著作権の話をしようじゃないか
皆さん、こんにちは。法律って難しいよね。木賃ふくよし(芸名)です。
さて。なんか万博コスプレの件が炎上して、それに近寄ったら、ワタクシにまで火が着いちゃった訳ですが、この問題はいくつもの要素が絡んでおり、割と主張がバラバラなんですよね。
それを紐解いていくために、まずはルールとマナーとモラルの違いについて簡単に説明しました。
こちらがその第1回と第2回。
てな訳で、本日はようやく著作権の話。
はい。著作権ってのは漫画の作者なんかが、自分の作品を好き勝手にできる権利は権利者(作者)にしかないんだぞ!と言う権利です。
また、その作品から得られる収益などにも関わる権利で、一般にそれを著作権法と言う訳だ。
つまり、作者でもないのに、つまり他人の作品を自分の好きな展開に改変した漫画を発表したり、まして、それを売って収益を得たりする事は、
(´・Д・)」著作権法違反
になっちゃう訳です。
で。わざわざコレを読んでくれてる人のほとんどは「それぐらいは知ってる」ってなると思うけど、この著作権法違反と言うのは、基本的に、
「親告罪」です。
親告罪ってのは、簡単に説明すると、被害者が「こんな被害に遭いました!」って訴えを起こさないと警察などの機関が動いてくれない犯罪にあたります。
ちなみにその逆は非親告罪。こちらは誰の訴えがなくても検察や警察が動く。殺人なんかがそれに当たりますね。
で。著作権法違反は親告罪なので、
(´°皿°)」俺の作品がパクられた!
って公訴(訴えを起こす)しないと公的機関は何もしてくれません。
で。今回の万博の件で、「版権(他者に著作権のある)キャラクタのコスプレをしてるからルール違反だ!」という声が上がっておりますが、前述のように、
(´・Д・)」著作権違反は親告罪。
つまり、著作者が何の訴えも起こしていなければ、ルール違反とは認められないのです。
簡単な話、飲酒運転をしていても、事故を起こすとか、検問に引っかかるとかしない限りは、
(´・Д・)」なかった事になる。
ええ。わかりますよ。やったもん勝ちかよ!とか、見つからなくても罪は罪だろ!とか、モラル重視派からすれば、訴えられなくてもダメなもんはダメ! わかります。
しかし、法律というシステムはそうなっているから仕方ない。悲しいかな、不服があるならば法律を変えるしかないんですよ。何十年先になろうとも。
だから現時点で出来る事は、権利者に「パクってる奴がいますよ」と伝える事ぐらいだろう。
それを権利者がどう扱うかは権利者に任せるしかない。だってそれを決められるのは権利者の権限なんだもの。
で。この騒ぎが大きくなってからも権利者からの訴えはない。ちなみに権利者は漫画原作の作者だけでなく、アニメ化もされてるので作者1人が弱気になって訴えを起こしていない、という線は薄い。
一応、万博の開催中にミソを付けたくないから今は黙ってる、って可能性はあるけどね。
更に、万博側もコスプレ入場を禁止していない。それ以降も版権キャラクタのコスプレ入場は確認されている。
つまり、
権利者も管理者も、
ルール違反だとは
認めていない模様。
(´・Д・)」残念だけど、それが答えなのよ。
入場を許可され、退去も命じられていない。禁止にもなっていない。それが事実なのよ。
あなたがどれほど作品愛に溢れ、正義感から義憤に駆られていようとも、権利者、管理者ともに、少なくとも今現在は「問題ない」と判断しているので、
権利者でも管理者でもない第三者が
口を挟むような事ではないのである。
と言うか、権利者や管理者の権限を持たない者が、まるで権限を持つかのような振る舞いをする事の方が違法性があったりするし。
で。更に言うとね? そもそも版権キャラクタのコスプレが、違反であるかどうか、と言う点なんだけれども、先ほど言ったように、親告罪なので、訴えを起こされなければ罪にはならない。
この罪の発生がいつになるか、と言う問題は法律的にややこしいのだけれど、結果だけ言うと、訴えられたら過去の行いに遡及して罪を問えるが、それまでは「犯罪ではある」けれど、「犯罪でもない」というシュレディンガーの猫状態なのである。
これを「推定無罪」って言うんだけどね。
そして、訴えたら罪が確定するかと言うと、
(´・Д・)」そうでもない。
残念ながら、訴えを起こそうとも、敗訴すれば「犯罪ではなかった」と言う事になってしまうのだ。
悲しいかな、裁判で白黒つけた場合、「著作権侵害に該当しない」と言われたら、「犯罪ではなかった」という残酷な結果が残るのである。
だからして、「著作権侵害だ!」とか声高に言わない方がいいのよ。ってな事を言うと、
(´°皿°)」明らかにアウトだろ!
裁判に勝てばいいんだ!!
って反論が来るのは目に見えてるんですが、
残念ながら、
勝ち目は薄い。
このテの裁判は、パクリ商品を用いて「本物と誤認させて商品を売る」ぐらい悪質な事をしてないと、なかなか勝てないのよ。実際、パロディ商品なんかはだいたい勝てない。
例えばコスプレの場合、その版権キャラクタが非公式なのに、まるで公式の許可を取ったかのような振る舞いで万博親善大使級の役割)を授かった! しかも高額のギャラを受け取っていた!ぐらいの事をしていないと厳しい。
一入場者としてコスプレをしてた、ぐらいだとまず勝てないんです。
しかも、版権キャラクタによく似た格好をしていた、ぐらいでは勝ち目はないと言える。
例えば、服装の一部が全然似ていないってだけで「同一とは認められない」のです。
悲しいかな、コスプレイヤーの衣装の出来が悪かった所為で「同一とは認められない」って可能性さえあるぐらい。こう言うと、
(´°Д°)」日本の法律に正義はないのか!
って嘆く人はいるだろうが、実の所そうではない。むしろ逆。何でかって言うと、
ちょっと似ているぐらいで、
(´°皿°)」金払えやゴルァ!
ってヤクザみたいな行為を防止する意味合いがあるからである。
皆さんも聞いたことがありますよね、
⚫️⚫️
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黒い丸を3つ描いたら、ネズミが襲い掛かってくるってジョーク。
より多くの一般市民がそう言った被害に遭わないためには、何でもかんでも簡単に著作権侵害だ!という風には出来ないんですよ。
そもそも、そんな事を言ったら同人誌販売なんて殆どがアウトになる訳ですね。他人の褌で勝負して、金銭受諾まであるんだから。
ってな事を言うと、同人誌作成販売にはちゃんとガイドラインがある!って反論があったりもしたんですが、
ぶっちゃけ版権モノ同人誌を売って儲けてる人は沢山いる(儲かってない人はもっと沢山いるけど)し、その売上が公式に報告される事もないし、同一性保持権(キャラクタの性格や設定を変える)は侵害しまくりである。エロ同人なんて作品のイメージを下げる、って点もアウトだろうし。
白か黒かで言えば、黒寄りの真っ黒。
それでも権利者にお目溢しをしてもらってる状態なのである。
さて。ここまで話した所で、炎上した件のコスプレイヤーが白か黒か、あなたの判断を聞きたい。
いや、あなたの答えはどっちでもいい。そこに興味もなければ、大した意味もないからだ。
だが、その上で、
(´・Д・)」 法的に、
白か黒かだと、
どっちの結果か
出ると思う?
ワタクシは残念ながら、白って出ちゃうと思うんだわ。残酷だけれども。
そして、実に残念なんだけれども、今回の件で「版権キャラクタは違反だろ!」という声を上げてる人は、
(´・Д・)」このテの解説を読まない。
読んでも曲解する。それじゃ勝ち筋が失われていくだけなのよね。
ちなみに言っておくと、ワタクシは件のコスプレイヤーの擁護派ではない。
前2回を読めばわかるだろうが、法令遵守派なのである。
そして、これも前2回を読めばわかるだろうが、論理性を重視するので、
(´°Д°)」曖昧な基準や
感情論の敵ってだけだ!
法治性や論理性、現実性がより高い方に味方しているだけの話である。
そこんトコ、よろしく。
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なお、この先には「どうせ読んでないだろうし、¥200も払わないだろうし、読んでないから続きは読まないだろうけど、規制派が読んでおくべき話」が書かれています。
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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。
