【研修のこと】職場の「困ったさん」をモンスターにしないために、私たちが手前の手前でできること
私にとって「今月の大きな山場」であった研修が昨日行われました。
それはとある団体様から講師依頼をいただきお話しさせていただいた、「職場の平和を守るためのモンスター対策講座」。 無事に終えることができて、まずはホッと一安心、というのが本音です。
「会社の中に、どうしても対応に困る人がいる……」 「職場の雰囲気がピリピリしていて、みんな疲弊している」
そんな悩みを抱えている企業さんや担当者さんは、本当に結構多いもの。 おそらく何らかの課題感を持った方々が集まったんだろうな。
今回は「解雇」や「退職勧奨」などといった最終手段に行く手前の手前に、自分たちでできることについてお話しさせていただきました。
法律で解決する前に、私たちができること
私は弁護士ではないので、退職勧奨とか解雇とか、そういった事になると専門分野外。 ですが、だからこそお伝えできることがあります。
それは、「如何に社内の心理的安全性を保つか」。 And、そのモンスターと呼ばれる方の行動の背景に何があるのか、その可能性について。
「モンスター」という言葉はちょっときついので、ここからは会社の中の「困ったさん」と呼ばせていただきますね。
困ったさんについては色んなタイプの方がいらっしゃるので、パターン分けするのは結構難しかったりするもの。 セミナーでは5つのパターンに分けて対処法をお伝えしましたが、さらに大きく分けるとこの2つに分けられるかなと。
攻撃型のタイプ(周囲に強く当たる、威圧的な態度など)
内向型・無気力なタイプ(心を閉ざす、やる気が見えない、能力不足など)
それぞれに考えられる背景や可能性についてお話しして、「なにかどうしようもない事情があるかもしれない」という視点も必要ではないかと感じています。
「話を聞く」だけで、相手の心が整っていく
社内でのコミュニケーションや心理的安全性を上げるために、有効な手段としてのワークショップも交えて体験していただきました。
自分の気持ちを主語にして伝える「Iメッセージ」
安心感を生み出す「面談の方法」
相手の言葉に耳を傾ける「傾聴の技術」
話を聞く。 という事だけでも、ちゃんとできていれば、相手が勝手に悩みを解決して心が整うことだって不可能ではないというね。 そういった事もお伝えしてきました。 それくらい「聴く」のパワーは本当に大きい。
だからこそ、組織として取り組むべきこと
ただ、コミュニケーションの努力だけで全てが解決するとは限りません。 ここからは、組織として、経営者として絶対に知っておくべき「守り」のお話。
実は日本の法律では、いきなり「明日から来なくていいよ」と解雇することは、会社側が大きなリスクを背負うことになります。 だからこそ、会社を守るためにも、段階を追った丁寧な手続きが必要。
まずはちゃんと研修や上長が指導すること。そして口頭での注意。 次は書面での注意や、一緒に改善計画を作ること。 それでもダメなら減給、出勤停止……。 このように、「会社としては十分に変わるチャンスをあげましたよ」という客観的なステップを積み重ねていくことが大切です。
それはすべて、会社のルールブックである「就業規則」に、最新の法律に合わせた形でしっかり書いておかなければ使えません。
「面倒だから」と放っておくと、職場の治安はどんどん悪くなります。 何より、対応すべきポジションの人が動かないと、真面目に頑張っている優秀な人から順番に、会社を見捨てて辞めていってしまう。 結果として、会社がブラック化していくという一番悲しい結末に……。 そうさせないための、経営者の「覚悟」が必要なのです。
「もしかして、自分かも?」と振り返る視点
今回の研修には自主的に自分から来たいという方ばかりではなく、職場からの指示で参加された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もしかすると中には、その方が実は困ったさんで「お前が聞いてこい!」みたいなノリで出された可能性も……。
だからこそ、誰かを対策するだけでなく、自身を振り返るって事も大事。
答えはバラバラ。だからこそ「知ろうとする気持ち」を
最終的には「わらじ物語」という、私がいつも研修なんかで使う有名なワークショップでしめくくり。 (実は現場で思い出して突発的にやりました笑、研修はライブです。)
登場人物6人の中から「悪い人は誰?」と順位をつけてもらい、4人グループで話し合って頂きましたが……一致しないんですよね。
全く同じ考え方の方はいない、という事を確認しました。 こんな多様性の世の中で、全く意見が一緒って事はないのだから。
お互いの思いとか背景とか価値観。 この異なる価値観の中で上手くやっていくには、やはり相手の状況をも、相手の立場も知ろうとする気持ちが大事なのではないか。
正解がない多様性の世の中だからこそ、まずは「知ろうとすること」意外とそんな簡単なことから職場の平和が守れるのかも。
