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“中華民国”から“中華人民共和国”を眺めた日【DAY3】

台湾の金門島を訪れた旅行記です。前話【DAY2】はこちら↓

蜃気楼のアモイ

金門島探訪3日目。金門島から、隣にある離島の「烈嶼島(通称、小金門)」へ行くことにした。

一層厦門に近づく

小金門はフェリーでしか行けない、離島の中の離島。(※2022年、金門島から橋ができた模様)
しかもレンタルした原付ごとフェリーに乗船できるのだ。この、乗車しながら乗船というのは、無免許者としてはやりたいけど日本ではできないことのひとつ!
「ここまできたらもう行くしかないでしょ」

いざ乗船!



軍事政権の残響が残る街

中華民国万歳

小金門に上陸してすぐ、目に飛び込んでくるのは、街中に溢れる政治スローガン。さながら中国本土のようである。

規律を守ろう的な
三民主義万歳(!)

台北や、台湾の他の街ではまず見かけない光景だ。
ここは台湾で一番、かつての国民党軍事政権下の空気を色濃く残す場所かもしれない。

「国のために戦おう!」
シュールな千手観音


灼熱とタロイモかき氷と放し飼いの牛

タロイモアイスがトッピングされている。

日差しは容赦なく、街に影を作る建物も人もいない。暑さで倒れそうになりながらたどり着いたレストラン、『三層楼』のタロイモかき氷は救世主だった。

おとなしくてかわいい。

バイクで畑道を進むと、突然現れる放し飼いの牛たち。

のどかで、人の気配がない。

人はいないのに牛はいる。道中の不思議な癒しだった。

かわいい


見えたアモイは……?

畑道を原付で走り抜け、海へ出る。

島北部

そこから見えるのは……

中国・アモイの高層ビル群。
波の音だけが響く無人のビーチから、蜃気楼のようにキラキラとした、中国のビル群を眺めていた。

あまりにも近いのに、あまりにも遠い。
「国境」という言葉は台湾側からしても、中国側からしても異論があるかもしれない。

しかし、このビル群に行くには、「台湾出国」と「中国入国」が必要だ。
やはりここには、ものすごく深いボーダーがある。

小金門は軍事遺構・レトロ街歩き・建築好きにも面白い島だけれど、この「ボーダーウォッチング」の瞬間が、この旅でも忘れ難い。

スマホ、戻る

ところで、落としたスマホはどうなったのかというと、無事、見つかった。
優しい宿の方が、島のタクシー会社へ連絡してくれ、運転手さんが届けてくれたのだ。

「海外旅行でスマホを落としたら戻ってこない」と思い込んでいたけれど、戻ってきたときの嬉しさは格別だった。さすが台湾。

高雄でのラストシーン

高雄の街並み

2018年8月13日、私は高雄にいた。
金門島から、高雄経由で一泊してから帰国する予定だった。

高雄に着くと、土砂降りの雨。
宿にチェックインしようとすると、私が泊まるのは受付のある本館ではなく、ここから出て数百メートル離れた別館らしい。
傘も持っていないし、このバケツをひっくり返したような雨をどうしようと玄関で迷っていると、50代くらいの台湾人女性が声をかけてきた。
「困ってるんだろ? 私のバイクに乗りな。」
女性の勢いに押され、見知らぬ人のバイクの後ろに飛び乗った。バイクなので、もちろんずぶ濡れになった。

ずぶ濡れになりながら高雄の街を走ったあの光景は、むしろ旅の最後にぴったりなエピローグだった。

さいごに

こうして、私は初めての台湾旅行が終わった。
次に行くときは、九份とか故宮とか、王道な観光スポットにも行ってみよう。いや、きっとまた私は、金門島に来てしまうだろう。素敵な場所だから。

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タカイワ マサ | ライター・イラストレーター 面白いと思ったら応援のほどよろしくおねがいいたします! いただいたチップは執筆活動に使わせていただきます。