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【秋葉原アンダーグラウンド】第4章 6話

3人は地下秋葉原の人波をかきわけていく。レンは過ぎ去る人の顔を見ていたが、とても難病を患っていた様子は感じられなかった。加えて自分たちと同じ能力を持っている様子も感じられない。いつもの秋葉原での、いつもの光景だった。
一方シュンは、誰か戦えそうなやつらを物色しているようだった。どこの世界にも不良やチンピラ、秩序を乱す者たちがいる。そういうやつらに因縁をつけようとしているのがわかったが、ここは言ってしまえば秋葉原の駅前だ。警察のような人間もいる。シュンの求めている人間が見つからないのは明らかだった。

「シュン、なに因縁つけようとしてんだ?いやでもすぐにお前の相手をしてくれる奴はでてくるぞ。」

リツはシュンの様子を察したのか、そう言うとシュンは大人しくリツの後ろをついていった。しばらく歩くと目の前に立派な役所が現れた。レンとしてはこんな立派な建物が秋葉原にあったのかと感心していた。役所への人の出入りはまるで地上のそれと変わらない。中に入るとどういったご用件でしょうかと案内の者がやってくる。

「市長、イジュンに合わせてくれ。」

リツは単刀直入にそう言った。そんな簡単に市長に会えたら苦労はしない。リツって意外と非常識な人間なんじゃ?とレンは決して口にはせず心の中だけで呟いた。案内の者があいにく市長は忙しい身でしてとかお決まりの言葉を言っているのに対し、リツは腹が立ったのか、

「地上からリツが戻ったと言えば伝わる。」

そう言うと案内の者はハッとした顔をし、こちらの別室でお待ちくださいとリツを促す。2人もあとをついていこうとしたが、

「お前たち2人はここでお留守番だ。大人しく待っていろ。」

2人は待合のソファに座らされた。シュンは明らかにイラついていた。レンは居心地が悪かった。リツに早く戻ってきてくれと祈っていた。

「おいレン。本当にここにいる職員が全員元難病患者で、現能力者だって信じられるか?」
「うーん。にわかには信じられないけど、地下で研究が始まって20年くらいたって、人も増えて、仕事に就いて、開発が進んでって考えていけば、それなりに復興はするだろうし、この光景も普通みたいに思えるんじゃない?」

急にシュンから話しかけられたのでレンは驚いて答えてみせたが、シュンのほうは特にリアクションを示さなかった。

「ただ、よっぽど指導者が優秀じゃなければここまではならないと思う。」
「それが、イジュンやシンってわけか。」

シュンは目の前を歩く人や職員をぼーっと眺めていた。しかし次の瞬間、背後に人の気配を感じた。

「なんやお二人さん。ここらじゃ見かけない顔やなぁ。さっきのリツといい、もしかして地上からここまで来はったん?」

レンとシュンは振り向こうとしたが体が動かない。それだけプレッシャーが強いのだろう。2人は辛うじて首だけ回せた。女と男がそれぞれ立っている。どちらも役所の制服を着ていたが、女のほうはミニスカートに巻髪とギャルのような出で立ちをし、男のほうは制服の襟元が長く口が隠れている様子だった。

「リツが戻ってくるまでどうせ暇やろ?ちょっとうちらと遊んでいってーな?」
「てめーらの階級は何級だ?」
「おろ?今それ聞く?もし自分らより格下だったらつまんないってことかいな?せやな~、2級以上準1級未満ってとこかな?」
「おもしれぇ。いいぜ、やってやるよ。案内しろよ。」
「お、助かるわぁ。こっちも暇でさぁ。あ、ちなみにそっちの兄ちゃんは準1級な。」

シュンの目の色が変わった。オレはそっちの口なしとやる、お前はその女の相手をしろとレンは言われた。

「オレらってギリ2級じゃなかったのかよ。また格上かぁ。」

レンは正直気が乗らなかったが、女と男、そしてシュンの後をついてある部屋へと足を運んだ。


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