風景は醤の香りに包まれて
2015年の旅を振り返りながらの
2025年の小豆島の旅。漂う醤の香りは、当時の
記憶につながって、いつかの旅の小豆島ならでの
風景を思いだす。焼杉板、しっくい、瓦の素材は、
さらに時を重ね、時代を越えて深みを増していく。

いつか訪れた宿を後にして、かつて歩いた道を引き返し

小豆島ならではの醤油造りの木桶が連なる建物は

丸金醤油の工場の中に設けられた醸造蔵ギャラリー

瓦に漆喰に焼杉板の続く風景の中

みかんの形をした井戸にも目を留めて

醸造ギャラリーに設けられた窓の内部の木桶が並ぶ

光景も懐かしい。ボタンを押せば内部の香りも漂って

時を経た瓦屋根の直線が、鮮やかな空を切り取り

くすんだ色合いの漆喰と

年月を重ねた焼杉板の連なる風景を

いつかの記憶をたどるように眺めながら

ふと見上げる空と建物に

10年前も確かにこの道を歩いたことを思い出す

小豆島の緑を背景にした工場を

通りからのぞけば、醤油造りの風景が広がって

白い雲の浮かぶ青い空に、丸金醤油の赤いロゴ

時間がグラデーションに降り積もるような建物の

10年前の旅の風景も振り返る

工場に建てられた記念碑の直線は

モダンな建物と折り重なるように

工場の建物は形を変えながら連続していく

小豆島の醤油造りを象徴する木桶は

オブジェのように設置されて

小豆島は醤の郷

フェリーターミナルのガラスの窓にイラストも

そして醤の香りは記憶の中にふわりと漂う

つたの絡まる建物を、浮き上がらせる青い空

屋根の連なりは、島の山並みにと重なるように

ふとっちょの丸金のロゴマークは

小豆島の醤の里の風景の中で誇らしげに

穏やかな内海湾に面して建つ工場の風景も懐かしい
小豆島は世界で最も木桶が集まる場所という
そこで造られる醤油は小豆島の風景の記憶となる
小豆島が浮かぶ穏やかな瀬戸内海は江戸時代より
海上交通の大動脈として、全国各地をめぐる船が
行き来したという。交通の要所でもあった内海湾
に面する醤の郷。温暖な気候が醤油造りの発酵に
適し、木桶による醤油造りが続く場所。醤の香り
の間を縫うように、小豆島の風景のその先へと。
