視点は関係性を生み出して
視点を先へと重ねていく
色、形、大きさ。配置された記号が質感を帯びる。
風景と重なり合い、存在が絡み合う。その隙間を
たどり、思考をめぐらせる。境界線上でゆるやかに
つながりあう形に、視点は関係性を生み出して。

トンネルのような通路を抜ける

街が取り込まれた空間には

色や形が記号となって配置される
力なく横たわる銀のウサギは

それでも輝いては、周囲を取り込み

複雑な造形に引き寄せられる

白いテーブルと白い椅子。表しのコンクリートの床

静かな空間を揺り動かす作品に

視点を重ねる

物語は動き出し
作者の創造は加速していく

空間を切り取る縦横斜めの線は

立体となり周囲との関係性をずらしていく

彫刻は穿たれた空間に風景を重ね

配置された記号の中で

緩やかに形を転じていく

開かれた窓に、注意を向け

作者が仕掛けた表裏の複雑さに

引き寄せられては視点を沿わす

柔らかくて、鋭い線が

空間に重なりあい、関係線を生み出していく

薄れていく床に描かれた円

仕上げをつなぎ留めていた痕跡は

うっすらと今も残る

何ものでもない場所は
関係性を帯びて立ち上がる

はつられたコンクリートの床

空間の痕跡に置かれた作品は
かつてガラクタに価値を見出した作者のもの

壁面に流れる映像には

異世界の物語が流れ続ける

非日常に流れる時間の速さは

日常を置き去りにする

一つ一つを確かめるべく

記された番号へと

手を伸ばす

ここにはない答え

それでも何かを手掛かりにして

空間に描かれた線をたよりに

視点を先へと向ける

日常のものが、非日常の舞台で

火花を散らし動き出す

何かは、何ものにでもなるように
非日常の空間の中で、日常が反転される。価値が
揺れ動き、意味が遠のく。街に引かれた境界線上に、
作者の意図が絡み合う。置かれた記号に、思考の
角度をずらし、視点は動き、関係性に沿うように。
