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ほんわり、じんわり。映画『ノッティングヒルの洋菓子店』イギリス、2020年

なんとなく、映画が見たくて、ちょっとだけ自分を励まして、気分を上向きにしたいときにぴったりの映画。日本語のタイトルが昔の映画『ノッティングヒルの恋人』と混同しそうで、しかも内容とズレているのが残念。この映画はスイーツがメインじゃなくて、亡くなった人への思いや人と人とのつながりが中心です。

ストーリーは、親友のサラと二人で夢だったカフェを開く直前に彼女を失ったイザベル。サラの娘は母の死を受け入れられず、イザベルと祖母ミミをたきつけてカフェの夢を実現させようとします。サラの代わりのシェフを募集しているときに、現れたのはサラの元カレのマシュー。イザベルとも製菓学校で知り合いだった、女好きのダメンズ設定。

ここまでストーリーを聞いただけで、だいたいその後の展開もラストもわかるのだけれど、それがほどよく心地良いのは、イギリスのノッティングヒルの町並みがステキだから。出てくるケーキもお店もかわいいし、登場人物たちがみんな魅力あるし、おじいちゃんまでかわいい。

登場人物たちはみんな、前向きなサラを失ったことで、彼女のいなくなった自分の人生を後悔なく生きようと努力します。だから、ストーリーが大体前向きで、悪役は登場しないし、派手な喧嘩やピンチもないので、心が弱っているときでも安心して見ていられます。

ただ、ロンドンの多国籍なケーキを再現するっていって、なぜか日本のミルクレープが登場するエピソードだけは微妙ですが。まあ、正統派の和菓子では、いくら多国籍なノッティングヒルでも材料確保にハードル高すぎますけどね。でも、なぜ抹茶ミルクレープ!? 日本人の私には全然身近じゃないのにと思ったけど、なんとミルクレープって日本発祥らしいです。驚きました。

なにがどうってわけじゃないけど、でも、毎日毎日フルコースとか、気合い入れまくった料理だと飽きます。最近、BBCの『SILK』(邦題:王室弁護士マーサ・コステロ)にはまっていますが、内容ががっちり、しっかりしてるので、見るのもかなり体力を使います。たまには、というか日常的にはお蕎麦とかうどんとか、簡単で胃にもやさしい食事が欲しいです。

仕事で疲れて、気持ちがカサカサしたり、人間関係に疲れて気持ちが沈みがちなときに、甘い温かい飲み物を飲みながら、この映画を見ると、ほんわか気分もあがります。

邦題:ノッティングヒルの洋菓子店(原題:LOVE SARAH)
監督: エリザ・シュレーダー
主演: セリア・イムリ―、シェリー・コン、シャノン・タルベット、ルパート・ペンリー=ジョーンズほか。
制作:イギリス(2020)98分

おいしい本は、大好き。


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