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建物は風景をまとい、町に溶け込むように

地域の記憶をつなぐ溜池をたどり

ようやく次の目的地へと到着した。まず訪れたのは、
町民の広場でもあり、待合、交流、情報の発信の場、
旅人を迎えいれる場所でもある建物へ。といっても、
ホテルを早朝に出発して、田熊の舞台を踊るように
めぐり、ここでの時刻は8時過ぎ。靄がかった空模様
の中、まだ動き出す前の建物が持つ雰囲気を楽しんで。

この町はアートがあふれる所。屋外のオブジェに心も踊り
たどり着いた建物は、朝靄に浮かび上がるようで
重なりあう屋根を持つ建物の形に注目しつつ
アプローチを進む。分節された建物は、視線を通し
周囲との関係性を持つようにして建っている。突出する庇や
互い違いに重なる屋根は、動きをもたらして
まだ誰もいない建物にも、交流の気配を感じたり
建物の向こうに広がる溜池は、地域の歴史を記憶する場所
朝靄のかかる風景に、その記憶は浮遊するように
まだ動き出す前の建物をめぐり、その静けさの中に
浮かぶナギテラスのサイン。テラスには未来を照らすの意味も

独自のフォントは建物を個性的なものにする要素にも

建物にはバスの停留所。ここは生活の場でも、旅人の舞台にも
そして訪れた森の芸術祭。今回の旅の大きな目的の一つ
あいにくの空模様でも、そこに価値を見出しながら
ガラスは関係性を重複させ、建物は風景とつながっていく
しんとした建物。それがかえって建物の形を浮かび上がらせて
朝靄は周囲との関係にゆらぎをもたらし、建物を包み込み
浮かびあがらせるように、見えたり見えなかったりするものを
感じながら、建物の周囲をめぐる。視線は誘導され
建物の周囲に設けられたみんなの庭へと
ゆるやかに曲線を描くオブジェをたどり、直線的な建物と
対比されるように、庭の空間はやわらかく広がって
弧を描き、交流の気配を漂わせている
ナギテラスに設けられたみんなの庭に植えられるのは
この町に自生する植物で、自然とのつながりを感じられる場所
葉に輝く朝露の向こうに続く風景や
木々と周囲のつながりを感じながら
ナギテラスを、アプローチと緑に沿ってぐるりとめぐり
まだ人気のない建物の形がもたらす関係性を楽しんで
ホテルから東へと進み、たどりついたナギテラス

景観を取り込み、関係し合う建物は

Eurekaが手掛けた多世代交流広場ナギテラス

角度を持った様々な要素が、組み合わされて

見え隠れし、分節され、区切られ、つなぐデザインの

建物に散りばめらた素材も確かめて


多世代交流広場ナギテラス。交流の場であるとともに、
観光案内所の機能を持ち、旅人を迎え入れる建物でも
あるけれど、その日は旅は先も長く、訪れたのは建物
が動き出す前のほんのひとときのこと。靄がかる風景
に建物は浮かび、しんとした建物で、町との物理的な
関係性を体で感じる。建物は訪れる時間や天候により
印象も変わる。私にとってのナギテラスはこのように。


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