楽しい3日間をありがとう、介入
投資の世界において、一方が天国だった場合、一方は地獄である。全員が利益を上げることはできないし、損があるから利益があるものである。
この3日間というのは、FOMC BOE 日銀会合という経済の世界における発言がまとまったタイミングであった。
結果として、どこに対しても、利上げ、利下げの観測はなく、据え置きであるということ、インフレに関しては高止まりを示唆するような発言が会ったこと、ではあったものの
ベッセントの「円は著しく過小評価されている」「いずれファンダメンタルズが反映され、市場は円高が進むべきだと気づくだろう」という発言は、介入の後押しとなり、結果日銀は介入を行なったという観測がされるようになった。
結果、ドル円は163円を推移していたが、158円を割り、現在160円付近を行き来している。
①FOMC(7/28〜29)——据え置き、でも一波乱
政策金利3.50〜3.75%で据え置き、9対3の決定(クリーブランド連銀ハマック総裁、ミネアポリス連銀カシュカリ総裁、ダラス連銀ローガン総裁の3人が利上げを主張して反対票)
事前に30%程度の利上げ確率が織り込まれていたため、据え置き決定で失望売り=ドル反落(163.91円→163.50円、さらに163.22〜28円まで)
ウォーシュ議長は会見で「物価安定の実現に断固たる姿勢を維持する」と、行動は据え置きでもレトリックはタカ派を継続。ただし、これも「想定内」として大きな反応にはならず
その後、米国のイラン空爆継続・米長期金利上昇を背景にドルは持ち直す——一日の中で往復ビンタの展開
②BOE(7/30)——5会合連続据え置き
政策金利3.75%で据え置き、5会合連続。ただし採決は割れ、タカ派の反対意見も
ポンド円が218円付近から一時213.20円まで、約2.4%の急落——ただしこれは後述する「介入」による市場全体の円急伸に巻き込まれた側面が大きい
③本命:日米当局による為替介入——「介入のカナリア」が現実になった
これが今回の3日間で一番の主役。米東部時間30日午前9時半(日本時間同日22時半)過ぎから、ドル円は163円台から一時157円80銭〜94銭まで、実に5円規模の急落。
日本の財務省・日銀が円買い・ドル売り介入を実施
同時に米国のNY連銀が「レートチェック」を実施——前回話した「介入の前段階」がまさに確認された
「日米が連携して市場介入に動いたのは異例」と報じられている——これまで話してきた「米国側の協調姿勢」が、単なる黙認を超えて、実際にレートチェックという形で一歩踏み込んだ格好
前回、「必要があれば」「いつでも適切に」という表現のレベル分けを一緒に整理したが、このタイミングでは片山財務相・三村財務官の発言の"格上げ"を経ずに、いきなり実弾が出た——FOMC後のドル全面安という「乗りやすい下り坂」に、日米が連携してタイミングを合わせてきた可能性が高い。
④日銀会合(7/30〜31)——据え置き、今日15:30に植田総裁会見
政策金利1.00%程度で据え置き(1名が利上げを提案)
展望レポートでは実質GDP成長率見通しを上方修正、物価見通し(コアCPI)は下方修正
今日15:30、植田総裁の記者会見が予定されている——ここで「利上げペースを市場予想より加速させる柔軟な姿勢」を示すかどうかが、次の焦点
現在の状況
介入後、一時157.80円まで急落したドル円は、160円近辺まで戻す場面もあれば、再び158円台半ばへ急落する場面もあり、極めて不安定
現在は160.29〜160.78円あたりで推移、追加の円買い介入への警戒感も残る
アナリストの見方は割れていて、「金利差で見れば円安は正当化できず、介入は効いてくるはず」という見方と、「高市政権の政策が続く限り円安トレンドは変わらない」という見方が対立している
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