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【学生×社会人】武蔵野大学ウェルビーイング学部×伝え隊! 対話の新企画はじまります。

「幸せな働き方伝え隊!」はこのたび、武蔵野大学ウェルビーイング学部の学生たちとともに、学生と社会人による対話企画をはじめます!

両者に共通するキーワードは「ウェルビーイング」。「働くって何だろう?」「ウェルビーイングって理想論なのかな?」――。そんな素朴な問いを起点に、ウェルビーイングを学ぶ学生とワーカーが語り合ったら、どんな化学反応が起きるのか。互いの価値観や“当たり前”が、揺れ動くような対話になるのではないか。そんな思いから、この企画が生まれました。

第1弾は、ウェルビーイング学部2年生の小林真歩(まほ)さんと長谷川唯衣(ゆい)さんの2人が、三井不動産の岡村英司(オッカム)と語り合い、それぞれが感じたことを文章にしました。ぜひ最後まで読んでみてください。


まほ×オッカム

仕事=ゴジラ!?

はじめまして! 小林真歩です。

突然ですが、みなさんは「仕事」という言葉に対してどのようなイメージを抱いていますか? 生活を支える根幹、働きがい、ワークスタイルの多様性、パソコンに向かう・・・といったイメージでしょうか。

私がこの言葉を聞いて思い浮かべるのは、責任感を伴って社会に何らかの意味や価値を届ける、ということです。「仕事」という曖昧でもあるものに対して、ワクワクの気持ちもありますが、正直に言えば、わからなさと恐怖や不安の気持ちが多めかもしれません。

感覚を一言で表すなら、自分の5cm前に「ゴジラ」が立っているような感覚です。それくらい、私にとっては巨大で、不明瞭で、圧倒されるもの。近づくのが怖い存在です。でも、岡村さんと話すことで、その「ゴジラ」の正体が少しわかったような気がしました。

それは、原点は人のエネルギーや思いであり、それらが重なったり、大きくなったりしたもの、変容したものなんだ、ということです。

小林真歩(まほ)さん(左)

このことを思うきっかけになったのが、オッカムさんの次のような言葉でした。

 日本の企業には、今も「自己犠牲」を重んじるカルチャーが根強く残っていると思います。でも、それが行きすぎると、自分を押し殺して周りに同調することが優先されてしまう。給料をもらっている以上、我慢しなければならない・・・。そうではなくて、本来は一人ひとりがもっと自分を大切にして、力を発揮できることが大事だと思うんです。
 イノベーションって、ゼロから1にすることとは限らなくて、いろんなアイデアや技術が織り重なって生まれてきたんですよね。企業は、新しい価値を生み出すことで世の中に貢献ができる。
 だとしたら、そこで働く人たちが思いつきやアイデアをぶつけ合い、“自分らしく”働けることが何よりも大切なはず。一言で言えば、それこそウェルビーイングであることだと思うんですよ。

岡村英司(オッカム) 1979年生まれ。三井不動産 ビルディング本部 ワークスタイル推進部 ワークスタイルデザイングループ長。2001年、三井不動産株式会社入社。オフィスビルリーシング業務を経て、2016年より三井デザインテック ワークスタイル戦略グループにてオフィスコンサルティング業務を推進。約30社5万坪のオフィス改革を実施。

「織り重なる???」。頭の中は疑問でいっぱいでしたが、なぜこの言葉が印象に残ったのか考えてみたとき、出てきた答えは次のようなことでした。

シェアはただ物理的な何かを分配するだけではなくて、気持ちや思いもシェアする。そのことが人や社会を動かし、循環して自分も幸せになる――。

「自分から始まる」ことの尊さ

そして、オッカムさんが次のような話をしてくれたとき、「自分を大切にしたいから、事業を通じて価値を提供する」という言葉を聞いて、“雷”級の強烈な衝撃が走りました。

 私たちが手がけているワークスタイリングは、シェアオフィスやレンタルオフィスのサービスです。コロナ禍で在宅勤務が一気に広まり、同じようなサービスも次々と登場して、稼働率が上がらない時期がありました。
 そんなとき、メンバー同士で「そもそも、自分たちは何のためにこの事業をやっているのかな?」と話し合いを重ねたんです。その中で出てきたのは、「誰かの役に立っていると感じたいし、自分たちも幸せになりたいから、自分の時間を提供して働いているんだよね」という声でした。
 だったら、「幸せ」や「ウェルビーイング」をテーマに、ワークスタイリングを展開していこう。こうして行き着いたのが、「すべてのワーカーに『幸せ』な働き方を」というパーパスでした。

仕事において、自分が中心にあることって、あくまで自分のわがままであって、それをアウトプットすることは誰かに押し付けているだけなのかもと私自身思っていたし、相手ファーストになりやすい傾向があると思います。

しかし、「自分が中心にあること」ってわがままでも押し付けでもない。むしろ「自分から始まる」からこそ良さがあってそのことが尊いし、それが結果的に相手も大切にすることにつながっている。ただの欲望ではなく、意味のあるエネルギーになり、人や社会を触発し動かす力にもなる、という気づきが生まれました。

このことは、なぜオッカムさんがこれほど素敵な強い思いを持っているのか、の答えでもあると思います。

みなさん自身が働く中で大切にしたいことは何ですか?

私はこの問いが恐怖からワクワクに変わった今、そんな投げかけを残して閉じたいと思います。

ありがとうございました!


ゆい×オッカム

オフィスに表れていた「想いの形」

はじめまして! 長谷川唯衣と申します。

今回の対話の前に、オッカムさんたちが手がけるワークスタイリングを見学させてもらい、私は圧倒されました。その時々で自由に場所を決めて働けるデスク、公園のように緑豊かな広いスペースなど、誰にも開かれていて「個」を大切にした空間がそこにありました。

個々が自分の力、スキルを発揮しながら、そのコラボレーションによってイノベーションが起こる

オッカムさんは対話の中で、こうおっしゃいました。

一人ひとりが「自分を大切にする個」で在れるような働き方の選択肢や余白を持てる場をつくりたい――。そのオフィスは、中を歩くだけで、そんな「場」をつくってきた人々の想いが伝わってくる「想いの形」そのものでした。

長谷川唯衣(ゆい)さん

私の中の大きなテーマとして、「『大切』を大切にする」というものがあります。

自分と他者、それぞれの「大切」を知ろうとしたいと思うこと。
自分の「大切」を自分でわかってこそ、大切にしようとできること。
それぞれの「大切」を大切にしようとするとき、衝突してしまうことがあること。
「大切」にしているつもりでも、結果としてそう受け取られないときもあること。
その時々の自分の最大限で「大切」を大切にしようとするしかないこと・・・

「大切」を大切にするということは、生半可な覚悟ではできない。真正面から向き合う姿勢と、向き合うことを諦めない胆力が必要だと常々感じていました。私の頭の片隅には、ずっと「『大切』を大切にする」という言葉が置かれていて、「私は今、私の『大切』を大切にできているだろうか」といつも自分に問いかけています。

だからこそ、オフィスの中を歩いたときに、それぞれの「大切」を大切にしようとしてきた結果が、「想いの形」として表れているんだろうな、と感じました。

想いを仲間と共有し、価値を届ける

私もオッカムさんたちのように、私の「想い」を形や言葉にして伝えたい。まだ伝えきれていない。伝えられていない。もっと伝えられるようになりたい。

「想い」を形にするときに何を意識しているのか尋ねると、オッカムさんは「仲間をつくること」と答えてくれました。

会社や事業の根底にある価値は、まず誰か一人が「こうしたらより良い」とか「価値がある」と感じた、ある種の些細な思いつきから始まるものなのだと思います。

でも、その「価値」は、自分の頭の中だけに留まっている間は独りよがりに見えてしまったり、一人では限界があったりと、実現までの道のりが険しいのではないか、と感じていて。だからこそ、誰かを頼ったり、自身の想いを共有できる仲間を持ったり。様々な視点や価値観を入れながら作りあげていくからこそ、独りよがりではなく、多様な「大切」がにじむ「想いの形」として、たくさんの人に届く「価値」となるのだと思います。

今の私にはまだ、「想い」を形にすることは高い壁に見えてしまう。それでも私は、「伝えたら応えてくれる誰か」にすでに出会っていて、伝えること、伝えてもらえることの愛しさも知っている。

今はまだ難しくても、或いは同じやり方でなくとも、「想い」を形にするための材料そのものはもう持っているのかもしれない、とも思うことができました。

価値観と余地の広がりに触れた時間

対話の後、私が感じていたことは、「一人の人として在りたかった…」ということでした。

私は「大人」だとか「社会人」だとか、「会社」だとか、「肩書き」と「場」を自分の思い込みという枠にはめ、オッカムさんと「一人の人」として接することができなかったように思います。「社会」という場で、「大人」という肩書きの人に触れて、構えて、背伸びしようとしていた自分がいました。

これまで私は、社会とは一人ひとりの個性や角を削り、滑らかな球体の形に平準化して、歯車のような扱いやすい形にされる場所だと思っていました。だから、肩書きや役割、社会というものに必要以上に怯え、線を引いてきたことを実感しました。

でも、今回の対話を通じて、自分の目で見て「社会」と向き合えた気がしています。角を取って平準化するだけが社会ではなく、社会の中にも私の「私」を求めていてくれる人がいることを知ったことで、私の中の視野が大きく広がりました。

ある一部、ある一瞬だけを見て諦めてしまっては何一つ信じられなくなってしまうし、向き合う余地もなくなってしまう。だからこそ、わかった気になって「それだけ」と決めつけるのではなく、自分の目で見て、触れて、向き合った時の自分の感じ方を確かめに行くことが大切なのだと思います。素敵な部分だけ、ではない。でも、悪い部分だけ、でもない。私は今回の機会を通じて、このことを改めて実感することができました。

今見えているものだけが全てではない。だから歩み寄りたい。もっと知りたい。もっと伝えたい。今回の対話の場、オフィスという人と人がつながる場をつくる人たちの覚悟と想いに触れ、私自身の価値観と余地の広がりにも触れられる時間になりました。

武蔵野大学ウェルビーイング学部 
2024年4月に開設された、世界初の「ウェルビーイング」を冠する学部。学生たちは心理学・社会学・哲学などを横断的に学びながら、「幸福」「生きがい」「安心」「健康」「福祉」「平和」など、さまざまなかたちのウェルビーイングを探究していく。学びの大きな特徴は、教室を飛び出した実践重視のカリキュラム。1年次から企業や自治体、NPOを訪問し、自然体験や地域課題の解決に取り組む自主活動(通称カズプロ)を実施。世代や立場の異なる人々と出会い、対話を重ねる中で、「ウェルビーイングのあるべき姿」を自ら問い直し、行動に移す力を養う。 


学生とワーカーの“接点”をつくり、ウェルビーイングの輪を広げる。今回の企画には、そんな狙いがあります。これから、ウェルビーイング学部の様々な学生たちが、いろいろな人と対話をしていきます。その都度、記事を配信しますので、ぜひ楽しみにしていてください!

武蔵野大学ウェルビーイング学部については、ぜひこちらの記事もご覧ください。