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美術館は光をまといたゆたうように

そこにはしんとした空気が流れていて  

その建物の名前や場所は知っていても、訪れて初めて
感じる雰囲気もある。そして散りばめられる建物の
細部に、建築家の目指したデザインの空気にふれる。
緑に包まれ、白砂に浮かぶような建物の光をたどる。

旅の最後に訪れた美術館は、光をまとい
たゆたうようにして、建築家の思いを未来へと
立体的ななまこ壁には光と影が交差して
光は建物の形を影としてあらわにし
建物の形や色を立体的に、浮き彫りにして
その建物がまとう光と影をたどるように、沿うように
夕刻へと向かう時刻は、太陽の光をやわらかくして
光と影の交差は、建物のリズムを生み出して
どこから眺めても、絵になる大和文華館に
歩かされるように、建物の周囲をぐるりとめぐる
傾き始めた太陽は、風景に温度を与えていく
 なまこ壁の奥の緑青色に、空と草と木々の色を見て
小さなタイルが組み合わされた色のゆらぎを感じつつ
厚みのあるなまこ壁は、外壁を異なる表情に変化させて
建物は直線の要素が寄り集まってにぎやかにも
個性のある素材が、存在感のある建物を構成して
なまこ壁の奥の色は青丹色にも表現されて
木組みのようなコンクリートの梁や手すりの納まりに
和と西洋の交差への思いを感じながら
建物は新たに、表面に模様をもつ金属もまとい
そこに光はたゆたうように、建物の隅々を
眺めるほどに、旅の面白さにひきこまれてゆく

開館50周年の2010年に、建築家の思いをつなぎ

リニューアルされ今に、そしてまた次の50年に向けて

展示室中央の竹の中庭は、建物を象徴する空間で

自然との調を目指した建物は今にその思いを伝える


喧騒から切り離された緑の中に、美術館は佇んでいる。
建物は低く抑えられ、頭上には空が広がる。近づくほど
に壁は、細かなタイルが寄り集まり青をなしていた。
よく見なければ気づかないもの。建物は小さな部分が
より集まって全体像を作り出し、そして建物は自然と
響きあうように風景の一部となる。建物は傾きかける
太陽の光をまとい、たゆたようにして、建物の表情と
なる。建築家の思いは、また次の時代へとつながれて。
その間を旅をしつつ、旅の風景をつづるほどに、また
新たな風景への出会いに、引き寄せられる旅をして。


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