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まとい、織られ、重なる形に手を合わせるようにして

風景に沿って歩く。視点は流れるようにして

散りばめられた形をたどる。それらは、まとい、織られ、
重なるようにして、過去から未来へいたる記憶や文化
をつむいでいく。形に見出す力や意味は、人それぞれで
異なるように、自分の中にある景色への旅は続いてく。



シュワシュワと水の粒子が宙を漂う先の



ゆらぐ水面に映るパビリオンは



流れる水をまとうようにして



水の粒子と光の綾の境界に建つ


いのちの未来というパビリオンは、水面から


浮かび上がるようなシルエットを持つ



万博会場には動的な風景が連なって



エキスパンドメタルや布や鋼板が、折り重なるように



光を透過し、また拡散させるようにして


かたい素材とやわらかな形が入り混じり



それらは風景の中で、リズムよく連なっていく



7,641の島々からなるというフィリピンでは


織るをテーマにしたデザインが展開されて



織りなすような曲面のラタンパネルをまとう建築へ



そして向かいに建つのは、編み込むというテーマに



竹がランダムにつなぎ合わされ


ふんわりと竹の衣服をまとうような建築は



マレーシア館。そこでは民族や宗教、多様な文化が交差する



国の風景が表現されるように、また日本とのつながりを



表すように、竹が立体的に組まれたデザインが展開されて


折り重なる、連なる竹は隈研吾氏によるもので



大分の竹田市歴史文化館の竹が連なるアプローチへと


私の中の風景は連続するように



ここでは、少し並んでパビリオンの展示へと進む



展示は、多民族国家であるマレーシアが内包する伝統や


多様性や先進性が編み込まれるように続き



ゆるやかな螺旋階段の中央に設置されたアートは



先住民族の職人による手織りのラタン編みを、葉に見立てた



調和の樹。色とりどりのラタンの葉に、多様性が重ねられる



外観の竹も一様ではなく、ランダムに折り重なって


多様性の表現としてのデザインに



形は人それぞれの受け止め方で、いかようにも見え方を変える



会場にちりばめられた形は、それぞれに込められた意味を持ち



アルミニウムの板が無数に重ねられたPrayer Vesselという



作品の、手と手が重なる形に、祈りの思いが込められる



それは能登半島の復興と、世界の平和への思いをまとう


手掛けた奈良祐希氏は金沢出身の陶芸家であり建築家



その祈りの届くことを期待しつつ、この先へ


連続する形は、それぞれに意味があり、記憶をまとい、
風景の中で折り重なる。万博という非日常の空間には、
あらゆる形が集い、訪れる人に呼応する。それらは記憶
に語りかけるように、また新たな記憶をつむぐように。



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