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【はじめに】買収後の現場から見たPMI実務論

このマガジンについて


複数の新興国でPMIを経験し、現在も海外子会社のPMIに携わる筆者が、実務の現場から学んだことを書いています。

PMIは教科書通りには進みません。

M&A資料はロジカルでも、買収後の現場では想定外が連発します。シナジーは自然には出ない。100日では終わらない。本社と現地の間に立ち、どちらにも完全には属せないまま判断を積み重ねる——そういう泥臭い仕事です。

本シリーズでは、その現場から見えたことを整理しています。扱うテーマは、M&A・PMI・海外子会社経営・組織改革・品質改革・管理会計・本社との関係構築など多岐にわたります。


このシリーズの特徴


  • PMI担当者・駐在員の視点で書いています。M&A理論ではなく、買収後の現場から見た実務論です。

  • 新興国製造業が中心です。アジアを中心とした海外子会社の現場が主な舞台です。

  • 成功談だけでなく失敗談も含みます。うまくいかなかったこと、判断を誤ったことも書いています。

  • 自らへのエールも込めています。今、現場で板挟みになっているPMI実務家に届けたい記録でもあります。


こんな方におすすめです


PMI駐在員・PMI担当者・経営企画・M&A担当者・海外子会社責任者・PEファンド・製造業マネジャー


まず読むなら


(第11回は7/3、第17回は7/19に公開予定)



全体構成(全18回)


第1部 投資仮説とPMI仮説(第0〜3回)
M&Aがロジカルでも失敗する理由。DDの目的。のれんの実務的意味。

第2部 PMIの構造理解(第4〜6回)
同業でも別事業になる理由。統合しない判断。100日PMIという幻想。

第3部 PMI前期の実務(第7〜10回)
PMI駐在員の立ち位置。問題を見える化する。優先順位の決め方。本社支援の引き出し方。

第4部 組織能力形成(第11〜15回)
自走化とは何か。人材・キーマン問題。品質改革。管理会計。会議体と意思決定。

第5部 本社と現地(第16回)
本社との関係を設計する。現地の正しい映像を本社に作る。

第6部 PMI駐在員論(第17回)
修羅場をくぐることでしか得られない経営感覚。



筆者について


製造業を中心に、複数の新興国におけるM&A後のPMI(買収後統合)に携わってきました。投資仮説を描く側にも、買収先に実際に入り組織・事業改革を実行する側にも関わってきました。現在も、海外買収先の経営とPMIに携わっています。

PMIは、前工程であるM&Aプロセスに比べ、体系的な知の集積が少ない領域です。買収すればシナジーが出るわけではない。制度を入れれば組織が変わるわけでもない。正しいことを全部やれば成功するわけでもない——現場では、人の問題、組織の問題、本社との認識差、文化や価値観の違い、品質問題、数字のプレッシャーなど、様々な課題が同時に発生します。

本シリーズは、そうした現場で経験した成功や失敗、試行錯誤や反省を整理したものです。複数の新興国での経験をもとに、PMIや海外子会社経営に共通する構造と実務についてまとめています。

誰かに教えるためだけに書いているものではありません。PMIという仕事を通じて学んだことを整理し、自分自身への備忘録や励ましとして書いている部分もあります。

海外M&AやPMIに関わる方、海外子会社経営に携わる方、これからその立場を目指す方にとって、何か一つでも参考になるものがあれば幸いです。


海外企業買収後の現場から、海外M&A・PMI・子会社経営の実務を書いています。

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