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踊るような影をたどりながら

形はつながり、時を超える


光は影を映し沈ませて、影は光を浮き立たせる。壁
や床に様々な模様を描く影は、うつろい刻々と姿
を変える。その輪郭に、刹那の分割に、増幅していく
風景を感じるように、空の下から影が踊る空間へ。



時を重ねた街並に浮かぶ空



空に浮き立つ瓦に、破風を飾る菱格子



影はのれんにゆらりと落ち



板塀の木目に、そっと落ちる釘の影と



しっくいに映る軒丸瓦の影をつたい



たどりついたのは次なる作品の影の家



使われることのなくなった古民家に



踊るように散りばめられる影の形



光に影は形を得て



白い布に姿を表して



壁から床に、また壁にと幾重に連なり



時が閉じられた空間に、記憶の形を映し出す



描かれた絵。壁に落ちる影。形は光に増幅されて



音をなくした建物と、部屋に流れる島の音



空間に描かれる模様は、光に生み出される刹那の影


旅する程に、影の存在に時を重ねる



束の間の記憶として空間に満たされる



白い背景に浮かぶ影の連続は


影が生み出す風景へと思いを運ぶ



光と影によって満たされる空間は



実在と不在を混在させるようにして


反転しあっては、感情に語りかける



ふすまに刻まれた気配。重ねられた影



褪せた畳表に影は寄り添い



誰もいなくなった家に問いかけるように



祝祭の時に踊る影は、家の記憶を呼び覚ます



光に揺れる影。影に浮かぶ光



反転し、交差する関係が



時を経た空間に浮かび上がる



時の流れに形は風化し、うつろう関係性の中



ひとときの影と、幾重の影をまとった家で



家の気配に耳をすませるように



刻まれた形をすくうようにして



祝祭に輝く影の家で


踊る影。壁にうつろう形。室内に揺れ動く今の音。
光は投射しては影の形を写し込む。光と影は混じり
合い、空間に島の歳月を浮かび上がらせる。破れた
障子、擦り減った畳表。空間を立体化させる光。襖
に重ねられた思い出に落ちる影。光と影の交差に、
島の情景を重ね、過去の記憶をたどるようにして。


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