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忍殺TRPGリプレイ【ドラゴン・クエスト】02

 前回のあらすじ:アケチ・ニンジャが君臨する、ニンジャの帝国ネザーキョウ。その東端から首都ホンノウジを目指すドラゴン・ニンジャたちは、ザンマ・ニンジャを追ってハリマ離宮に踏み込んだ。そこには古代ニンジャ文明の遺跡と、旧世紀のUNIXデータセンターが奇妙に併存している……。

 ピイーヨオオー……ヒイーヨオオオオ……離宮の奥から、カブキ・ショーのオハヤシめいた口笛の音が聴こえてくる。ヒヨー……ピイーヒョロロロ……特徴的な高音は、ニンジャたちの肌を粟立たせた。何か、よくないことが起きかけている。ホー……ピィー……ピブン……ピブン……ピブン。

 ざぁああああああ……「ヌウッ!」サツバツナイトが頭を抑え、血涙を流す。「ンーッ!」「「グワーッ!」」ドラゴン・ニンジャ、ヘヴンリイ、ディプロマットも苦悶し、その場にうずくまる。それは、ある周波数の音を介して、オヒガンの「おおいなるもの」と接続するための笛の音であった。

 カブキのマイを伴っていないゆえ、それは完全ではない。ニンジャを禁じる力もない。しかしインターネットと接続するためには十分であった。ザンマ・ニンジャは奥にいた。魔剣を構えたまま、大理石の彫像のように石化している。死んではいない。おそらくは、ニューロンをハックされたのだ。

「くうっ……この先だ!」ディプロマットはジツの力でニューロンを守りながら、奇妙なオーロラめいたエテルの奔流の中を進む。0101010101……現世とオヒガンが接近し、インターネットが接続され、その果てに何が起きるのか。Y2Kの再現か、マッポーカリプスの到来か、それとも……!

???

 010101010101……エテルの奔流の奥に、古代ギリシア建築を思わせるアトモスフィアを持った、立派な大理石の神殿が出現した。ここは現世ではない。オヒガンか、ジゴクか、過去か未来か。「ドーモ、ドラゴン・ニンジャ=サン」神秘的かつ蠱惑的な声が響き、黒い人影が目の前に現れた。

 それは、女性だ。背が高く、髪は黒く、バストは豊満で、邪悪なアトモスフィアを除けばドラゴン・ニンジャに瓜二つであった。彼女は掌を合わせ、不遜な態度でアイサツした。「ティアマトです。我が脆弱なる半身よ」

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「……ドーモ、ティアマト=サン。ドラゴン・ニンジャです」『ユカノ』はアイサツを返した。彼女は直感的に理解した。ティアマトはかつてのネペンテスと同じ、自らの半身であると。そして自分よりも強い。「ここで何をしているのです。そして、ザンマ・ニンジャ=サンに何をしました!」

 ユカノは怒りを燃やし、ティアマトの蠱惑的アトモスフィアを振り払う。ティアマトは目を細めた。「質問は一つずつになされ、小娘。一つ目の質問から答えて進ぜよう」ティアマトは豊満なバストの谷間から、古き笛を取り出した。「これは平安時代の名笛『ハフタツ』。現世とオヒガンを結ぶ」

 ハフタツ。とあるニンジャがオニから手に入れたとされる、伝説的なフルートだ。赤と青の二つの葉がレリーフされており、その音はドラゴンの声に似ているという。すなわち、ドラゴン・ニンジャが伝えるチャドー呼吸の効果をもたらすレリックアイテムのひとつである。「どこで、それを」

 ティアマトは肩をすくめた。「岡山県で手に入れた。そなた、自分のドージョーの場所も忘れたか」「くっ……」思い出した。これを作ったのは、かつての自分自身。弟子たちにチャドー呼吸を教えるための補助具であるが、ウカツに使えば現世とオヒガンを繋げてしまうゆえ、封印したのであった。

「ザンマ・ニンジャ=サンは、あのまま放置すれば迷惑ゆえ、私がこうして呼び寄せ、封印したのじゃ。そなたらも釣れるとはチョージョーよ」ティアマトは微笑む。「それだけではありませんね」「答える必要はないが、余興じゃ。これはタイクーン、アケチ・ニンジャ=サンのはからいよ」

「現世とオヒガンを、さらに近づけようというのですか」ドラゴン・ニンジャは憤りを鎮め、状況判断した。ネザーキョウはジゴク、ネザーオヒガンと現世を繋げたこの世のジゴクだ。それがエテルの流れを利用し、インターネットによって築かれているというのならば。「話はしまいじゃ。サラバ」

 ティアマトは踵を返し、闇の中へ溶けるように消え去った。代わって闇の中から現れたのは、巨大な魚めいたドラゴンである!『ヒュロロロロロ!』

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◆マニポゴ(種別:超常存在/大型2×2)
カラテ      13    体力       45
ニューロン     7    精神力      15
ワザマエ      4    脚力       10
ジツ        8    万札        0

攻撃/射撃/機先/電脳 13/ -/ 7/ -
回避/精密/側転/発動 13/ -/ -/15
即応ダイス:8 緊急回避ダイス:0

◇装備や特記事項
●龍の肉体:近接攻撃の基本ダメージ3、出目6で痛打+1、66で痛打+2
 殺伐やナムアミダブツも出せる 体力+12、脚力+4
 側転・アドレナリンブースト不可
●筋肉の鎧:殺伐出目2~5の付属効果を痛打+D6に置換
●毒の牙:出目44で毒ダメージ+1、毒ダメージ軽減1
●大型2×2:轢殺2、即死耐性

◇ジツやスキル
☆???:ジツLV8
 ☆コリ・ジツLV3
 ◉◉グレーター級ソウルの力
 ◉◉アーチ級ソウルの力
 ★氷面滑走
 ★★★半神的存在
 ★★★ブライニクル・オブ・デス:回避難易度+1、連続使用可能
●連続攻撃3、時間差、マルチターゲット

能力値合計:40

 元シナリオのステータスを整理するとこうなります。タッツェルブルムはアルプス山脈に棲息するため、このあたりで似たUMAを探すと、マニトバ湖に出没するオゴポゴめいた存在であるマニポゴがいました。非ニンジャのくせに神代のアーチ級ニンジャに匹敵するジツを持ちますが、今回はコトダマ空間を泳ぎ渡るミーミーめいた存在とみなします。元シナリオでは回避ダイスがありませんが、それだとすぐ死ぬので通常回避可能とします。

「このあたりに棲んでおったマニポゴとかいう獣じゃ!そやつと戯れておるがよい!オタッシャデー!」ティアマトの声が遠ざかっていく。相手はニンジャではなさそうだが油断ならぬ強敵だ。4人のニンジャはアイサツせず、マニポゴに相対してカラテを構えた。一撃必殺アトモスフィア!

戦闘開始

マップ

1ターン目

イニシアチブ
12 ドラゴン・ニンジャ/DN
12 ディプロマット/DP
  8 サツバツナイト/SN
  7 マニポゴ/MP
  5 ヘヴンリイ/HV

最初からハードモードだ!

DNはトライアングルリープ/TL&連続攻撃、即応ダイス4+4=8をつぎ込み攻撃ダイス11>19![3362324224226253][1654442233][536453255]5成功&痛打、6成功。
MPは回避H、回避ダイス13で4人相手に3-4ずつしか使えない。[13][3]2発命中!3+2=5ダメージを受け、残り体力45>40。

DPは側転&スリケン連射[44224621][2152][1342]1成功。
MPは[564]回避!

SNは側転&鉄拳連続攻撃、即応ダイス5+4=10をつぎ込み攻撃ダイス14>23![14462141243][25316661][64615611][4353566]4成功&ナムアミダブツ[5]腕部破壊、4成功&ナムアミダブツ[3]急所破壊、4成功&殺伐[1]弾き飛ばし。ナムアミダブツ2発をダブル・ポン・パンチに置き換え(精神力10>12>10)痛打2D3[32][21]=5・3。
MPは回避UH2・UH2・H、回避ダイス13>10>7![33][11][3]3発命中!
鉄拳の無属性ダメージを載せて2+5+2+3+2+1=7+5+3=15ダメージ!MPの体力40>25!

「「「イイイヤァアアアーーーッ!」」」ドラゴン・ニンジャ、ディプロマット、サツバツナイトはカラテをみなぎらせてマニポゴへ一斉攻撃!トビゲリが、スリケンが、ダブル・ポン・パンチがマニポゴを襲う!SMAAASH!『AARGHHHH!』ゴウランガ!並のニンジャなら2回は死ぬダメージ!

MPは攻撃可能な位置にDNがいる場合、彼女を優先して攻撃する。1D4[2]DNへ轢殺2発&連続攻撃3、即応ダイス8をつぎ込み攻撃ダイス13>21![6611332][2314223][6231364]2成功&痛打2&殺伐[2]頭部痛打、1成功、3成功&痛打2&殺伐[6]即死!ダメージは轢殺含めて1+1+6+3+5&即死!

一応「ドラゴン・ウィズイン」に即死耐性が含まれるとするが、食らうわけにはいかない!DNは回避H>N、回避ダイス15>17、緊急回避ダイス8>10。[52][64][3414][423][453641]回避&迎撃!MPの体力25>24!

 だがマニポゴの巨体と超自然的な肉体は、この猛攻に耐える!全身に水と氷のエテルをみなぎらせ、竜巻めいて回転!『AARGHHHH!』ドラゴン・ニンジャへ襲い掛かる!食らえば即死!「イイイ……イイイヤァアアアーーーッ!」ドラゴン・ニンジャはこれを見切って躱し、迎撃を食らわせる!

HVは荷電粒子フィールドを展開(精神力12>9)[362633562222]成功、戦闘終了まで射撃ダメージ軽減1、攻撃・射撃+3、貫通2、電磁ダメージ+1。
MPへ駆け寄りツルギ3連続攻撃、即応ダイス5+4=9をつぎ込み攻撃ダイス15+3+9=27![523133614][246444145][331432615]2成功&痛打3発、1発あたりダメージ4で合計12ダメージ!
MPは回避ダイス2、[3][3]命中!体力24>12!

 SMASH!『AARGHH!』怯むマニポゴめがけ、ヘヴンリイが駆け寄る!ザンマブリンガーの傷により本調子ではないが、カラテとジツは健在だ!「イイイヤァアアアーーーッ!」SMAASH!ZZZTT!『AARGHH!』電流を纏った爪がマニポゴに痛烈なダメージを与える!ゴウランガ!

2ターン目

DNはTL連続攻撃[3365332343125141][646446][34315]6成功&痛打&ナムアミダブツ[5]腕部破壊、2成功。MPは回避UH2・H、[66][6]回避!

DPはスリケン連射[4156][6156]2発成功。MPは[5][1]1発命中!
体力12>11!

「キエーッ!」ドラゴン・ニンジャは大理石の柱を蹴ってトビゲリ!『AARGHHH!』マニポゴは空中で泳ぐように身をくねらせて回避!そこへディプロマットのスリケンが飛ぶ!「イヤーッ!」SMASH!『AARGH!』躱しきれず一発食らう!「スゥーッ……ハァーッ……!」チャドー呼吸!

SNは集中して連続攻撃[52126][15661][1461]2成功、3成功&殺伐[5]腕部破壊、2成功。MPは[3][3][1]3発命中!2+2+1D6[5]+2=6+5=11ダメージ
残り体力11>0、昏倒!

 サツバツナイトはエテルを体内に取り込んでカラテを循環させ、爆発的に高める!「イイイ……イイイヤァアアアーーーッ!」マニポゴの巨体めがけ鉄拳の嵐が高速で繰り出される!BOBOBO!SMAASH!『アババーッ!』ゴウランガ!マニポゴは痙攣しながら01分解され、消えていく……!

010101010101

戦闘終了

???

 010101010101……奇妙なオーロラが消え去ると、サツバツナイトはただ一人、荒涼たる平原の只中にいた。ハリマ離宮は跡形もない。消えたか。否、自分だけがどこか離れた場所に転移した。させられたのか。ユカノは。ディプロマットとヘヴンリイは。ザンマ・ニンジャは。どうなったか。

「ホッホホホホ……!」上空から、ユカノに似た声。否、ティアマトだ。「おかしな男よ。ナラク・ニンジャを身に宿し、それを失ったというのに、生きておるとは」「ドーモ、ティアマト=サン。ドラゴン・ニンジャ=サンはどこに」「ここにおる」ティアマトは自らの胸を指さした。「私じゃ」

「では問い直す。ドラゴン・ユカノはどこだ」「答えは同じ。私じゃ」ティアマトは空中で胸を張った。「ユカノを吞み込んだというのか」サツバツナイトはわなわなと震えた。ウカツ。あれはゲン・ジツのたぐいか。「ついてまいれ。アケチ・ニンジャがそなたを必要としておる」「……なぜだ」

 ティアマトは邪悪な笑みを浮かべた。「教えてやろう。ホンノウジには、ギンカクあり」「!」サツバツナイトは動揺した。「ギンカクは、ネオサイタマにあるものだけではない。地球上に複数存在する。それがいつ、どこに出現するかは私にもわからぬが……数年前、この地に出現したのじゃ」

「アケチ・ニンジャは、それとともに出現したというのか」「おそらくな。そして、私も。その力を御するならば、天下を手に入れることもできよう」ティアマトは肩をすくめた。「茶器、チャドー、いろいろ試したが、最後のピースが足りぬ。そなたとドラゴン・ニンジャが来たのは天の導きじゃ」

 サツバツナイトは燃える瞳でティアマトを睨んだ。「私がそのようなことに手を貸すと思うか。ユカノを返すがいい。私はアケチ・ニンジャを倒し、この国をニンジャの支配から解放する」「ホッホホホ!」ティアマトは嘲笑い、侮蔑の目を向けた。「ニンジャがモータルを支配することの何が悪い」

 サツバツナイトは首を振る。「オヌシらが善政を敷いていたのならば構わぬ。だが現状は、そうではない。私がそう判断した。ゆえに殺す」「やってみせるがよい。できるものなら」ティアマトは目を細め、サツバツナイトの傍らに舞い降りた。2人の足元が01分解し、地底へ吸い込まれていく……!

010101010101

【ドラゴン・クエスト】終わり

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