休職中、復職・転職・退職を急いで決めない|4つの道を整理する7つの確認
会社へ戻るか。別の会社を探すか。それとも、今の会社を辞めるか。
どの道を選んでも怖くて、考えるほど決められなくなっていませんか。
今すぐ答えを出すことだけが、休職中にすることなのでしょうか。
僕も、なかなか決められませんでした。
今日は会社を辞めようと思う。
翌日には、やっぱり復職した方がいいと思う。
少し気持ちが落ち着くと、転職という道もあるんじゃないかと考える。
毎日のように結論が変わりました。
復職したら、また同じ働き方へ戻ってしまうかもしれない。
転職したくても、体調が戻っていない状態で、新しい仕事を覚えられるのか分からない。
退職すれば、収入やこれからの生活が心配になる。
どの道を考えても、不安が出てきました。
「ほんまに、どれを選んだらええんやろ」
答えを出そうとするほど、頭の中は同じところを回っていました。
この記事は、復職を勧めるためのものではありません。
休職を続ける。
今の会社へ戻る。
別の会社を探す。
会社を辞める。
どれも、選択肢の1つです。
僕は退職と転職も考えました。
そのうえで、当時の体調や生活、仕事の条件を考え、今の会社へ戻る道を選びました。
復職が正解だったからではありません。
そのときの僕が選べる、現実的な道が復職だったのです。
この記事を読んでほしい人
この記事は、次のような人に向けて書きました。
休職中、復職するか退職するか決められない
転職も考えているが、動き出せる状態か分からない
家族や会社から、早く結論を求められている
どの道を選んでも後悔しそうで、動けなくなっている
復職することが正解だと思い込み、苦しくなっている
今は休職を続けてもよいのか迷っている
どの道を選ぶべきか、僕が答えを決める記事ではありません。
今の自分に何ができて、何がまだ難しいのか。
何を確認してから決めればよいのか。
それを整理するための記事です。
この記事で目指すところ
この記事で目指すのは、4つの道から、今すぐ1つを選ぶことではありません。
それぞれの道について、分かっていることと、まだ分かっていないことを整理する。
そのうえで、「今はまだ決められない」「次の診察まで待つ」「会社の制度を確認してから考える」といった選択も持てるようになることを目指します。
休職中に考えた4つの道
休職中の道は、復職・転職・退職の3つだけではありません。
「今は休職を続ける」も含めて4つに分けると、少し整理しやすくなります。
1.今は休職を続ける
眠れない。
食事が取れない。
文章を読んでも、なかなか頭に入らない。
少し考えただけで、横になりたくなる。
そんな状態で、これからの生活を左右する決断をするのは簡単ではありません。
僕も休職中、「早く決めなければ」と焦っていました。
でも、体調が戻っていないときは、どの道も必要以上に怖く見えることがあります。
休職を続けることは、何もしていない状態ではありません。
自分で判断できるところまで、体と気持ちを戻すための時間でもあります。
ただし、休職できる期間や必要な手続きは、会社によって違います。
「まだ休めるやろ」と思い込まず、休職期限や今後の手続きは会社へ確認しておく必要があります。
2.今の会社へ復職する
今の会社へ戻る場合、仕事内容や人間関係、通勤経路をある程度知っていることは安心材料になります。
一方で、休職前と同じ仕事量、同じ仕事の抱え方へ戻れば、また苦しくなる可能性もあります。
僕は1回目の復職で、会社へ戻ることばかり考えていました。
戻れたかどうかだけを気にして、戻ったあとの働き方を変えなかったため、再び苦しくなりました。
復職を考えるなら、「戻れるか」だけでは足りません。
どの仕事から始めるのか。
仕事量をいつ見直すのか。
新しい仕事を頼まれたとき、誰へ相談するのか。
戻ったあとの働き方まで、会社と話しておく必要があります。
3.別の会社へ転職する
今の職場環境が不調の大きな原因なら、転職を考えるのは自然なことです。
僕も考えました。
「職場を変えたら、もう少し楽に働けるんちゃうか」
そう思ったこともあります。
ただ、転職には求人を探し、応募書類を書き、面接を受け、新しい仕事を覚える力が必要になります。
仕事だけでなく、人間関係も一から始まります。
転職すれば、必ず今より楽になるとは限りません。
だからといって、転職を諦める必要もありません。
求人を見るだけ。
自分が希望する条件を書き出すだけ。
相談窓口で話を聞くだけ。
いきなり応募する前にも、できることはあります。
僕の場合は、体調が十分に戻っていないことや新しい環境へ移る負担を考え、すぐに転職活動を始めるのは難しいと判断しました。
転職したくなかったのではありません。
そのときは、動ける状態ではなかったのです。
4.今の会社を退職する
会社を辞めれば、今の職場や上司から離れられます。
「もう会社のことを考えなくて済む」
そう思うだけで、気持ちが少し軽くなることもあります。
僕も、何度も退職を考えました。
ただ、退職したあとにも生活は続きます。
収入はどうするのか。
毎月の生活費はいくら必要なのか。
次の仕事をいつから探すのか。
家族はどう考えているのか。
苦しい会社に残ることだけが正解ではありません。
ただ、一番しんどいときの勢いで辞めると、今度は生活への不安が大きくなることもあります。
「この会社から離れたい」という気持ちと一緒に、「辞めたあとの生活をどうつなぐか」も考えておく必要があります。
4つの道を整理するときに確認したい7つのこと
ここからは、4つの道に共通する確認と、それぞれの道で確認しておきたいことを7つに整理しました。
1.今、大きな決断をできる状態か
最初に確認したいのは、復職か退職かではありません。
今の自分が、大きな決断をできる状態かどうかです。
眠れているか。
食事を取れているか。
説明を聞いて、内容を理解できるか。
考えたあと、少し休めば回復できるか。
判断する力が戻っていないときは、結論を出すことより、今の状態を主治医へ伝える方が先です。
2.休職を続けられる期間と条件を知っているか
休職中は、不安なことを頭の中だけで考えてしまいます。
「もうすぐ会社から辞めるように言われるんちゃうか」
「いつまで休めるんやろ」
僕も、よく分からないまま考えていました。
でも、会社へ確認しなければ分からないことがあります。
休職できる期限はいつまでか。
休職中に必要な手続きは何か。
復職する場合、診断書や面談が必要なのか。
いつまでに、何を決める必要があるのか。
すべてを一度に聞けなくてもかまいません。
まずは、「次に何を確認すればよいですか」と聞くところからでもいいと思います。
3.今の会社で、働き方を変えられる可能性はあるか
復職と聞くと、元の仕事へそのまま戻る姿を想像しがちです。
僕もそうでした。
でも、会社によっては、最初に担当する仕事や仕事量、残業の扱い、周囲との分担を相談できる場合があります。
すべて希望どおりになるとは限りません。
それでも、何も聞かずに諦める前に、
「最初はどの仕事から始めますか」
「当面、担当しない仕事はありますか」
「仕事量を見直す日は決められますか」
と確認する価値はあります。
会社へ戻ることと、休職前の働き方へ戻ることは同じではありません。
4.転職活動を始める余力があるか
転職したい気持ちと、転職活動を進められる状態かどうかは別です。
求人を見るだけで疲れる。
履歴書を書こうとしても、手が止まる。
面接で自分のことを説明できる気がしない。
そんなときは、転職を諦めるのではなく、「今は応募する段階ではない」と考える方法もあります。
まずは、希望する働き方を書き出す。
求人を眺める。
相談先を調べる。
情報を集めるだけでも、転職を考える一歩になります。
5.退職後の生活を具体的に考えられているか
会社を辞めると決める前に、退職後の生活を少し具体的にします。
毎月、生活にいくら必要か。
収入がなくても、どれくらい暮らせるか。
利用できる制度はあるか。
家族への影響はどうか。
次の仕事を探すなら、どんな条件が必要か。
最初から細かい金額まで出せなくてもかまいません。
分からないことを書き出せば、「次に誰へ聞けばよいか」が見えてきます。
頭の中だけで考えていると、不安は大きな塊のままです。
紙に出すと、少しずつ分けて考えられるようになります。
6.自分1人で結論を出そうとしていないか
休職中は、人と話すこともしんどい時期があります。
それでも、復職・転職・退職のような大きな判断を1人だけで考えていると、同じ結論の間を行ったり来たりします。
主治医には、体調や働き方について相談する。
会社には、休職制度や復職後の条件を確認する。
家族とは、生活や収入について話す。
転職を考えるなら、求人や働き方について相談できる場所を探す。
誰か1人に答えを決めてもらうのではありません。
それぞれの相手から、判断に必要な情報を集めます。
7.今すぐ決めず、次に考える日を決められないか
僕は休職中、毎日のように結論が変わっていました。
今日は退職。
明日は復職。
次の日は転職。
決められない自分に、だんだん疲れていきました。
今になって思います。
「毎日、答えを出さんでもよかったんやな」と。
次の診察まで。
会社との面談まで。
家族と話したあとまで。
1週間後まで。
今すぐ決めない代わりに、次に考える日を決める。
そうすれば、毎日同じことを考え続ける時間を少し減らせます。
僕が復職を選んだ理由
僕も、最初から復職すると決めていたわけではありません。
退職すれば、上司や仕事から離れられる。
転職すれば、環境を変えられる。
どちらも考えました。
けれど、体調が十分に戻っていない状態で転職活動を始め、新しい職場で働くことは、当時の僕には難しく感じました。
退職後の収入や生活にも不安がありました。
復職にも、もちろん不安はあります。
それでも、仕事内容や職場を知っていること、生活をすぐに大きく変えずに済むことを考え、僕は今の会社へ戻る道を選びました。
復職が一番よい道だったのかは、今でも分かりません。
ただ、当時の僕には、ほかの道より現実的に見えました。
「これしかない」ではなく、
「今の自分には、この道がまだ選べそうや」
という判断でした。
僕は39歳でうつ病になり、2度の休職と復職を経験しました。
2回目の復職後は再び休職することなく、妻の介護を理由に59歳で退職するまで働き続けました。
ただ、復職を選べば誰でも働き続けられる、という話ではありません。
僕の場合は、2回目の復職後に仕事の抱え方や周囲との関わり方を少しずつ変えられたことも大きかったと思います。
どの道を選んでも、不安は残る
復職にも、転職にも、退職にも、それぞれの不安があります。
休職を続けても、「このままでええんやろか」と思うことがあります。
不安のない道を探していると、いつまでも決められません。
どの道なら、今の自分が抱えられるのか。
どの不安なら、周囲と相談しながら進められそうか。
そう考える方が、僕には現実に近いと思います。
今選んだ道が、これから先のすべてを決めるわけでもありません。
復職したあとに、転職を考えることもできます。
休職を続けたあとに、退職を決めることもあります。
転職活動を始め、今は難しいと分かって立ち止まることもできます。
選んだあとに、もう一度考えてもいいのです。
まず、分からないことを整理する
休職中の僕は、早く答えを出さなければならないと思っていました。
戻るのか。
辞めるのか。
別の会社を探すのか。
けれど、本当に必要だったのは、すぐに答えを出すことではありませんでした。
今の体調を知る。
会社の制度を確認する。
生活に必要な条件を整理する。
転職や退職を選ぶ場合に何が必要かを知る。
分からないことを1つずつ確認すると、少しずつ自分が選べる道が見えてきます。
今、決められなくてもかまいません。
まずは、
「どの道を選ぶか」
ではなく、
「選ぶために、まだ何が分かっていないか」
を書き出してみてください。
それが、結論を急がず、自分の道を考えるための入口になると思います。
もし復職を選んだ場合、戻った日のことだけでなく、翌日も働ける生活や仕事の持ち方をどう整えるかも気になります。
復職を考え始めた人へ
4つの道を整理して、「やっぱり今の会社へ戻ってみようかな」と思った人もいるかもしれません。
でも僕は、復職すると決めたあとにも一つ大事な場面があると思っています。
それが、復職前の面談です。
「体調はどうですか」
「仕事に戻れそうですか」
そう聞かれたとき、つい、「多分、大丈夫です」と答えてしまうことがあります。
でも、本当に確認したいのは「戻れるか」だけではありません。
勤務時間、仕事量、残業、通院、体調が崩れたときの対応。
僕なら今、このあたりを曖昧なまま復職しません。
復職を考えている方に向けて、面談前に確認しておきたいことを有料記事にまとめています。
よければ、一度覗いてみてください。
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