いつか息子と、名古屋の街を走りたい。|自転車という選択【動事011】
新品を買わなかった。
それは節約ではなく、思想だった。
小5の息子の自転車を、ジモティで手に入れた。
GT STOMPER PRO。フロントサスペンション、ディスクブレーキ、多段変速。本格的な子ども用MTBだ。状態は綺麗で、3万円。新品なら5〜6万円クラスの自転車だ。
息子はこれまで、姉のお下がりの自転車を乗り継いできた。今回が初めての自分用の自転車だ。これまで乗っていた自転車は、サイクルショップに1100円で引き取ってもらった。次の誰かのもとへ渡る。それでいい。
なぜ新品を買わなかったのか
息子は小5で150センチ。父親に似て高身長。
これからすぐに成長期が来る。
新品の自転車を買っても、数年でサイズアウトする。しかも子どもはどうせ傷つけ、汚す。新品にこだわる理由がない。それより、性能が良くて綺麗なものを、良心的な価格で探す方が賢い。
ただし、いきなりジモティに行ったわけではない。まず大手サイクルショップを何店舗か回り、息子本人にどんな自転車があるかを体験させた。実際にまたがり、ハンドルを握り、変速を試す。サスペンションとは何か、ディスクブレーキとは何か。自転車の種類や仕組みを、自分の体で知ってから選ぶ。その順番が大事だと思っている。
子ども用自転車は、サイズアウトしたタイミングで手放す人が多い。つまり、比較的状態の良いものが出回りやすい。一人のオーナーだけで終わらせるのは、もったいない。良いものを次の人へ繋いでいく。それがサステナブルだと思う。
さらに、ある程度メジャーなメーカーのMTBであれば、息子がサイズアウトした後も次のオーナーに渡しやすい。買う時だけでなく、手放す時のことまで考えて選ぶ。それも道具の選び方だと思っている。
GT STOMPER PROという選択
GTはアメリカのスポーツバイクブランドだ。STOMPER PROは子ども向けながら、ディスクブレーキ、フロントサスペンション、多段変速を備えた本格仕様。少し前の型だが、性能は十分だ。3万円。これでいい。
自転車で、都市の楽しみ方を学んでほしい
息子にこの自転車を渡したのは、単に移動手段としてではない。
MTBやクロスバイクといったスポーツ自転車に触れながら、パーツ交換やメンテナンスを通じて、自転車という道具を深く知ってほしい。タイヤの空気圧、チェーンの張り、ブレーキの調整——自分で整備できるようになることで、道具への愛着が生まれる。
そしていつか、既製品をそのまま使うだけでなく、自分仕様にカスタムする楽しみを知ってほしい。グリップを替える、サドルを変える、タイヤを選ぶ。少しずつ自分の手が加わることで、その自転車は「自分の一台」になっていく。ものを大事に長く使うことの意味も、そこから学べると思っている。
そして自転車は、都市に住んで楽しむための重要なツールだと思っている。車では気づかない路地、歩きでは遠すぎる場所。自転車はその中間を埋める。まちを立体的に体験できる乗り物だ。
私自身はSurlyのMidnight Specialに乗っている。タイヤの幅の選択肢が多く、舗装路から未舗装路まで対応できる。生涯乗り続ける相棒だと思っている。自分の一台を持つことの意味を、息子にもいつか体で分かってほしい。
いつか息子と並んで、名古屋の街を走りたい。
サステナブルな自転車文化へ
自転車は、サステナブルな社会を実現するための移動手段でもある。排気ガスを出さず、渋滞を増やさず、身体を動かしながら移動できる。
良いものを長く使い、次の人へ繋ぐ。ジモティはそのサイクルを支えるプラットフォームだ。子どもの自転車をジモティで探すという選択は、節約ではなく、そういう思想から来ている。
息子がこの自転車で街を走り、いつか自分の相棒となる一台を選ぶ日が来ることを楽しみにしている。
↓今回別に購入したもの。
あなたの子どもに、最初に乗せたい自転車はどんな一台ですか?
↓あわせて読んで欲しい記事。
