【#RealVoice2025】「ラストイヤーへの第一歩」新4年・西井大翔
今回のブログを担当させていただきます、西井大翔です。
今年も例年通り、何を書こうかと頭を悩ませていますが、1年後にこんな時もあったなと振り返れるように、そしてここが自分の立ち返る場所となるように、今年のブログをここに記したいと思います。
昨年は個人的に苦しい1年だった。
長いリハビリから復帰後し練習に合流したはいいものの、スプリントを1本入れただけでヘロヘロになったときは、大学に来て初めての対人サーキットでリタイアした記憶がよみがえり絶望したし、夏合宿も気分が悪くなるくらいきつかった。
ただ、本当の苦しさはそんなものではなかった。
今年は、いやというほど自分の無力さを痛感させられたシーズンだった。
中でも全国社会人サッカー選手権大会の関東予選、東京国際大学戦はまさに悪夢。夢ならば覚めてほしかったが、残念ながらあれは現実だった。
前の週のリーグ戦で約8か月ぶりの公式戦復帰を果たした自分は、この日もベンチスタートだったが、出番は来ると思っていたし自分なりに良い準備をして試合を迎えた。
1-1と拮抗した展開の中、後半の早いタイミングで名前を呼ばれた。
試合を左右する重要な場面で、自分が出てチームを勝たせるという最高の展開を想像してピッチに入った。
結果は自分の守備対応のミスから失点し、1-2で敗北。
それ以外でもふがいないプレーをして、勝たせるどころか負けさせてしまった。
試合後、観客席に挨拶に行ったときに「ありがとうございました」ではなく「ごめんなさい」が頭に浮かんで来たのは衝撃だった。無力すぎる自分に対する怒りと、そんな自分が試合に出てしまった申し訳なさがこみあげてきた。
原因はおそらく、うまくいくだろうというどこから来たのかも分からない過信。
つまり、試合に臨むための心の準備が不十分だった。
もう1つ特筆するとすれば、あの1年生の頃を彷彿とさせるようなベンチ外常連期間。
基本的にはベンチ外。ベンチ入りしても出場時間はゼロ。
自分にとってこの戦力外通告は、存在すらも否定されたかのようできつかった。
心の中では「俺を使えよ」と思いながらも、客観的に見れば使う理由が見当たらず、3年にもなってまだこんな状況にいる自分が無力すぎて絶望した。
年初めに立てた関東リーグ出場なんて目標は全く現実味を帯びず、理想と現実のギャップに打ちのめされる日々が続き、初めて、「サッカーやめたほうが楽になるんじゃないかな」なんて考えたりもした。
他にもいろいろあったが、こんな具合で今年は無力さを痛感させられすぎて自己肯定感爆下がりの1年だった。
そんな中でも肯定できるところがあるとすれば、どんなにベンチ外が続こうとも、プレーが悪かろうとも、やるべきことを積み重ねることから逃げなかったところくらい。
家族を筆頭とした自分を支えてくれる人達、仲間、これまでの自分、これからの自分。
これらの存在が、そう簡単に諦めさせてはくれなかった。
そしてついには諦めるのを諦めたわけだが、そうやって逃げずに自分に向き合う中で、磨かれていったものが確かにある。
それは「覚悟」。
あるアニメの中で、こんな言葉があった。
「小さな山に登る第一歩。富士山に登る第一歩。同じ一歩でも覚悟が違う。」
この言葉を自分に当てはめたときに自分の弱さがなんとなくわかった気がした。
これまでの自分はエベレストに登るのにも関わらず、富士山に登るくらいの覚悟しかなかった。
エベレストに登るにはエベレストに登る覚悟で進まなくてはいけなかった。
そのことに気付き、少しずつ覚悟が磨かれてきた頃に、転機は訪れた。
関東リーグ参入戦。
運命的なことに相手はあの時と同じ東京国際大学。
怪我人や、累積での出場停止選手が出たため、自分がスタメンで起用された。
「やっとか」と冷静ぶった自分の傍らにあの時の自分が重なった。
ただ、あの時とは決定的に「覚悟」が違った。
全員のハードワークと青柳の素晴らしい2ゴールの活躍でチームは3-1とリベンジに成功。
次のTOKYO2020戦はPK戦の末敗れたが、この2試合は久しぶりに楽しい試合だった。
まさに真剣勝負。この1試合にすべてをかけるくらいの気持ちで臨んだし、それがチームとして1つになって、サッカーの楽しさを思い出させてくれた試合になった。
仲間が点を取って心から喜んだのもなかなか久しぶりだったんじゃないかと思う。
そしてシーズンが終わり、新チームが始動したわけだが、自分の名前はトップチームにはなかった。
仕舞いには年末最後のゲバで膝が限界を迎え、現在は怪我で離脱中。
もうお分かりかと思うが、転機が訪れた割には、苦しい状況は何も変わっていない。
そのうえ、これからは4年としてチームを引っ張っていく立場になり、もっと苦しくなる。
4年として、サッカー選手として、人として。
足りないことは山ほどあり、その道のりは、まさにエベレストくらい険しいものになるだろう。
今考えれば去年の1年間、もっと言えば1年の時にあの本を買ってからこれまでの期間は、覚悟を磨く期間だったのかもしれない。
個人としてもチームとしても最高に苦しむであろう、ラスト1年に挑む覚悟を。
だから、今年はその磨かれた覚悟を胸に全力で走り抜けたいと思う。
そして、全てが終わった後にみんなで笑い合えたらいいなと思う。
次のブログはついに、われら新4年寮外が誇る大エース、舜(浦川舜・早稲田本庄高等学院)です。
彼の能力の高さはまさにシゴデキのそれ。中でも、客観視の能力に関しては、彼の右に出る者はいないでしょう。それは、2人でいるのにまるで3人いるかのような錯覚に陥るほど。そのプラスワン精神をサッカーで発揮してくれることを切に願います。
そんな彼は去年、ピッチ内外でどんどん評価を上げ、ついに学年の誇るエースへと昇格を果たしました。最高学年となる今年は、ア式の誇るエースとしてピッチ内外で大活躍してくれること間違いなしでしょう。
ブログでは、客観視しすぎて自分を見失わないかだけが心配ですが、彼の内に秘める思いはどんなものなのか、非常に楽しみです。
◇西井大翔(にしいひろと)◇
学年:新4年
学部:商学部
前所属チーム:静岡学園高等学校
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