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【秋葉原アンダーグラウンド】第4章 2話

外に出ると目の前には林が広がっていた。ここを通り抜けると地下世界の市街地につくとのことだった。管理棟と林の間には数10mほどの距離があり、ここで男とシュンは対峙する。

「ちなみに、オレはケルベロスとか門番とか呼ばれているが、エルっていうちゃんとした名前がある。」
「別にこれからのされる奴の名前なんかいちいち覚えてられねーよ。じゃあいくぜ。」

シュンは走り出すような体制を取った。体からは蒸気があがっているようにみえる。

「いつでもどうぞ。」

それが合図となり、シュンはエル目掛けて突っ込んだ。やはり速いが、レンは今回は目で追えそうだった。車いすに座っているエルにぶつかる直前でシュンは姿を消し、そしてエルの周りの地面が次々と凹んでいく。ただエルの周りを高速で回っている訳ではない。左右にぶつかる跳弾と違い、今度は上下に跳弾しているようだった。空中でその軌道を変えるとなると、筋力の負荷が半端ではないが、それはシュンだけに与えられた特権だった。あのときよりはるかにレベルをあげている。

「いつまでフェイントをかけているつもりだ?そんなんじゃいつまでたっても攻撃はあたらないぞ。」

エルは明らかに挑発していたが、シュンはそれにはのらない。だがそのとき、シュンはエルの死角から一発食らわせようとした。ジジッツという音が鳴り、シュンはレンたちのほうへ戻ってきた。攻撃は当たらなかったようだ。

「なんだその能力?一瞬で手の皮が剥げたぜ。」

シュンの左拳はボロボロになり、少し焦げた跡があった。

「なんだ、その程度で済んだのか?それによく逃げられたな?そのまま感電して動けなくなるかと思っていたんだがな。」
「なるほどな。電気か。」

シュンの言う通り、エルは電気のバリヤーをまとっていたのだった。触れるとそのまま感電して動けなくなってしまうほどの電力を出していたのだったが、そこから脱出しまだ手が動かせているのはエルにとって誤算だった。

「よし、ちゃんと相手をしてやろう。」

急にバチバチと音が鳴り、エルは車いすから降り立ち上がった。おそらく電気信号を送り、マヒした下半身を無理やり動かしているのだろう。能力とはこういった使い方もできるんだとレンは関心した。

「さて、シュンとかいったな?貴様、オレの階級は知って勝負を挑んだんだよな?」
「階級?知らねーよそんなもん。速く続きをやろうぜ。」
「死に急ぐのは賢くはないと思われるぞ。」

そういうとエルは片手のひらを上げ、電気の塊みたいなものを作った。バチバチと轟音が鳴り響いている。リツの圧縮した重力波と似ていたが、それよりも邪悪なものを感じた。

「大体これで1000万ボルトくらいだ。弱い雷程度だな。だが、普通のやつなら当たったら即死だ。」
「ようは当たんなきゃいい話じゃねぇか。」

シュンは再びエルの周りを駆け巡り、攻撃のタイミングを図っていた。

「それがそうでもないんだな。」

エルはその電気の塊を、フワッと宙に浮かせた。するとその塊は、シュン目掛けて追いかける。シュンはそれから距離を取ろうとするも逃げられない。どう逃げようと追尾されてしまう。

「まさか、さっきの電撃の影響か。」
「ご名答。」

先ほど食らった電撃と今放った電撃球が、まるでプラスとマイナスが引かれあうように、シュンを捉えて離さない。雷はいわば光だ。いくらシュンが高速で移動したとしても、光の速度には適わない。

「うおっ・・・!」

ビシャン!!巨大な音を立てついにはシュンにその塊が当たり、シュンは感電するかのような動きをとり、その場に倒れこんでしまった。


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