島への旅の余韻をたずさえて
何かが浮かび上がる瞬間と
瀬戸内の島をめぐった旅の余韻をたずさえて、再び
西へと向かう。旅の視点が日常を動かしては、旅の
中で緩やかに更新されていく。繰り返す旅に、時間
は層をなし、立ち上がる境界は微かに混じり合う。

夜と朝との間

風景にかかる線のシルエット

赤と白の線を過ぎ

畝の連なりが流れていく

川面に描かれる線を

山並みに重ねては

だんだんと高度を上げる太陽に

空は明るみを帯びていく

連続と分割と

山の端に満ちる光

旅への高揚感とともに

一日は朝へと進み

山、川を越え、やがて街へ

目的の駅へと到着する

旅への視点に切り替えて

目に映る線の連なりを
いつかの旅に重ねながら

均等に並ぶ車窓に

続くピンクのシルエットといえば
以前の旅でも訪れた

晴れの国

旅の始まりに

視線を周囲にめぐらせて

街に重ねられた芸術祭の案内をたよりに

歩調を旅に沿わせつつ

変化を続ける駅前の空間に置かれた

芸術祭への扉を

覗き込むようにして

ゆっくりと街へと歩き出す

青豆の公園という副題は
非日常と日常の境界さすもので
日々と旅の間を繰り返す

旅を始める
2025年の最後の旅は岡山へ。瀬戸内に浮かぶ島々
をめぐった記憶を胸に留め、島から街の芸術祭へ
と場所を移す。芸術祭のタイトルに、曖昧となる
境界が示唆されては、アートと都市が混じり合う。
