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ぜんぶ、命あるうちの祭り


生き物になり損ねたの 洗濯機 
悲しみに ガタガタと震えて

ガタガタと大きな音を立てる洗濯機の叫びを聞いて、ふと思った。
「生物」のわたしと、「非生物」の洗濯機。
その違いは、一体なんだろう。

空から降ってくるように、ふと思った。
なぜ私は生きていて、洗濯機は生きてないのか。

有機物と無機物、原子にまで思考はおよび、
地球の誕生、生物誕生から調べた。

…とてもむずかしい。

むずかしいことを調べていると、腹も減る。
満腹になると、眠くなる。

そうして、宇宙の不思議も命の謎も、
答えを出さぬまま、枕の下に消えるのであった。


亡き父のポロシャツはまだ生きてる匂い
非生物だけができる長生き

私は父の死に目に会えなかった。
病院に駆けつけたときにはもう、彼は「生き物」ではなくなっていた。

恐る恐る、彼の腕に触れたあのときのことを、今でも忘れられない。

その感触が、静寂が、
そっと私の肩に手を置くように、永遠の別れを告げた。

そして、思った。
私は長く、父に触れていなかった。


大嫌いも大好きも
ぜんぶ、命あるうちの祭り

私たちの生活は、楽しくても辛くても祭りだ。
人間のたかだか100年ぽっちの命。

今週もこんなに早く終わって、最近じゃ一年だってあっという間なのだ。
それを100回繰り返したって、私の命なんて一瞬の出来事だろう。

それなら。


大嫌いも大好きも全部抱えたまま、
盛大に笑って、豪快に泣いて、
この祭りの最中を生きていこうと思う。



詩歌×エッセイ
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