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その姿は奈良公園の風景の一部となって

風景に体を添わせるように


奈良の街を歩き、奈良公園を横切れば、いろんな個性
のある鹿に出会い、その生活をそっと邪魔せぬように、
ほどよい距離を保ちながら進む。鹿に見つめられれば、
立ち止まり空気感を味わいつつ、奈良公園のその先へ。


緑はだんだんと深くなり
緑の色合いは奥行きと濃度を増して、そこにかろやかに
あらわれる幼い鹿は、興味深そうにこちらを見つめたり
心地よい木漏れ日が落とす影を踏みながら
風景と一体となる鹿との出会いをたどり
そのおだやかな佇まいのすぐ近くをそっと進む
緑に包まれた茶亭にもひかれるけれど、まだ旅も中盤で
ゆく先々で鹿と言葉をかわすように、その先の階段を上れば
お店や宿が建つ通りへと出る。並ぶ刃物のお店の
三條は春日大社に刀剣を奉納する御刀鍛冶司の歴史を持ち
菊一文珠四郎包永は刀工集団の手掻派(てがいは)の流れに

包丁研ぎもあらためて。旅の振り返りを日々の生活へ

その先には2024年9月オープンのオーベルジュ

その通りにも奈良公園の鹿の日常が流れていて
通りから見上げる若草山。山の頂きにもまたいつか
今回は奈良の街をたどる旅の途中で
鮮やかな芝生が広がる心地よい風景を眺めるだけに
その視線の先を悠々と牡鹿は横切っていく
木陰に佇む鹿や、草をはむ鹿
好奇心旺盛な子鹿が住まう若草山の麓を後にして

若草山は三笠山という別名も。いつか頂上の風景も

ここは若草山焼き行事でも有名な場所でもある

また上ってきた小道を引き返し
石段を下って、奈良公園の最奥部へ
道はやがて参道の雰囲気へと変わりつつ
石灯籠の足元には、厳かな雰囲気を醸し出す牡鹿の姿
時が降り積もった石灯籠をたどっていけば
斜め格子の文様が彫られたものや
神の使いとして大切にされる鹿の姿が彫られたものも

旅先での鹿との出会いは風景をつなげ

White Deer との出会いはデジタルでも

今回の旅では奈良公園そのもののような鹿との出会い

ホルンに呼び寄せられる鹿の風景があることも知る

そして奈良公園の鹿には、歴史の遺伝子が流れている


奈良公園は人と1300頭もの鹿が共存する、世界に稀に
みるという場所。公園全体が鹿の住まいとなっていて、
南大門の下に、店の軒先に、芝生をかけめぐり、川の
岩場にくつろぐように、思い思いの時を過ごしている。
鹿せんべいを持っていなければ、鹿との程良い距離感
を保ち、奈良公園そのもののような鹿の日常を眺め、
その先の、鹿が神の使いと呼ばれる所以を持つ場所へ。




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