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なぜ残業2倍でも評価は上がらない? がんばったのに評価が上がらないメカニズムとは

おつかれさまです。深沢マチヤです。

私は、会社員が「狙った通りに給料を上げる」ための戦略アドバイザーとして発信をしています。

「がんばっているのに給料が上がらなくて悔しい思いをしている」
「給料を上げたいと思うけど、何をどんな風にがんばればいいかわからない」

といった会社員の方に向けて、狙った通りに給料を上げるための戦略と具体的な方法をお伝えしています。


今日お伝えしたい内容は「がんばったのに評価が上がらないメカニズム」についてです。

突然ですが、あなたはこんな風に悔しい思いをしたことありませんか?

「今期は本当に頑張った。
残業もして、成果だって出した。
なのに、なぜか評価は上がらなかった……」

評価面談を終えた後に、こんな気持ちになったことがある方は、少なくないと思います。


実は、この「頑張った体感」と「評価のズレ」には、明確な理由があります。

感情の問題でも、上司との相性の問題でも、会社の都合でもありません。

原因は、がんばる「方向」が、評価の上がる方向ズレていることにあります。

今回お伝えするのは、そのズレをシンプルに可視化してくれる考え方です。


それは、名付けるとすれば「評価の方程式」

この方程式を知るだけで、あなたがこれから何をどんな風にがんばればいいのか、その方向性が驚くほどクリアに見えてきます。

少し長くなりますが、最後まで読んでいただけると、これまでの「がんばり方」に対する見方が、きっと変わるはずです。



「頑張った!」という体感と、実際の評価が噛み合わない理由


少し過去を思い出してみてください。

あなたはこれまで「頑張った」と感じた時、どんな風に働いていましたか?

・朝早く出社して、夜遅くまで残業した
・仕事量が増えても、なんとかこなした
・上司に言われたことは、すべてやり切った

たとえばこんな風な「頑張り」が思い浮かぶ方は多いと思います。


ところが、評価面談の結果を聞いて「え、この評価?」とがっかりした経験がある方も、同じくらい多いのではないでしょうか。


私自身、20代の頃はまさにそうでした。

当時、いわゆるメガベンチャーと呼ばれるような企業で働いていたのですが、朝早くから出社して夜遅くまで残業し、休日出勤もして必死に働いていました。
毎月36協定の残業上限をどうやって誤魔化すかを考えるような日々で、自分なりに本当に頑張っていたつもりでした。

それなのに、評価はいつも「標準」。

「能力は変わらないはずなのに、なぜあいつだけ評価されるんだ?」
と、同期の顔を見ながら、いつも悔しい思いをしていました。


でも今振り返ると、その原因はシンプルなんです。

私は「頑張ること」にフォーカスしすぎて、「評価が上がる方向に向かって頑張ること」ができていなかったのです。


この違いは、一見すると小さく見えます。

でも実際には、この違いが評価の結果に大きな差を生み出します。

それは、ボートを一生懸命に漕いでいるのに、目的地とはズレた方向にボートを進めているような状況に例えられます。

努力の量は本物でも、向かっている方向が違えば、どんなに漕ぎ続けても目的地には近づけません。


では、「評価が上がる方向」とは一体どういう方向なのでしょうか?

それを理解するためのカギが、これからお伝えする「評価の方程式」にあります。



仕事の「成果」は、3つの要素でできている


まず一つ、重要な前提をお伝えします。

「仕事の成果」というものを、私たちは普段なんとなく一つの塊として捉えがちです。

「今期は成果を出せた」「今期は成果が出なかった」というように、まとめて評価してしまう。

でも実は、仕事の成果は3つの要素に分解することができます。

その3つとは、次のものです。

・成果の「量」
・成果の「質」
・かかった「時間」

そして、この3つは、こんな方程式に組み合わさっているのです。

成果 = 成果の量 × 成果の質 ÷ かかった時間

これが「評価の方程式」のベースになります。

少し噛み砕いて説明しましょう。

「成果の量」とは、どれだけの量の仕事を完了させたか、という軸です。

営業職であれば商談件数や成約数、事務職であれば処理した案件の数などがイメージしやすいと思います。
「今月は10件の提案を出した」「30件の問い合わせに対応した」といったものが、成果の量にあたります。


「成果の質」とは、その仕事の精度やレベル、そして影響の大きさです。

同じ1件の提案でも、チームへのノウハウ共有を伴った提案と、ただこなすだけの提案では、質に差があります。
また「自分だけでなく、組織全体に良い影響を与えた取り組みかどうか」も、質の重要な構成要素になります。
(この点は、後ほどもう少し詳しくお伝えします)

そして「かかった時間」は、その成果を出すのにどれだけの時間を使ったか、です。

方程式の中では「分母」にあたる部分で、ここが大きくなればなるほど、方程式の値は小さくなります。


この3つが揃ってはじめて、「仕事の成果」の全体像が見えてきます。

逆に言えば、この3つのうちどれか一つが欠けていたり、バランスが悪いと、思ったより評価が上がらないという現象が起きやすくなります。

「頑張った体感と評価のズレ」の正体は、多くの場合、この3つのバランスが崩れているところにあります。



「残業2倍」でも評価が変わらない、数学的な理由


ここで、多くの方が一度は経験したことのある「残業したのに評価が上がらなかった」というケースを、方程式に当てはめて考えてみましょう。


わかりやすくするために、全ての基準値を「100%」に設定して考えます。

「100%」というのは、会社があなたに対して期待している水準を満たしている状態、とイメージしてください。


まず「期待通りの仕事をした場合」を式にすると、こうなります。

成果の量100% × 成果の質100% ÷ かかった時間100% = 100%

期待値にピッタリの「100%」。
評価は「標準」です。

では次に、「残業を2倍にして、成果の量も2倍にした」場合を考えてみましょう。

体感としては「2倍がんばったんだから、評価も上がるはず」と思いたくなります。

ところが、方程式に入れると……

成果の量200% × 成果の質100% ÷ かかった時間200% = 100%

なんと、答えは「100%のまま」です。

これが、「残業2倍でも評価は変わらない」という現象の数学的な理由です。


どれだけ長く働いて、どれだけ多くの仕事をこなしても、「かかった時間(分母)」も同じ倍率で増えている限り、評価は変わらないのです。


この事実を知ったとき、私は少し呆然としました。

20代の自分が、あんなに必死に残業して働いていた日々が、評価の観点からは「ほとんど意味がなかった」ということになるからです。

いや、正確には「無意味」ではありません。
ただ、「頑張った体感に比べて、評価への貢献度がとても低かった」というのが正確な表現です。


さらに言えば、こんなケースはどうでしょう。

「残業を2倍にして、成果の量も2倍、さらに成果の質も1.5倍に上げた!」

かなり頑張っています。体感としては「3倍くらいの評価が来るはず」と期待したくなります。でも方程式に入れると……

成果の量200% × 成果の質150% ÷ かかった時間200% = 150%

答えは「150%」。悪くはありません。

でも体感の「3倍」(=量2倍 × 質1.5倍)とは、大きなズレがあります。

この「体感と評価のズレ」は、残業や長時間労働に取り組む多くの会社員が、無意識のうちに経験していることだと思います。

もちろん、長時間労働そのものを否定するつもりはありません。
締め切りが迫っているとき、大きなプロジェクトの山場を乗り越えるとき、残業は必要なこともあります。

ただ「残業時間 = がんばった結果 = だから評価も上がる」という思い込みは、この方程式を見ると、数字の上では成り立ちにくいことがわかります。

「頑張った量に対して、評価がついてこない」と感じている方は、もしかするとこの「分母の罠」にはまっているかもしれません。



評価を上げるための「3つの方向性」


ここまでで「なぜ残業が評価につながりにくいのか」が見えてきました。

では、評価を上げるために「正しい方向」とはどこでしょうか。

方程式を見れば、答えは明快です。評価を上げるためには、次の3つの方向性しかありません。

① 成果の量を増やす
② 成果の質を上げる
③ かかった時間を減らす

一つひとつ見ていきましょう。

① 成果の量を増やす

同じ時間の中で、より多くのアウトプットを出すことです。

ただし注意点があります。「量を増やす」ために「時間を増やす」(残業する)と、分母も大きくなるため、評価への効果が相殺されやすくなります。

つまり「量を増やす」の真の意味は、「同じ時間で、もっと多くをこなせるようになる」ということです。

業務の段取りを工夫する、ツールやテンプレートを整備する、優先順位を正確に判断するといったアプローチが、これにあたります。AIツールを活用して定型業務を効率化することも、有効な手段の一つです。


② 成果の質を上げる

同じ量のアウトプットでも、その精度や影響力を高めることです。

たとえば「自分が作った資料がチーム全体に共有されて活用された」「提案したアイデアが別の部署でも採用された」「自分のノウハウ共有で、後輩の成果が上がった」といった「波及効果」は、質の向上を表す典型例です。

方程式で言えば、「成果の質が120%になると、そのまま評価に120%が乗ってくる」ということです。

自分一人の仕事の精度を上げるだけでなく、その仕事が「どれだけ広い範囲に良い影響を与えたか」を意識することが、質を上げるための重要な視点になります。


③ かかった時間を減らす

方程式の中で「分母」にあたるのが時間です。
分母が小さくなるほど、答えは大きくなります。

つまり「同じ成果を、より短い時間で出せるようになる」ことが、実は評価への影響が最も大きい方向性です。

先ほどの例で言えば、成果の量と質を「100%のまま」にして、かかった時間を「80%」に減らすだけで、評価は125%になります。

業務効率化、ムダな作業の削減、情報収集の時短。
こういった取り組みが、実は評価の向上に直結しているのです。

残業を増やすよりも、業務時間を縮めることの方が、評価への貢献度が高い。

これが方程式から導き出される、少し意外な結論です。



「個人の努力」だけでは越えられない壁がある


ここまで読んで、「なるほど! じゃあ量を増やして、質を上げて、時間を減らせばいいんだな」と思った方もいるかもしれません。

確かに、その通りです。

でも一つ、正直に申し上げます。

個人の力だけでこの3つを同時に改善するのは、かなりハードルが高いのです。

量を増やせば時間が増える傾向があります。
質を上げれば丁寧さが必要で時間がかかります。
時間を減らせば量や質に影響が出やすい。

3つは互いに引っ張り合っているため、一人の力で全てをバランスよく改善しようとすると、どこかで頭打ちになります。

これは努力が足りないのではなく、構造上の限界です。


では、その壁をどうやって超えるのか?

実は、ここに「狙った通りに評価を上げる」ための、最も大事なポイントが隠れています。

キーワードは「自分以外を動かす」ことです。

かつて私が若手時代にお世話になった先輩が、その答えを体現していました。

その先輩は、自身の上手くいった取り組みを分析してレポートにまとめ、チームメンバーに共有していました。
さらに、いろんな人を巻き込んで勉強会や研究会を日常的に行っていました。


当時の私は、その行動の意味が理解できませんでした。

「ただでさえ忙しいのに、なぜそんなことをしているのだろう?」
「上手くいく方法を知っているなら、黙って一人で使えばいいのでは?」

そこであるとき、思い切って本人に質問してみたのです。
その答えが、まさに「目から鱗」でした。

「だって、自分が教えたことが功を奏してチームメンバーの成績が良くなったら、その良くなった分は自分の成果にできるでしょ?」

この発想こそが、個人の限界を超えるための「第4の方向性」だったのです。


たとえば、6人のチームに自分が所属しているとします。
もし自分以外の5人のメンバーの成果を20%ずつ引き上げることができたとしたら、どうなるでしょう。

5人 × 20% = 100%分の成果を、自分の成果として上乗せできる

計算上、自分の成果が2倍になるのと同じ効果が生まれます。

しかも「かかった時間」はほとんど変わりません。


これが方程式の観点から見たとき、最もコストパフォーマンスが高い「評価の上げ方」です。

「自分の仕事の量や質を2倍にする」のは難しくても、「チームメンバーの仕事の量や質を20%ずつ上げる」のは、まだ現実的に感じませんか?

この発想の転換が、評価と給料を狙って上げていく上で、最も重要なポイントの一つになります。



まとめ:がんばる「量」ではなく、がんばる「方向」を変えよう


今回お伝えしたことを、整理します。

「頑張った体感と評価のズレ」には、明確な理由があります。
それは「評価の上がる方向」に向かってがんばれていないことです。

仕事の成果は「成果の量 × 成果の質 ÷ かかった時間」という方程式で表すことができます。

この式を使うと、残業して仕事量を2倍にしても、かかった時間も2倍になれば評価は変わらないことが、数字でわかります。

評価を上げるためにがんばる方向性は、次の3つです。

・成果の量を増やす(同じ時間でより多くを)
・成果の質を上げる(精度や影響力を高める)
・かかった時間を減らす(効率化でコスパを上げる)

そして、個人の力の限界を超えるために必要なのが「チームメンバーに働きかけて、自分の成果の上限を広げる」という発想です。

この「方程式を意識したがんばり方」と「周囲への働きかけ」を組み合わせることで、昇給や評価アップは「狙って実現できるもの」になっていきます。

「がんばっているのに評価されない」と感じているすべての会社員の方に、今日の内容が少しでも参考になれば幸いです。



さいごに


私が若手時代にこの考え方を知ったとき、正直、複雑な気持ちになりました。

「これまでの自分の残業は、一体何だったんだろう」と。

でも同時に、
「これを知ってから先は、自分でコントロールできる」
という手応えも感じました。


がんばること自体は、悪いことではありません。
ただ「どの方向にがんばるか」を知っているかどうかで、1年後・3年後の評価と給料は、大きく変わってきます。


今回の記事でお伝えした「評価の方程式」は、その方向を知るための最初の一歩です。

この先、「どうやって具体的に評価を上げていくか」の実践ステップ、目標設定のコツ、査定会議に向けた準備の仕方まで、30のステップで体系的にまとめたものが以下の記事になっています。

理論だけでなく、ワークシートを使って実際に手を動かしながら取り組めるよう設計していますので、「なんとなくわかった」ではなく「実際に行動できる状態」にまで持っていける内容になっています。

ぜひ一度、目次だけでも覗いてみていただけると嬉しいです。


というわけで、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

このnoteでは、これからも「会社員が本業の給料を狙って上げるための戦略と方法」をお伝えしていきます。

このnoteを通じて、1人でも多くの方に「高評価」と「昇給」を実現していただければと願っています。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!

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