欧州重賞を好走した日本調教馬の馬体重
※2025年9月20日修正
◆凱旋門賞と馬体重の関係についての誤解
凱旋門賞では馬体重が軽い馬の方が有利な可能性が現状高い
近年は凱旋門賞は馬体重が軽い馬の方が有利という説、データが割と広まってきています。
私は個人的には日本調教馬限定の話だと思っていました。
根本的に欧州適性が高められている欧州調教馬なら馬体重が重い馬でも問題ないと思っていて、それを検証してみようと思って欧州馬の馬体重を調べてみたら欧州調教馬でも軽い馬の方が成績が良く、特に道悪では500kg以上だと好走馬がいないというデータが出てきたので、意外と無視できないデータだと思うようになりました。
※馬体重が軽い方が有利なのは凱旋門賞(中でも特に道悪)のみの話
ただ、この説について語ってる人の中で勘違いもあるようです。
馬体重が軽い方が有利なのは欧州競馬全体ではなく、基本は凱旋門賞のみ(特に重馬場以上の道悪)の話です。
欧州競馬全体でいえば、最近でも馬体重460kg前後の軽量馬シャフリヤールがプリンスオブウェールズSで惨敗していたり、逆に馬体重500kg以上のディアドラがG1ナッソーS優勝しています。
G1イスパーン賞を優勝したエイシンヒカリも馬体重500kg以上の馬です(しかも不良馬場)。
G2以下なら直近でも2021年G2フォワ賞(凱旋門賞と同条件)優勝のディープボンドが馬体重500kg前後、今年2025年G2優勝のアロヒアリイも馬体重490kg前後です。
馬体重が重い最近の日本調教馬でも欧州芝(道悪含む)での好走例は皆無ではありません。
◆凱旋門賞以外の欧州重賞なら日本調教馬でも大型馬の好走・優勝は珍しくない
🐎欧州の平地重賞を好走した日本調教馬の体重(重い順)

多少競馬知識がある人なら、欧州G1を優勝したことで有名なタイキシャトルなどは馬体重500kg以上の大型の馬だったことを覚えているか、知っているはずなので、大型日本馬でも欧州G1勝った例があるのだから、馬体重理論は長距離レースまたは凱旋門賞だけの話だと思い至ると思われます。
長距離、それも凱旋門賞と同じ競馬場&距離でもG2なら馬体重500kg以上のマカヒキやディープボンドが優勝しています。
その2頭も本番の凱旋門賞では惨敗しており、ニエル賞やフォワ賞などの少頭数スローのG2のレースレベルだと凱旋門賞で要求されるほどの追走スタミナ、馬場適性が問われずに済むことも多いのかもしれません。
500kg以上の馬は道悪の凱旋門賞では好走できないという法則は現状欧州調教馬でも覆した馬がはっきりとは見つかっておらず、日本調教馬だと道悪でなくても480kg以上の馬の好走例がまだ皆無という状況であり、これが永遠に続くとは思いませんが、一応今の所参考にしてもいい情報だと思います。
一方で、前述のように凱旋門賞以外の欧州のレースでは、大型の日本調教馬ですらG1好走馬、優勝馬が出ているので、馬体重はそこまで気にする必要が無いと思われます。
🐎体重・距離・馬場状態別 欧州重賞好走日本馬(G2以上)

日本馬が2400m前後の欧州重賞に出走する場合は凱旋門賞が基本というせいもありますが、道悪で大型馬は好走していません。
凱旋門賞はヴィクトワールピサ、キセキ(506kg、7着/12頭)の7着が最高です。G2以下でもドウデュースの4着(4/7頭)が最高です。
良~稍重馬場ならニエル賞やフォワ賞を500kg以上の大型の日本馬(ディープボンドなど)が勝っていたり、キングジョージをハーツクライ(500kg前後)の僅差3着などもありますが、重~不良となると2025年現在推定490kg以上の日本馬はまだ好走していません。
ほとんどの距離は基本的に良馬場でも道悪でも体重関係無く好走馬の例があります。
現状では欧州の2400m前後以上の長距離で道悪だともしかしたら凱旋門賞以外も大型馬が不利になる可能性があります。
