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39歳と62歳で2度聞いた『年齢不問』の現実|求人票だけでは分からなかった採用の壁


求人票に、「年齢不問」「未経験可」と書いてある。
それなら、自分にも応募できるかもしれない。
あなたは、そう思ったことはありませんか。


僕はそうでした。

ところが僕は、39歳と62歳のときに、同じような話を2度聞きました。

23年たっても、求人票に書かれた「年齢不問」という言葉だけでは、分からないことがあったのです。

応募することはできる。

けれど、企業が採用したいと考えている人の中に、自分が入っているとは限らない。

少し引っかかる話かもしれません。

でも、僕が実際に仕事を探す中で感じたことです。






この記事を読んでほしい人


この記事は、求人票にある「年齢不問」「未経験可」という言葉を見て、応募しようか迷っている方に向けて書いています。

特に、40代以降で未経験の仕事を探している方や、定年後の再就職を考えている方に読んでほしいです。

応募条件には当てはまっているはずなのに、なかなか仕事が決まらない。

年齢不問と書いてあるけれど、自分の年齢でも本当に対象になるのだろうか。

そんな引っかかりを感じている方に、僕が39歳と62歳で経験したことをお伝えします。


僕について


僕は現在66歳です。

会社員時代には、うつ病で2度休職しました。

最初に求人広告の「年齢不問」という言葉に引っかかったのは、39歳で休職していたときです。

その後、59歳のときに、妻の介護のため40年間勤めた会社を退職しました。

62歳のころ、ハローワークで仕事を探していたときに、39歳のころと同じような話を聞きました。

現在は、前職の関連会社で週3日、契約社員として働きながら、在宅でWebライターの仕事も続けています。


この記事で分かること


この記事では、求人票の「年齢不問」「未経験可」という言葉を僕がどのように受け取り、実際には何が違っていたのかを振り返っています。

また、求人票だけでは分からないことを応募前にどう確かめればよいのかも、僕なりに整理しました。

39歳の休職中、新聞の求人広告が目に止まった


39歳のころ、僕は会社を休職していました。

会社へ戻るのか。
別の仕事を探すのか。
そもそも、もう一度働けるのか。

考えても答えは出ません。

それでも家にいると、新聞の折り込みチラシに入っていた求人広告が気になりました。

その中に、「未経験可・年齢不問」と書かれた求人がありました。

未経験でもいい。
年齢も問わない。

それなら、39歳の僕にも応募できる。

少しだけ気持ちが軽くなりました。

「まだ別の道もあるかもしれへん」

そう思ったのです。

すぐに転職すると決めていたわけではありません。

ただ、仕事内容が気になり、思い切って求人先へ電話をかけました。

「実際には35歳未満を考えています」


電話で求人について尋ねると、担当者から、実際には35歳未満の人を考えているという趣旨の説明を受けました。

ずいぶん前のことなので、細かな言い回しまでは覚えていません。

ただ、そのときに思ったことは覚えています。

「えっ、年齢不問と書いてあるやん」

当時の僕は39歳でした。

まだ40歳にもなっていません。

それでも、採用する側が思い描いている年齢からは外れていたのです。

「39歳でも、もう年齢で外れるんか」

正直、ショックでした。

それなら最初から、広告に書いておいてくれたらいいのに。

そんな気持ちもありました。

求人広告には「年齢不問」と書かれている。

でも、会社の中には、採用したい年齢のイメージがある。

僕はこのとき初めて、

求人広告に書かれた条件と、会社が頭の中で考えている人物像は、同じとは限らない

と知りました。


62歳のとき、ハローワークでも同じ話を聞いた


それから23年後。

62歳になった僕は、ハローワークで仕事を探していました。

妻の介護のため、40年間勤めた会社を退職したあとです。

今度は、本当に次の仕事を見つけなければなりません。

求人票には、「年齢不問」「経験不問」「未経験可」と書かれた仕事もありました。

その言葉だけを見れば、62歳の僕にも応募できそうです。

けれど、39歳のころのことが頭に残っていました。

「本当に年齢は関係ないんやろか」
「応募しても、最初から対象外やないんやろか」

そんなことを考えながら、求人票を見ていました。

ハローワークの担当者に尋ねると、求人票では年齢不問となっていても、企業側が実際には若い人を想定していることもある、という趣旨の説明を受けました。

その話を聞いたとき、思わず心の中でつぶやきました。

「23年前に聞いた話と同じやないか」

39歳のときに求人先へ電話して聞いた話を62歳になってもう一度聞くことになったのです。

もちろん、すべての企業が若い人だけを求めているわけではありません。
年齢にかかわらず、経験や人柄、働き方を見て採用する企業もあります。

実際に、僕も60代で再就職できました。

ただ、「年齢不問」と書いてあるからといって、どの年代も同じように採用の対象として見てもらえるとは限らない。

その現実は、知っておいた方がいいと感じました。


「年齢不問」は、採用を約束する言葉ではなかった


以前の僕は、「年齢不問」を

年齢に関係なく応募できる。
年齢に関係なく、同じように見てもらえる。

そんな意味だと受け取っていました。

しかし、僕が2度の経験から感じたのは、少し違うものでした。

年齢不問は、年齢による応募制限を設けていないということです。

採用されるという意味ではありません。
どの年代も、同じように採用されやすいという意味でもありません。

「未経験可」も同じです。

経験がなくても応募はできる。

けれど、企業が若い人を採用して一から育てたいのか、年齢にかかわらず仕事を覚えてくれる人を求めているのかは、その言葉だけでは分かりません。

僕が感じたのは、次の違いでした。

「応募できる人」と「企業が採用したい人」は、同じとは限らない。

少し冷たい言い方に聞こえるかもしれません。

けれど、求人票を見るときには、この違いも知っておく必要があります。


39歳の頃と62歳では、求人のルールが変わっていた


ここは、僕自身の経験とは分けて書いておきます。

僕が39歳だった頃は、現在のように、募集や採用時の年齢制限を原則禁止するルールが義務化される前でした。

募集・採用時の年齢制限が原則禁止されたのは、2007年10月1日からです。
現在は、求人票を年齢不問としながら、実際には年齢を理由に応募を断ったり、採否を決めたりすることも法の規定に反すると、厚生労働省は説明しています。

ただし、年齢制限には例外があります。

例えば、期間の定めのない雇用で、長期勤続によるキャリア形成を目的とし、職務経験を問わずに募集する場合などには、「35歳未満」といった年齢制限が認められることがあります。

一方で、「年齢不問。ただし35歳未満の方歓迎」という表現は、35歳以上の応募を妨げるおそれがあるため、法の趣旨に照らして適切ではないとされています。

ここを調べて、僕は思いました。

「若い人を育てたいなら、条件を満たせば年齢を示せる仕組みがあるんや」

それなら、応募する側にも分かるように書いてもらえる方がありがたい。

年齢不問と書かれているのに、問い合わせて初めて違う話を聞く。

応募する側からすれば、やはりモヤモヤが残ります。


求人票を見るとき、僕なら3つを確認する


「年齢不問」「未経験可」と書かれていても、年齢だけで応募を諦める必要はありません。

ただ、その言葉だけを見て、自分も採用の対象になると思い込まない方がいいとも感じます。

僕なら、応募する前に次の3つを確認します。

1.どのような人を求めているのか

年齢を直接尋ねなくても、

「この仕事では、どのような経験や働き方が求められますか」
「入社後は、どのように仕事を覚えていくのでしょうか」

と聞くことはできます。

一から育てることを考えているのか。
早く仕事を任せられる人を求めているのか。

少し聞くだけでも、企業が思い描いている人物像が見えてきます。

2.「未経験」の範囲はどこまでなのか

未経験可と書かれていても、何もできなくてよいとは限りません。

業界経験はなくてもよい。
ただし、パソコン操作は必要。
接客経験がある人を考えている。
資格は入社後に取ってほしい。

同じ「未経験可」でも、企業によって意味は違います。

僕も求人票を見ながら、「未経験って、どこまで未経験でええんやろ」と思うことがありました。

応募前に確認できれば、思い違いを減らせます。

3.これまでの経験と、どこがつながるのか

60代で未経験の仕事に応募するとき、「この仕事は未経験です」だけで終わってしまうと、自分に何ができるのかは伝わりません。

応募する仕事そのものは未経験でも、これまでの経験の中に使えるものがあります。

安全を守る意識。
上司や同僚への報告。
お客様への対応。
後輩へ仕事を教えた経験。
決められた時間を守ること。

長く働いてきた人ほど、本人には当たり前すぎて、強みだと思っていないことがあります。

僕も、会社を離れるまで気づいていませんでした。

経験は、持っているだけでは伝わりません。

新しい仕事でどう使えるのかまで、自分の言葉で伝える必要があります。


求人票の言葉だけで決めない


39歳の僕は、新聞の折り込みチラシにあった「年齢不問」という言葉を見て、求人先へ電話をかけました。

そして23年後。

62歳になった僕は、ハローワークで同じような説明を聞きました。

39歳のときは、「まだ40歳にもなっていないのに、年齢で外れるんか」と落ち込みました。

62歳のときは、「やっぱり、求人票の言葉だけでは分からへんのやな」と思いました。

ただ、39歳の頃とは、少し違うところもありました。

62歳の僕は、年齢だけで諦めるのではなく、自分にできることをどう伝えるかまで考えられるようになっていました。

2度の経験から学んだのは、「求人票は信用できない」ということではありません。

求人票に書かれた短い言葉だけでは、企業が本当に求めている人の姿まで分からないということです。

年齢不問だから大丈夫だと決めつけない。
未経験可だから、自分にもすぐできると思い込まない。
反対に、年齢だけを見て最初から諦めない。
少し面倒でも、仕事内容や求められる役割を確かめる。
そして、自分の経験とつながる部分を探してみる。

求人票の言葉だけで判断せず、その少し先まで確かめることが必要だったのです。

年齢は変えられません。

でも、自分の経験の伝え方や、求人先への確かめ方は変えられます。

それが、39歳と62歳の2度の経験から学んだことです。


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年齢だけでなく、学歴、資格、前職の経験、希望条件、そして自分の中にあった働き方の枠についてまとめています。

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参考資料

厚生労働省
「募集・採用における年齢制限禁止について」

厚生労働省
「労働者の募集及び採用における年齢制限禁止の義務化に係るQ&A」

ハローワークインターネットサービス
「年齢制限該当事由について」




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