東京マラソン完走して気づいたこと|AIと装備と補給の反省【東京マラソン2026⑥|動事006】
⑥ 失敗の記録|Geminiを信じすぎた、ある夜の教訓
「AIは一般論は得意だが、あなたの身体の歴史は知らない。」
ペース管理は、実は悪くなかった
まず、データを冷静に振り返る。
目標はキロ5分40秒。スタート時は渋滞で7分超えだったが、5km以降はほぼ目標通りのペースで走れていた。

ペース自体は正しかった。問題は別のところにあった。
ウェアの「本番初導入」が最大の誤算
これまでの大会はすべてロングタイツを着用してきた。今回、気温17度予想を見て「暑いかもしれない」と判断し、ハーフタイツ+カーフスリーブに変更した。
実はこの判断、Geminiに相談して従ったものだった。
「気温17度ならハーフタイツが最適」——AIの回答は合理的に聞こえた。だが、ロングタイツが担っていた膝周辺のサポートが失われた状態で、初フルマラソンの42kmを走ることになった。
16kmからのペース急落と右膝の違和感は、ここに原因があった可能性が高い。
マラソンの鉄則「本番で新しいものを試さない」を、AIのアドバイスに従って破ってしまった。これが最大の反省点だ。
食事・補給は概ね正解だった
前日夜は富士そばでとろろ蕎麦大盛り+温泉卵トッピング、デザートにどら焼き。こちらもGeminiに相談した内容だが、炭水化物中心のカーボローディングとしては正解だった。
朝5時起床、コンビニで朝食を済ませた。
- おにぎり3個(明太子・鮭・五目ご飯)
- バナナ1本
- あんぱん1個
スタートの3時間前に固形物を済ませるという基本を守れた。
補給はSAURUSの完走PACKを活用した。前日夜にアミノローディングを摂取。レース中はアミノサウルスジェル(01マンゴー・02レモン)を使用した。エネルギー切れは起きなかった。
ただし電解質補給のタイミングが足りなかった。足がつった原因のひとつとして、マグネシウム不足が考えられる。
足攣り防止としてMag-on(マグネシウム補給)も用意していた。摂取タイミングは前夜と25km地点の2回。このタイミングもGeminiに相談して決めたものだった。
しかし30km以降に足がつり始めた時には、すでに間に合っていなかった。「つってから対処する」より「つる前にこまめに補給する」が正解だったと、後から気づいた。
AIに相談した結果——教訓として
今回のレースを振り返ると、複数の重要な判断をGeminiに委ねていたことに気づく。

食事のアドバイスは正解だった。しかしウェアと補給タイミングは裏目に出た。
AIは一般論は得意だが、あなたの身体の歴史は知らない。
これまで何度もロングタイツで走ってきた実績、自分の身体がどこでつりやすいか——そういった個人の経験値は、AIには渡せないデータだ。自分の実績を最優先にすべきだった。
長野マラソンではMag-onを前夜・当日朝・15km・25km・35kmの5回に増やし、SAURUSジェルと交互に補給するスケジュールを事前に組む。そしてウェアはロングタイツに戻す。AIのアドバイスは参考程度に留める。
密かに課していたもう一つの目標
実は、もう一つ密かに課していた目標があった。
俳優の藤木直人さん(53歳)が、昨年12月のホノルルマラソン2025で人生初のフルマラソンに挑戦し、4時間23分26秒で完走した。
年上。イケメン。早稲田大学理工学部出身。
普通のおじさんである私が、何としてでもそのタイムを上回る必要があった。
結果は——5時間13分36秒。
50分10秒、負けた。
しかも藤木さんはゴール直後も爽やかでかっこよかったらしい。私はといえば、膝をかばいながらヨロヨロとゴールした。
長野マラソンでリベンジする。藤木さんに勝つために。それも、立派なモチベーションだ。
それでも、完走した
タイムは5:13:36。目標のサブ4には届かなかった。
でも、42.195kmを完走した事実は、誰にも消せない。
そして正直に言う。膝さえ問題なければ、体力的にはいけたと思っている。
ハーフのベストはキロ5分28秒。目標ペースのキロ5分40秒で走れる体力は、確かにあった。16kmまではそれを証明できていた。今回の敗因は体力ではなく、装備の準備不足という一点に尽きる。それがわかっただけでも、東京を走った意味があった。
本命は4月19日の長野マラソンだ。膝の問題を解決して、電解質補給を見直して、装備の準備を徹底する。
昨年は海外出張で泣く泣く辞退した長野マラソン。今年こそ、サブ4を達成する。
東京マラソン2026、完走。ありがとう、東京。
AIのアドバイスを参考にしたら、思わぬ結果になった経験はありますか?
「⑦東京マラソン振り返り|次のレースに向けて」へ続く。
