FIFAワールドカップ2026。アメリカ・メキシコ旅。その6。
6月18日。
いよいよメキシコ、モンテレイへ向かう。言うまでもないが、日本代表VSチュニジア代表の試合がモンテレイで開催されるためだ。改めて説明しておくと、今回のワールドカップは、アメリカ、カナダ、メキシコの3か国共催。細かくいうと、アメリカ11都市、メキシコ3都市、カナダ2都市の計16都市で試合が行われる。グループステージは、極力時差が無いように振り分けられていて、日本代表は、1戦目と3戦目をダラスで、2戦目のチュニジア戦をモンテレイで戦うことになっている。グループステージを何位で突破するかによって、移動や日程の有利不利も出てくる。これだけの規模だと、移動もかなり大変なので、トーナメントを勝ち上がるためにはかなり重要な要素だ。
ちなみに、僕らが滞在してるダラスで行われるグループステージの試合は、日本代表VSオランダ代表、イングランド代表VSクロアチア代表、アルゼンチン代表VSオーストリア代表、日本代表VSスウェーデン代表、ヨルダンVSアルゼンチン代表。この6試合。僕はこの内の5試合をスタジアムで観戦することになる。ありがたすぎる。
朝8:00、ホテルを出て空港へ。ダラスからモンテレイへは、約2時間くらいのフライトだ。この規模だとかなり近く感じる。余裕を持って空港へ行き、ご飯を食べたりして、時間を潰した。

相変わらずダラスからの飛行機は、飛ぶか飛ばないか、遅れるか遅れないか、はっきりしない。こまめに情報を確認しながら、待機した。
無事に飛ぶことになり、飛行機へ。行きは日本人スタッフのいるJALだったので、今回が初めて海外を感じられるフライトになった。と言っても、この便にのる人は、日本人だらけだった。長期滞在で日本代表を応援する方は、同じような動きになる。そりゃそうだ。気をきかせてくれて、機長のアナウンスでも日本代表へのエール(きっとそうだ!)を送ってくれて、機内は拍手に包まれた。素敵な空間だ。


ついにモンテレイに着いた。これで僕の海外2か国目は、メキシコになった。珍しくて良い。ただ、前回書いたように、大きな不安があった。ダラスは大きな都市だし、泊まっている場所も都会だった。出発前からダラスの情報は沢山集めていた。ただ、モンテレイについてはほぼ情報を持っていない。メキシコは危ないから、気軽に出歩けない。それくらい漠然としたイメージだけ。モンテレイ、一体どんな所なのか。
まずビックリしたのが、入国審査だ。国が変わるので、当然入国審査がある。スペイン語だ。英語が全く通用しない。モンテレイに滞在中、ずっと感じる事になるんどけど、簡単な英単語ですら通じない。アメリカとは違う国に来たことを、しっかり感じた。
翻訳機能を駆使して、なんとか入国審査を通過した。そこで、次のビックリが。
暑い!!!!
ダラスもかなり暑かったけど、モンテレイはさらに暑い。着いたのが昼間だったこともあり、気温は40℃を超えていた。これは、昼間に外で活動することはできないぞ。空港の外に出てすぐにそう思った。
ひとまず空港からホテルへ車で移動する。ダラスでお世話になってるドライバーさんが、こちらでも運転してくれる。ドライバーさんは2人いて、1人は家族がモンテレイに住んでいるという方だったので、いろんな話を聞けた。

ホテルへの道中の景色も、ダラスとは違っていた。表現が正しいかはわからないけど、ダラスにいるときより、海外だ!と感じられる風景だ(ダラスでの滞在場所が都会過ぎるのが理由の一端ではある)。建物も道も山も、全然違う。そして至るところでメキシコの国旗が揺れてる。海外に来た。メキシコだ。みんなテンションが上がっていた。
14:00頃には、ホテルに着いた。今回も素敵なホテルだ。ありがたい。部屋に荷物を置いてから、みんなで近辺を散策してみることになっていた。が、あまりの暑さに断念。と思ったが、ホテルに大きなスーパーマーケットが隣接(ほぼ外を歩かず行ける距離)していたので、そこに行ってみることにした。



H-E-Bというスーパーマーケットは、かなり広くて、食料品も日用品も、あらゆるものが売っていた。メキシコ独自の珍しい商品もあれば、ヤクルト等日本でお馴染みのものもあった。2階にはフードコートもあり、そこでタコスを食べた。注文する際にも、英語が通じず苦労した。しばらくすると英語が使える店員さんが来てくれて、対応してくれた。偉そうに書いているが、もちろん英語で注文してくれたのは、DAZNのスタッフさんだ。

皆で食べていると、1人の男性が近づいてきて、スペイン語で話かけてきた。何か迷惑をかけてしまったのか、心配になり、スマホの翻訳を使いながらコミュニケーションを取ってみると、ただ単に、食事をしている日本人を見かけたから話しかけてきただけだった。凄く感じのいい人だったが、このときはさすがに意味がわからなかった。が、今後何度もこういう場面に遭遇することになる。もちろんワールドカップが行われているという事はあるだろうけど、メキシコの方は親日家が多いようで、我々日本人を見かけると、気さくに話しかけてくれるのだ。しかも、スマホを使って会話をしてくれるし、日本人がメキシコに来てくれたことをとても嬉しそうにしてくれる。とても気持ちの良いコミュニケーションだ。
しばらくすると、今度は先程英語で注文を受けてくれた店員さんがやってきて、サービスでタコスを追加でくれた。優しすぎる。こういったメキシコの方の優しさにも、今後沢山触れる事になる。本当にありがたい。メキシコの方はもちろん、これまで親切なイメージを与えてきた日本人の先人たちにも感謝だ。
夜は、取材や撮影も兼ねて、こちらのファンフェスティバルに行くことになっていた。ただ、心配事があった。モンテレイのファンフェスティバルは、ダラスのファンフェスティバルと違い、チケット制ではないらしく、人数が制限に達したら入場規制がかかり、入ることができないらしい。そしてこの日の夜は、メキシコ代表VS韓国代表の試合が行われる。試合はグアダラハラで行われるが、ファンフェスティバルのパプリックビューイングに沢山のメキシコサポーターが集まるのは間違いないだう。果たして入場できるのか…。とにかく、会場へ向かってみることにした。
車で向かったんだけど、やはり凄い人の数。それ以前に、会場付近はかなりの渋滞になっていて、近づく事も難しかった。少し離れたところに車を停めて、付近を歩いてみたけど、やはりもう入れないみたいだった。多くのメキシコサポーターもそうだったみたいで、メキシコ代表のユニフォームを着た人が、大量に会場付近を歩いていた。試合は始まっていて、メキシコ代表のチャンスの度に、会場から大きな歓声が響いた。夜、歩いている沢山の人、離れたとこから聞こえてる大きな音。まるで大規模な花火大会のようだった。入場することもできず、取材や撮影は難しかったので、結局引き上げる事になった。それでも、メキシコサポーターの熱量を直に感じられたのは、意味のある事だった。
メキシコはFIFAワールドカップで盛り上がっていた。街のいたるところで、ワールドカップ関連のものを見かける。多くの人がユニフォームを着ている。メキシコの方が、いかにサッカーが好きなのかも伝わってくる。モンテレイ中が、いやメキシコ中がワールドカップ一色だ。
なぜこんな当たり前の様な事を書くのか。それは、ダラスでは感じられなかった事だからだ。もちろんダラスも、スタジアムやファンフェスティバルは大いに盛り上がっていた。が、このメキシコの雰囲気や、2002年に日本での感じたものと比べて、街全体からの熱量は低いように思えた(泊まっていたのが、ダウンタウン地区だった事もあるが)。なのでモンテレイで感じるワールドカップの熱気は、楽しかった。来る前に抱えていた漠然とした不安は早々になくなり、メキシコという国が持つ魅力にすっかりハマっていた。
