春風のために。
今のは岩佐先生の訳です。
こちらは西園寺実兼の歌ですね。
「かつ消えぬ」の「ぬ」は、完了の「ぬ」です。
否定の「ず」の連体形「ぬ」ではなく、完了の「ぬ」の終止形。
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京極派スペース テキスト版
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