見出し画像

【秋葉原アンダーグラウンド】第6章 7話

ゼロサンの猛ラッシュがイザナキを襲う。イザナギは両手を広げそれら全てを受けきっていた。


「あはっ、すんごいね♪意識が飛びそうだよ♪」


尚もゼロサンのラッシュは続く。この男どこまで頑丈なんだ?ゼロサンは体勢を立て直し、再び攻撃を繰り出そうとした。その時だった。


「隙みーっけ♪」


気付くとゼロサンの両翼に風穴が開いていた。まさか撃たれたか?とっさにそう思いイザナキを見ると、両手に銃らしき物体を持っていた。


「いいねぇ、その顔♪びっくりした?これがオレの能力の具現銃♪」


ゼロサンは翼をたたみ傷口を見る。直径15cmはあるだろうか?ただの銃ではない。血が滴り落ちている。


「威力も大きさもオレ次第。ロンはいいものをくれたねぇ。」

「それで?私はまだ動けるぞ?」

「だからオレ次第なんだってば♪」


ドンっ。ドンっ。


二発の銃声が鳴ったと思いきや、ゼロサンは口から血を流し、その場にうずくまってしまった。胸と腹を撃たれた。一体どこから?やつは身動き一つとっていない。ゼロサンはさらに吐血する。


「なにも手に持っているだけが銃って訳じゃないでしょ?君の足元と君の背後。ちっちゃな戦車って見えるかな?その様子じゃ気付いていなかったみたいだね。しょうがないか、君はオレへの攻撃に夢中だったんだもんね♪」


戦車の銃口がゼロサンのほうを向いていた。ゼロサンは立ちあがろうとするも、ひゅうひゅうと息を漏らすだけで動くことすらできなかった。おそらく肺をやられている。イザナキはゼロサンに近づき、手に持っていた銃を額に向ける。


「結構楽しめたよ、獣人さん♪バイバイ。」


イザナキが引き金を引こうとした瞬間、ゼロヨンが猛スピードでやってきて銃をはたき落とした。おろ?と驚くイザナキ目掛け、今度は大木がイザナキに直撃する。イザナキは数mほど吹き飛び、そのまま倒れ込んでしまった。


「すまないゼロサン!遅くなった!」


ゼロサンはゼロヨンの声を聞き安心したのかその場に倒れそうになる。すかさずモズの操る樹木がゼロサンを支える。モズはそのままゼロサンに近づき介抱した。一方でイザナキの目の前にはカイ、ソウ、それにゼロヨンが飛翔していた。


「あ~、びっくりした!何今のすんげぇ衝撃。」


そう言うとイザナキは何事もなかったかのように起き上がる。


「あれが噂の大樹のモズか。いいねぇ、やりがいがありそっ♪」

「誰がモズの相手をさせるって言った?貴様に選択肢などない。」


カイはそう言うと背負っていた大剣の切先をイザナキに向ける。だがイザナキは怯むことなく続けて言った。


「君は能力者殺しのカイだね?そっちは千手のソウか。うわ~、さすがに1級二人はキツいなぁ。でも、モズと殺り合うのはこのオレだ。」


すると、カイとソウの足元にゲートのようなものが現れ、ゆっくりと飲み込まれていく。二人は動じることなくその流れに身を任せる。


「これも貴様の能力か?」

「うんにゃこれは違う。アマテラスっていうやつのチカラ。」

「勝手に人のことをぺらぺら話すなよ。」

「おぉアマテラス♪どこで見てたんだい?ナイスタイミングだよ~。」

「お前たちに相応しい場所を用意した。そこで待っていろ。」

「だそうだ、ソウ。またあとでな。」


ソウは何も言わずこくりと頷く。二人は完全にゲートに飲み込まれてしまった。アマテラスも自分用に用意したゲートを通り抜けて行った。


「さてと、邪魔者はいなくなったし、殺ろうかモズ?」

「貴様の相手はこの私だ!」


そう言うとゼロヨンは空中で高速移動を始め、イザナキ目掛けて衝突を試みる。


「はぁ。もう獣人には飽きちゃったんだけどな。一瞬で終わらせてあげる。」


イザナキは出力を最大限に高め、迎え来るゼロヨンにその照準を合わせた。イザナキが引き金を引く直前、二人の間に一瞬で大木が生え二人を分断した。ゼロヨンは急ブレーキをかけて衝突を免れた。


「ゼロヨン。ゼロサンを頼む。致命傷だけは塞いである。」


そういうとモズは樹にゼロサンを横にし、イザナキのほうへと歩き始めた。ゼロヨンはゼロサンの元へと急ぐ。


「紳士だねぇ。そうこなくっちゃ♪」


そう言うとイザナキもモズ目掛けて走り出した。


いいなと思ったら応援しよう!