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「ポケモン」は「ワンピース」の7倍の収益って知ってた?

今回は、ちょっと「ポケモン」の話をしようと思う。

まずは、これをご覧いただきたい。

世界メディアフランチャイズ収益ランキング
(2024年発表版)

【1位】ポケモン/22兆8908億円

【2位】ハローキティ/13兆8591億円

【3位】くまのプーさん/11兆9904億円

【4位】ミッキーマウス/11兆5233億円

【5位】スターウォーズ/10兆9004億円

【6位】アンパンマン/8兆7203億円

【7位】ディズニープリンセス/7兆1631億円

【8位】少年ジャンプ/6兆2288億円

【9位】マリオ/5兆9175億円

【10位】マーベル映画/5兆4592億円

【11位】ハリーポッター/4兆9830億円

【12位】トランスフォーマー/4兆6716億円

【13位】スパイダーマン/4兆5159億円

【14位】バットマン/4兆3602億円

【15位】ドラゴンボール/4兆2044億円

【16位】ガンダム/4兆1889億円

【17位】バービー/3兆8463億円

皆さんは、このランキング見てどう思いました?
私は正直、驚きましたね。
ポケモン」が世界一で、しかも「ミッキーマウス」や「スターウォーズ」の2倍の市場規模だなんて・・。
あれ?「ワンピース」は?と思ったら、21位だってさ。

ちなみに上記ランク以外の日本関連コンテンツは下記の通り。

【18位】北斗の拳/3兆5112億円

【21位】ワンピース/3兆2466億円

【22位】遊戯王/3兆16611億円

【27位】スーパー戦隊/2兆6122億円

【28位】エヴァンゲリオン/2兆5849億円

【29位】こち亀/2兆5328億円

【34位】パックマン/2兆3560億円

【40位】セーラームーン/2兆2299億円

【41位】スペースインベーダー/2兆16393億円

【43位】ドラゴンクエスト/2兆143億円

【44位】ストリートファイター/1兆9067億円

【45位】ファイナルファンタジー/1兆8931億円

【48位】ウルトラマン/1兆8147億円


う~む、まさか「アンパンマン」が「ワンピース」の約2.5倍、「エヴァ」の3倍以上もの市場規模だとは思ってなかった・・。
というか、キッズ向け企画がやたらと強い印象。
あと、どれも歴史あるコンテンツばかりで、「いまどき」感のあるやつとか全然上位に入ってないんだね?
この令和に「パックマン」「スペースインベーダー」って・・(笑)。

まぁとにかく、「ポケモン」が凄いコンテンツってことはご理解いただけたと思う。
ただ、こういうのを見ると「そうか~、『ポケモンGO』ってそんなに好調なのか~」と思ってしまいがちだが、それはちょっと違うのね。
・・いや、確かにそういうゲーム関連売上もあるにせよ、実をいうと総収益の70%(16兆)はキャラクターグッズ売上なんだ。
2位の「ハローキティ」、3位の「プーさん」、4位の「ミッキー」、全部それで稼いでるんだよ。

キャラクターグッズを制する者が世界を制する

最近はオシャレ系のやつも出てるみたいだね。

なるほど、こういうグッズで稼いでいくのが戦略なら、当然アニメが果たす役割は大きいはずである。
しかし、皆さんご存じの通り、長年親しまれてきた「ピカチュウサトシ」主人公シリーズは、2023年をもって終了したわけです。

ピカチュウ&サトシ

多分これ、会社にとってめっちゃ大きな決断だったと思うのよ。
ここまで実績ある彼らを引退させるって、どう考えてもリスクの方が大きいもん。
別に、「ドラえもん」や「サザエさん」みたく「永遠に齢をとらない」設定でもみんな納得してるんだし、そんなに無理して区切りつける必要あるのか、と。
・・いや、こういうのも、たとえばサトシがフジテレビ社員との間に性暴力があったとか、ピカチュウが搬送された病院で看護師に対し暴力を振るって逮捕とか、そういうトラブルがあったというならまだしも、多分そういうのは特に無かったと思うんだ。
なのに、降板である。

まぁ、こういうのは一種の「イノベーション」と捉えるべきなんでしょうね。

新「ポケットモンスター」(2023年~)

はい、何と新シリーズはオンナノコが主人公である。
そして、その相棒となるポケモンはネコで、なぜかピカチュウはサブキャラなんですよ。
しかもこのヒロインというのが、「コミュ障の陰キャ」という先代サトシと真逆の設定だった。
この設定にしたあたり、めっちゃ攻めたよなぁ・・。

だけどね、もう結論から先に言っておこうか。

この新シリーズ、プロットの構成としては先代より遥かに面白いです!

主人公のリコ(右)と相棒ポケモンのニャオハ(左)

やはり、さすがは世界一コンテンツ「ポケモン」だけあって、このシリーズ刷新にあたっても、ちゃんと入念に準備してきたことがホントによく分かるのよ。

先ほど「主人公は陰キャ」と書いたが、でもこの主人公/リコの魅力はかなり凄いから。
序盤こそ陰キャだが、そこから少しずつ逞しくなっていく過程の描写が実に丁寧で、見る側はどんどんリコに感情移入していく仕組みだね。

みんな、リコのこと大好きになっていくよ。
彼女、ホントいい子なんだわ。

リコの相棒/ニャオハ

そして、今回ポケモンのメインを張るニャオハ。

めっちゃかわいいでしょ?


でも、昔から「ポケモン」=ピカチュウというイメージあるから、やっぱりどうしてもプレッシャーあるよね・・。
だからという意味なのか知らんが、このニャオハのcvは、林原めぐみさんなんですよ。
・・ええ、業界NO.1声優が、作中「ニャア~」しか言いません(笑)。
正直、こんな贅沢な「ニャア~」は聞いたことないわ。

で、今シリーズの何がいいって、そりゃ脚本だね。
脚本/シリーズ構成が佐藤大さん。
・・そう、「エウレカセブン」でメインやってた人だよ。
この人の作劇は「伏線を仕込み、それを餌にしてグイグイ引っ張っていく」というやり方。
だから今回は、既存の「ポケモン」より「ワンピース」の方に近いイメージだな。

リコが所属するチーム「ライジングボルテッカーズ」

リコたちの拠点、飛行船ブレイブアサギ号

上の画のような設定は、「ワンピース」でいうところの「麦わらの一味」「サニー号」と同じ感じだと思ってください。
で、彼らが冒険の先に目指すところは「ラクア」という場所で、これはまぁ「ワンピース」でいうところの「ラフテル」だな。
あと、「六英雄」とか「四天王」とか妙に数がクローズアップされるあたりも「ワンピース」に近いと思う。
つまり、冒険活劇の王道的プロットだと思ってください。

こういうプロットだけに、先代の「ポケモン」よりは少しばかり物語が複雑かもしれない。
キッズ向けのアニメなのに大丈夫?と心配にもなるが、多分、この程度なら全然大丈夫だろう。
いまどきのコドモはRPGやり込んでるし、こういう冒険モノの理解度は相当高いはずだ。

で、今回はまた悪役がいいのよ。
先代の時はドロンジョ/トンズラ/ボヤッキー的コメディリリーフっぽい悪役で、あれはあれで確かに良かったけど、今回のはそう甘くない。
敵組織は優秀であり、その分、ストーリーはかなりシリアス寄りにいかざるを得なくなってる。
対象年齢、少し上げてきたのかな?

最近、私はこの動きをマスターした

で、作画面についてだが、これは安定してるね~。
何より「ポケモン」ゆえ予算があるというのが大きく、クオリティが全くといっていいほどブレないんだよ。
一般的な「全12話1クールアニメ」の場合、いい時と悪い時の差が出る作品もあるじゃん?
あれって多分、予算の問題だよね。

かたや、こういう1クールで切らない大長編のアニメほど作るのしんどいんじゃないか?と我々は思ってしまいがちだが、意外とそういうものでもないみたい。
制作のOLMが、長期制作を前提にしたチーム体制をきっちり組んでるから。

この「チーム体制」というのが最大のミソで、普通、1クールのアニメだとスケジュールが空いてる人を必死に押さえた結果の「寄せ集め」になりがちでしょ?
でもOLMは「長期」「打ち切りナシ」という前提で、完全に人員を固定してるんだね。
そりゃ、作業も安定もするだろう。

ところで、この「ポケモン」の世界観、基本は「物事の解決はバトルで決めよう」というスタンスだよな?
「話し合って穏便に解決しましょう」というスタンスではない。

「おい、お前のそれを俺によこせ!」
「イヤだよ。これは僕のお気に入りなんだから・・」
「何だと?よ~し、ならばバトルで勝負だ!」


みたいなことが普通にまかり通ってて、これはバトルを挑まれた方が一方的に損をする世界観である。
小さなお子さんたちが見るアニメの割に、「折り合わなければ暴力で解決」というスタンスを隠さないところが個人的には好きだ。

普通の学校教育では「どんな形であれ暴力は絶対ダメ、話し合いで解決しなさい」と教え、「じゃ話し合いで折り合わない時、どうするの?」という問いには答えられないのよ。
ちなみに、国際法では「折り合いがつかない場合」の国家間の解決法として戦争の公認をしてるわけよね・・。
つまり、先生が生徒に対していくら綺麗ごと教えたところで、結局のところ暴力の実効性を否定できない世界の現実があるわけさ。

今、先輩たちに暴力で脅されてカツアゲされそうです
⇒話し合いで解決しなさい
私女子なんですけど、夜道で男子10名に囲まれました
⇒話し合いで解決しなさい

そういうふうに話し合いで全て解決できるなら、もっと世界は綺麗なんですけどね・・。

ある意味、「ポケモン」は綺麗ごとじゃない、世界の現実を見せてくれてるんだよ。
「バトル」というスポーツっぽい表現、しかも代行者同士の戦闘という形でうまいことエグさを覆い隠してるが、

でも、その本質は「暴力で解決」に他ならない


・・誤解のないように、これはディスってるわけじゃないからね?
むしろ、その逆。
コドモにも、こういうのは見せておくべきだよ。


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