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まさか中国アニメに萌える日がくるとは・・「羅小黒戦記」

今回は、中国アニメ「羅小黒戦記」について書きたいと思う。
・・これ、いまや巷でスゴイ人気だよね。
中国アニメ史上NO.1の傑作という呼び声も高く、うん、そこは私も大筋同意である。

「羅小黒戦記」(2019年)

この作品の何が素晴らしいかというと、やはり<画>である。
特に、キャラデザが傑出している。

これが本作主人公の小黒で、こういう猫状態の時もかわいいし、

こういう人間状態の時もかわいい。
線の量が多くない、シンプルなキャラデザイン。
それでいてここまでかわいさを出せるのは、日本のコミック文化でしか無理かと思ってたわ。
案外、そうでもないんだね。

しかしこれだけなら、まだ想定の範囲内。
「羅小黒戦記」のホントにスゴイところは、このかわいさを維持したまま、ちゃんとド迫力の超絶バトルを描けてるところなんだよ。
かわいさと超絶バトルをきちんと両立させる芸当なんて、もはや鳥山明先生の領域じゃん?

・・いや、かわいさだけならむしろ小黒の方に軍配が上がるといってもいいほどである。

私としても、近年中国アニメが急激に伸びてきてることは、それなりに把握していたつもりだよ。
ただ、どっちかというと警戒してたのは3DCG分野の方だったんだよね。
皆さんは、映画「白蛇:縁起」って見たことある?

「白蛇:縁起」(2019年)

これは中国/アメリカの合作らしいんだが、まぁとにかく3DCGのクオリティがエゲツないんですよ!

多分だけど、もうこの分野で日本は中国に勝てないと思うのね。
いや、もちろん日本も頑張ってはいるんだけどさ・・。
ただ、こういうものの根っこになるITの土壌が中国⇔日本では埋められないほどのレベルの格差があるのがもはや現実らしくて、そこは素直に認めねばなるまい。
・・でも、2D、および企画力に関していえばまだウチの方にアドバンテージがある。

と、「羅小黒戦記」を見るまでは思っていたんだけど。
今のところはまだこれのみの単発にせよ、ただ、今後こういうのが連発してくるようならヤバいよなぁ?
・・あ、そういや「時光代理人」や「魔道祖師」もあったか。
まぁ、あれらも確かにレベルは高いが、でもああいうBL臭いのは割と放っておいても大丈夫な気がする。
真ん中からはズレてるし。
しかし、「羅小黒戦記」だけは話が別。
これって、完全にウチの縄張りのド真ん中に抵触してるじゃん?

思えば、この作品は割と「呪術廻戦」にも通じるものがあるんだよね。
「呪術廻戦」の方は呪霊、「羅小黒戦記」の方は精霊だから全く似て非なるものにせよ、でも一方が一方を排除にかかろうとする流れはほぼ同義である。
そういう意味でいうと、「平成狸合戦ぽんぽこ」にも近いかな?
・・そうね、バトルのテイストは「呪術廻戦」、そして日常のテイストは「ぽんぽこ」といったところか。
両方のイイトコ取りだわ。

無限、風息のバトルがめっちゃカッコいい

これは断じて、善vs悪の闘いの物語ではない。
人間を排除しようとする精霊側にも大義があり、「お前たち(人間)が我々を追い出したんだ」と言われれば人間として返す言葉がないわけで。
精霊とは、日本風にいえば「やおよろずの神」、自然そのものである。
我々人類は森を伐採し、自然を破壊することで安全な領域を手に入れたんだが、そこで神にアポイントをとってたかどうかまでは我々も知らない。
多分、とってはいないだろう。
やおよろずの神?そんなのいるわけねーじゃん」という理屈である。

「やおよろずの神」って、ホントに実在せず、ただの迷信なんですか?

そんなの迷信だと言いつつも、皆それを描いた「千と千尋」「もののけ姫」「夏目友人帳」「ゲゲゲの鬼太郎」「化物語」とか大好きでしょ。

私はね、神様という概念を出すと宗教臭くなってイヤなんだが、でも日本の国土の7割を占めてるという<森>は、ちゃんと生きてるものだと思うんだわ。
それ自体がひとつの大きな生命体であり、いうなれば植物も虫も動物も皆、それを構成する個々の<細胞>みたいなものだ、と。
もちろん、そこには人間も含まれてると思う。

でも人間は「やおよろずの神?そんなのいるわけねーじゃん」と言った時点で、もはや自身が細胞である認識を捨てちゃったわけよ。
自分は<森>とは別の独立した完全生命体であり、むしろ<森>は自分たちのコントロール対象であり、捕食対象である、と。
・・うん、我々とは、いうなれば細胞の突然変異みたいなものかもね。
まさに癌細胞みたいなものかも。
ひたすら増殖を繰り返し、戦争を起こし、自らの母体である<森>を蹂躙し、それこそ母体に対して何ひとつイイことなんてしてこなかった親不孝者である。
「神?そんなのいるわけねーじゃん」というのは、イコール「親?そんなのいるわけねーじゃん」というロジックでもあるわけだが、

じゃ我々は、一体どこから生命を得たというんだい?

実をいうと、46億年前の地球をシミュレーションした際、そこにあった元素の配合だけで原始の生命の精製はほぼ不可能なタスクということは既に科学として解明されてるんです。
ホントおかしな話だが、我々が生命体であることの根源を辿れば辿るほど、<理論上、地球に生命が自然発生したことはあり得ない>という妙な結論に必ずブチ当たるのよ。
みんなそこをできるだけ考えないようにしてて、「まぁ、なんか知らんけど今我々は生きてるんだし、そんな昔の成り立ちとかはどうでもイイじゃん」と思考停止するか、または「これぞ神の御業である」という逃げのロジックに走るか、そのふたつにひとつなんですよ。
・・困ったものである。
我々が今こうしてる生きてることは、科学では全く説明のつかない現象だなんてね。

いや、だから私自身の考え方は、

地球が誕生する以前から、宇宙に生命(精霊)は既にあった(ひょっとしたらビッグバン当初から?)


という説をとってるのさ。

ちょっと思考が手塚治虫っぽいかい(笑)?
・・いや、手塚先生の考え方は確かにそっち系だったよね。
火の鳥=ビッグバンの残滓という表現だったと思うし。
で、そういうのはまさに表現としては<精霊>であり、それが星に憑依したのが生命の根源でしょ。
それを「やおよろずの神」と言い換えてもいいさ。

で、この「やおよろずの神」的思想は、同じ東アジアだけあって中国もまた同様であるらしい。
よって、日本の妖怪/怪異と中国のそれは結構似てるんだよね。
むしろ、あっちの方が元ネタなのかな?

「羅小黒戦記」にて、精霊も「昔は人間と共存していた。でも産業革命以降森の乱開発により共存できなくなった」という説明があり、あぁ、なるほどな、と。
共存できなくなったと同時に、もう人類は精霊を目視できなくなった。
多分だが、昔は見えてたんじゃないかな?
古い文献ほど、妙に精霊っぽいのが出てくるくだりがあるでしょ。
ああいうのを「昔の人って非科学的だから」と無視する人も多いと思うが、意外とそうじゃない可能性もある、と考えるのは私だけ?
犬や猫などペットを飼ってる人は、たまに犬/猫が「何か人間に見えないモノが見えてる」と感じたことないですか?
私はあるよ。
あと、乳幼児もそうだよね。
天井の隅の一点を凝視してる赤ちゃんとか、あれも何か見えてる可能性高いと思う。
だからって「精霊はいる」と言うつもりはないが、でも「いない」とも言い切れないのも事実である。
仮にいるとして、もし小黒みたいにかわいいのなら、一緒に暮らしたいほどなんだけど?

なお、この劇場版「羅小黒戦記」はWEB版「羅小黒戦記」の前日譚に当たる内容らしく、一応WEB版も冒頭の数話ほどだけ見たけど、こっちは癒し系の日常コメディっぽいテイスト。
これはこれでありなんだが、どっちかというと劇場版のノリの方がいいよね。

WEB版「羅小黒戦記」 キャラデザはこっちもかわいい

どうやら劇場版の方は続編があるっぽいので、そっちの公開の方を楽しみにしましょうか。
時系列ではWEB版の方が後だと考えると、劇場版ではあれほど人間を嫌ってた小黒が今は人間社会にすっかり溶け込んでるところを見るに、きっと彼の人間嫌いが払拭されるようなエピソードが今後にあるんだろう。

なお、劇場版の方はサブスクで配信されてないようなので、まだ未見の方はYouTubeで「The Legend of Hei boku ga erabu mirai」で検索し、ヒットした動画を日本語翻訳にしてご覧ください。
日本語吹替版の方は、DVDじゃなきゃ無理じゃないかな?

まぁ、とにかく、これは見ておかなきゃマズいレベルの作品だよ!


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