05年&06年、2連覇の覇権アニメを覚えてますか?
皆さんは、「覇権アニメ」を決める最重要ファクターが円盤の売上枚数だということはご存じだと思うが、じゃ、一体それが何枚ぐらい売れれば覇権が見えてくるものなのか、ご存じですか?
昨年の年間覇権に輝いた「ガールズバンドクライ」は、累計で約15000枚だとの話。
そう、いまどきは1万枚超えれば十分に及第点なんです。
・・でも、1万枚程度って、ちょっとショボくね?と感じた人もいるだろう。
確かに、昔はもっとたくさん円盤が売れていたような気が・・。
というわけで、ここはひとつ、「歴代アニメ円盤売上ランキング」というのを改めてチェックしてみましょう。
<歴代アニメ円盤売上TOP10>

【1位】「ウマ娘プリティーダービー」2期(2021年)
19万枚

【2位】「新世紀エヴァンゲリオン」(1995年)
17万枚

【3位】「The World of GOLDEN EGGS」(2005年)
13万枚

【4位】「The World of GOLDEN EGGS」2期(2006年)
10万枚

【5位】「うまよん」(2020年)
9.4万枚

【6位】「化物語」(2009年)
7.8万枚

【7位】「魔法少女まどか☆マギカ」(2011年)
7.1万枚

【8位】「ガンダムSEED DESTINY」(2004年)
6.8万枚

【9位】「ユーリ!!ON ICE」(2016年)
6.7万枚

【10位】「おそ松さん」(2015年)
6.5万枚

・・はい、ご覧になって、いかがだったでしょうか?
「ウマ娘」、やっぱ強いっすね~。
2期の強さは知ってたが、まさか「うまよん」まで強いとは・・。
これらヒット円盤はいずれも何らかの「特典」に強みがあったんだろうが、具体的に何なのかはよく知りません。
しかし、2021年の19万枚をピークに、そこから円盤売上は右肩下がりだとも聞いている。
2022年以降は上位でも2万~3万といったところで、昨年は遂に2万を割ってしまった・・。
もう、これからは円盤の時代じゃないのかもね?

上の図を見てください。
ちゃんとおカネを使ってるのは10代が4割、20代で3割、40代にもなるともう2割以下で、それ以上になると、もはや1割にも満たないんですよ。
この意味、分かります?
つまり、
おカネを持ってる世代がこういうのにはおカネを使わず、逆に持ってない世代の方が頑張っておカネを使ってる、ということさ。

で、その一番おカネを使う人数が多いとされる10代が、月使用金額が僅かに5000円未満。
頑張っても、せいぜい10000円未満。
これじゃ、円盤を買うのも結構厳しいっす。
多分ですけど、もうおカネを使うのは円盤じゃなく、もっと単価の低い何かにシフトしてるんじゃないですかねぇ?
私ですか?
私はオジサンですから、ここ5~6年ぐらい円盤は1枚も買ってません!
ごめんなさい。
ここ最近、投資ゼロが一種のライフスタイルになっちゃってさ・・。
さて、話題を上のランキングTOP10に戻しますね。
私が個人的に気になったのが、3位と4位である。
2005年&2006年連覇
「The World of GOLDEN EGGS」

2005年13万枚、2006年10万枚、合計23万枚って凄くないですか?
・・まぁ、20年ぐらい前のことだし、みんな結構忘れちゃってると思うけどね。
これ、なんか海外アニメっぽく見えるけど日本のCGアニメです。
・・あ、CGといっても「3DCG」じゃないからね?
同じCGでも「トゥーンレンダリング」というカテゴリーに入るやつなんだ。


めっちゃカワイイでしょ?
でも一応コンピュータグラフィックの一種だし、こういうのはキャラを作り上げるまでが結構大変である。
ただし、一回キャラを稼働させてしまえば、そこから先は手描きより遥かに作業効率がよくなるのがCG最大の利点。
モーションは全て記憶され、それをいくらでも使い回すことができるし。
で、この作品はCGのそういう利点を最大限に活かすという意味で、収録を全てプレスコ(アフレコの逆で、声を録ってからそれに合わせた作画をするスタイル)で制作をしている。
皆さんは、プレスコの利点って何だと思う?
やっぱ、クチと声がぴったりフィットすることで、作品のリアリティが増すという点?
うん、確かにそういうのもあるだろうが、私はそれ以上に大きいと思うのが何より声優の負担を減らせることだよ。

だってさ、画のクチの動きに合わせて台詞を言い、しかもそこに感情乗せる作業なんて普通に専門職じゃなきゃ無理な話でしょ?
よく、声優本職じゃない俳優がアニメのcvやると、いつもの演技より全然ヘタクソになっちゃうのはここに理由があるわけね。
だから、たとえばジブリの高畑勲は俳優をcv起用する場合、毎回プレスコでやってたんだわ。
逆に「プレスコならば、たとえ非本職でもcvが可能」ともいえるわけで、実際、「The World of GOLDEN EGGS」のcvは非本職なんですよ。
LARRYさんとMONICAさんという謎の2人組がありとあらゆるcvをこなしてて、また台本はざくったしたものしかなく、そのほとんどが即興のアドリブだったらしいのね。
そのへんを踏まえた上で、本編の一部を見ていただきましょうか↓↓
「ボディビル部」回 約7分
・・うむ、大体がこんな調子なんだわ(笑)。

とりあえず、LARRYさんとMONICAさんが録り直しナシの一発録り(途中で吹き出してもそのままにしてある)で音源を作り、それをモトにしてアニメ制作をしたという感じだね。
で、私が中でも特に好きなのが番外編「安室奈美恵出演回」である。

安室さんって、多分アニメのcvやったのはこれだけじゃないかな?
安室奈美恵出演回(安室さんのDVD特典)
・・これ、サイコーじゃねww?


なるほど、こういう「トゥーンレンダリング」アニメって、ありだよね。
安室さんみたいに全く声優経験ないシロウトでも、こうやって普通にcvをできている。
安室さんがアニメに合わせるんじゃなく、アニメの方が安室さんに合わせてくれてるんだよ。
こういうのは普通の手描きアニメじゃ技術的にメンドくさいけど、こういうCGだと割と簡単にできるっぽい。
・・で、一番この「トゥーンレンダリング」を活かせるのは、やはり芸人の起用だろう。
お笑いのプロ、話術のプロをアニメで活かすには、このシステムの活用こそがベストである。
それを見事に証明してくれたのが、この作品↓↓
「低燃費少女ハイジ」(2009年)

友近

役:ハイジ、ロッテンマイヤー、チネッテ
河本準一

役:アルムおんじ、クララ、ペーター、セバスチャン、ゼーゼマン、ヤギ、やまびこ、ヨハン、家庭教師、ヒマワリ、チューリップ、イヌ、クマ
じゃ、本編をご覧ください。
「低燃費少女ハイジ」完全版 時間約29分
これ、ワロタww
やっぱ、本職の芸人さんはうまい!
LARRYさんMONICAさんのグダグダした面白さとは趣きが異なり、こっちはプロフェッショナルの芸、そしてアドリブである。


「トゥーンレンダリング」+お笑い芸人という組み合わせ、めっちゃ可能性を感じるわ。
こういう企画のアニメ、もっとたくさん制作すりゃいいのに・・。

