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旅をして大切なものを重ねながら

旅の中で相対的な価値に触れ

関係性やつながりの中に、私にとって大切なものを
見出していく。そのものの価値は、人によっても様々
でとらえ所がなく、また移りゆくもの。その視線に
留まるものとの一期一会を楽しみ、また旅をして。



大屋根リングに沿って、会場を彩るパビリオンをたどり



白く柔らかな皮膜をまとうような



大阪ヘルスケアパビリオンやってきた。ここも予約が必要で



今回は会場を、外観をなぞるように進み、壁面に落ちる影や



足元に散りばめられアートをたどってきた



パビリオンの周りには生き物の形をしたアートが設置され



そこに描かれるオオカミの姿。作品そのものもオオカミの



シルエットで、色や形を変え点在している。モノクロなものや



体全体が花畑となる魔法がかけられたように



ふと心を温かくしてくれるものもある



花は色とりどりで、鮮やか緑の葉は 



ハート型に。そのアートは二匹のオオカミが交わるような
ベンチとしてデザインされている。その体を包み込む形に



直島にある、会話という名のヘビのベンチの感触がよぎる


ニキドサンファルの作品も旅先の楽しみの一つ 
 


また深い海の色をしたオオカミの



青い目にひきよせられるように 



海が表現されるオオカミもいれば、輝く星をまとうものも



緑、海、夜空に輝く星。それらは自然の流れをつむぐようにして



ふと、オオカミの口に記された作者のサインが目に留まる



作品を手がけられた鴻池朋子さんといえば、長崎の旅での


オオカミとヘビが描かれた作品と記憶がつながる

設置された作品はサクヤオオカミプロジェクトという


もので、見えない力が形となる。それらは会期の後には


それぞれが必要とされる場所へ旅立つという



旅するアートといえば、シップスキャット。それらは記憶に


刻まれながら、また大切なものをつないでいく


オオカミたちの視線の先に、次なる風景が広がるように



私も旅を繰り返しながら、風景を構成する様々な形にふれる



パビリオンの側には正三角形が折り重なるフラードーム


それは六角形の中に五角形も混じる形で


ドームを専門とする企業により手がけられたもの


またパピリオンの有機的なガラスの屋根に
流れる水は水都・大阪とのつながりを表す


パビリオンの前に設置されたオオカミの姿のアート。
それらは万博が終われば、様々な場所へ旅立つという。
作者の鴻池朋子さんは「大切なものは、作品というその
物にあるのではなく、それを介して流れる時間、現象
など周り全てを含んだ常に変化してゆく動的なもの」
と語る。私にとって大切なものとは、旅をする時間の
全てと感じている。旅先で出会う作品や、会場を彩る
建築物、それらが織り成す様々な形、足元にそっと咲く
小さな花、記憶をつなぐ海や大きな空の風景。それらは
旅の中で、様々な形で私の前に立ち現われては、記憶
と記憶をつないでいく。その大切なものをおぼろげに
も形にするため、日々の文章を綴っているのだと思う。




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