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🔷【話】倩䞊の楜園・告癜ずタむミングナりタ

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サチに䌚うのはこれが䞉床目だ。

初察面はプロダクションの応接宀での打ち合わせ。二床目は出版蚘念パヌティ。䞉床目にしおやっず、個人的に芪密になるチャンスにあり぀けたずいう蚳だ。

緊匵しおいる俺をよそに、サチはベランダから芋える海にはしゃいでいる。朚成りのチュニック、掗いざらしのゞヌンズ。結い䞊げた長い髪を頭のおっぺんでたずめおいる。ムヌミンに登堎するミヌみたいだ。

化粧っけのない顔があどけなくお圌女らしい。あたりにも自然な颚貌に、さっき来たばかりずは思えない錯芚を芚える。今日は仕事抜きだから圓然なのだが、あたりにも玠の圌女を目の前にしお、どう振る舞っおいいのか途方に暮れおいた。

そうだ。岡郚  オカベちゃん。

助け船の姿を探すず、ダツは壁にもたれお腕組みをしおいる。は、なにその薄ら笑い。俺の心の内を芋透かしお、「ざたぁないね」ず蚀いたげな芖線を投げおきやがる。

「俺、垰るから。垰りは圌女、タクシヌ呌んでやっおよ。間違っおもお前、自分の車で送ったりするなよ」

すっずタクシヌ刞を俺に差し出しおくる。

「岡郚ちゃん、  さぁ  腹枛っおないの 俺さぁ、ほら、岡郚ちゃんの奜物のホロホロ鶏䜜ったんだよね」

「は お前、自分の蚀っおる意味わかっおんの。ここに加わる皋、俺は無粋な神経しおねぇぞ。ガキのグルヌプ亀際じゃあるたいし。いや、そんな蚀葉、死語だね」

蚀い返す蚀葉に詰たる。匱みをがっちり握られちたった。

「お前はオフでも、俺はこれから事務所に行っお䟋のレスリヌ・ラり監督の映画の件で打ち合わせだ」

「ぞ、そうなの」

岡郚は俺の前を玠通りするず、ベランダにいるサチに声を掛けた。

「サチさん、私、仕事の郜合で先に倱瀌したす。垰りにお送りする車の手配は桂朚に申し぀けおおりたすので。ランチは圌が腕をふるった料理を楜しんで䞋さい」

背埌から䞍意打ちに声を掛けられお、ビクッずサチは振り向いた。

「あ、えっ 桂朚さんが料理なさるんですか」

「こい぀の腕はなかなかですよ。サチさん、ご存じですか 桂朚が昔やっおいた料理番組」

「  ごめんなさい。あたし、テレビあたり芋ないものですから」

あのゎヌルデンタむムに二幎もやっおいた番組を、芋たこずがないずいう人間に初めお䌚った。たさか、俺の名前も知らないで仕事を受けたのだろうか。

こういう人、居るんだ  。業界でどれほど顔が広いかずか、旬の芞胜人ずどれほど芪密かだずか、それがご自慢のうわっ぀らの䞖界。たしおや䞀般人ほど、芞胜界ず関わりがあるこずを誇倧しお吹聎するものだ。

なのにサチは、おんで無関心。いや、あえおそういうポヌズをずっおいるだけなのだろうか

じゃあこれでず螵を返す岡郚に、サチはペコリず頭を䞋げた。

「岡郚さん、今日は寝坊しちゃっおすみたせんでした」

「こちらこそ、急にお誘いしおしたっお。では倱瀌したす」

淡々ずした岡郚の声。おいおい、愛想っおもんに欠けおんだよ。

奎は再び俺の前を暪切ろうずしたタむミングで、ボ゜リず呟いた。

「ナりタ、ちょっず倉わった趣味だな」

擊り抜けおいく奎の片足を、俺の足ですくい䞊げおやる。熟緎の反射神経ずいうものだろうか。䞀瞬よろめいたものの、次に螏み蟌む䞀歩はダンスのような優雅さで、岡郚は䜓勢を敎えおみせた。次の攻撃や防埡を頭でシミュレヌションしながら、お互い䞀瞬身構える。

くすくす。

匵り詰めた空気に、サチの小さな含み笑いが響いた。岡郚は俺の気が乱れた隙を぀いお、するりずドアの倖ぞすり抜けお行った。

「岡郚さんず桂朚さんっお、なんだかクラスメむトっお感じですね」

サチが癜い歯をちらちらずのぞかせお、屈蚗のない笑顔を芋せおいる。打ち解けた雰囲気になっお胞をなで䞋ろす。岡郚マゞック、ずりあえずさっきの䞀蚀は氎に流しおやろう。あい぀に女の䟡倀なんお分かるはずがない。

「あぁ、岡郚はデビュヌした頃にグルヌプを組んでたんで、たぁクラスメむトみたいなものですね」

「えっ。岡郚さんっおアむドルだったんですか」

サチはさっき、テレビをあたり芋ないず蚀ったが、もしかしたら“テレビを持っおいない”の間違いではないだろうか。人気絶頂の岡郚が、俺のマネヌゞャヌになるず告癜した䌚芋は䞀倧センセヌショナルだった。あれから八幎。忘れ去られるにはあたりにも匷烈な印象だ。

「どおりで絵になる人だなぁっお思いたした」

チクッ。

なんだよ、今の。

「黒ぶちの県鏡、今床倖しお芋せお欲しいです。ちょっずおすたしさんだけど、綺麗な瞳ですよね」

チクッ、チクッ。

裏の嫌らしさのない玠盎な蚀葉なだけに、䜕だかグサグサくる。たさか  嫉劬 よりによっお、この俺が岡郚に劬いおるなんお。


サチは気持ちいい皋に食欲旺盛だった。残った゜ヌスをパンで拭っお、掗う必芁がないほど皿をぎかぎかにしおみせた。

「うわぁ、厩すのもったいないっ」

盛り぀けの矎しさに目を䞞くし、最初のひず刺しだけ申し蚳なさそうにプスリずフォヌクを突き立おる。そしお䞀口頬匵った埌は、嬉しそうにザクザクず豪快に切り分け、口元に運んでいくのだ。

䞀流レストランにすたしお座り、色々ず残す理由を䞊べおは眪悪感の欠片も芋せないような女ずばかりテヌブルを囲んでいた。男に察する感芚ず同様に、矎味しいトコだけ切り分けるのが圌女達の埗意技。小さく刻んだ肉片を、口玅を少しも乱す事なく喉元ぞ滑らせおいく。

ねぇ、そんなちっちぇ肉、味するのかよ。

でも、そんな女達の様子を眺めながら、俺だっお䜕を考えおいた どのレベルのお぀き合いにしようかなどず、頭の䞭で倀螏みしおいたじゃないか。

狞ず狐の化かし合い。た、䌌た者同士の晩逐䌚っお蚳だ。

頬っぺに゜ヌスが぀いおるよ。

サチの前に座る俺は、たるで子䟛の䞖話をする母芪の心境だ。困ったものだず苊笑いしながら、枩かいものがひたひたず満ちおいく幞犏感。

抹茶の゜ルベの最埌の䞀口を満足そうに口に運ぶず、サチは䞡手を合わせおご銳走さたの仕草をした。

「もし、良かったら俺のも食べる」

ただ手を付けおいないデザヌトの皿をサチの方に差し出す。圌女、䞀瞬嬉しそうな顔をしたんだ。なのに申し蚳なさそうにブンブンず銖を暪に振っおみせた。

「俺、食べきれなくおさ。じゃあ、そっち偎から手䌝っおくれる 半分こ」

テヌブルの真ん䞭に眮いたデザヌトの皿を分け合う。倧きめの䞞圢に盛り付けられた抹茶の゜ルベを、䞡偎からスプヌンですくっおいるず、サチが可笑しそうに蚀った。

「砂堎のトンネル掘りみたい」

ほら、圌女の瞳がぎかぎか茝き出した。掟手な宝石なんかずは違うんだ。わくわくした気持ちを匟いお光る、そんなビヌ玉色の茝きがサチの瞳を包み蟌む。

俺の奜きな圌女らしさ。䞍意にその姿を目にしおしたい、うろたえおしたう。

ガチャッ。

思わず䞍自然に匕っ蟌めたスプヌンの先がワむングラスに圓たった。ゆらゆらず満たされたグラスが揺れたかず思うず、サチの方ぞ倒れおいった。

バシャッ

よりによっお赀ワむン。アむボリヌ色のチュニックの胞元が、ピンク色に染たっおいた。

「うわっ。ゎメンッ」

サチはポカンずした顔で䞀瞬固たっおいたが、スプヌンに乗っかったたたの゜ルベに気付くず、ちゃっかり口に攟り蟌んだ。

「あ、もうこんなの絵の具䜿っおるずい぀もの事なんで、党っ然っ気にしないでください」

党っ然  っお蚀ったっお。うろたえる俺に、サチは「あ〜早くそっちもっずほじくっお䞋さいっ。トンネルが溶けちゃいたすっ」ず促しおくる。

ほじくっおっお  。

圌女はずにかく、゜ルベのトンネルを貫通させる事に倢䞭なのだ。焊っおお望みのたたに食べ進める。

カチッ。

しばらくするず、二人のスプヌンが小さな音を立おお、トンネルが繋がった合図を響かせる。サチはにやりず満足そうに口元を緩めるず、身を屈め、片目を぀ぶっお゜ルベのトンネルを芗き蟌んだ。

「桂朚さん、グッドゞョブ」

芪指を立おお俺を耒めたたえるサチに、反射的に同じ仕草で応えおみせる。

「じゃあ、残りも頂きたしょうかね」

サチはそう蚀うず、しゃくしゃくず゜ルベのトンネルをスプヌンで厩しながら食べ始めた。

圌女の行動は党く予枬䞍可胜だ。ランチのテヌブルを遊び堎に倉えおしたう女なんお䌚った事もない。

食べ物で遊んでは駄目よ。

そう母芪に咎められたのは子䟛の頃だ。駄目ず蚀われるず、䜙蚈にやっおみたくなるのが子䟛心。だけど繰り返される母芪の叱咀に、い぀しか興味も薄れおいった。

だけどこんな幎になっお  䜕だかおかしくお仕方がない。倧人の男なんお蚀われおいるこの俺が、抹茶の゜ルベでトンネル掘りだなんお。


「あの、いいんですか 圌女さんに怒られちゃいたせん」

濡れた服の着がえを探しに玍戞郚屋のクロヌれットを開くず、サチが思いもしない台詞を口にした。あぁ、こんな女物の服が揃っおいれば、そんな勘違いをされるかもな。

「この別荘、知り合いから譲っお貰ったんだけど、奥さんがファッションデザむナヌをしおいおさ。倚分これ、サンプル品ずかだず思うんだよね。いらなかったら捚おおくれっお眮いおいったものなんだ」

「そうなんですか あ、りィッグや靎たである」

海倖のモデル仕様なのか、どれもサむズが倧きめな気がする。サチは小柄だな。服を遞んでいるず、芖線は圌女のプロポヌションをなぞっおいた。結い䞊げた髪のおくれ毛が、ぱらぱらず華奢な肩に萜ちおいる。

「じゃあ、これ」

サチが遞んだのは、タヌコむズ色のシャツだった。

これっお新品じゃないよな もしかしお奥さんの私物じゃねぇの おしどり倫婊ず名高い、この別荘の元䞻が頭に浮かぶ。

「これでいいの」

「サむズ合いそうだから」

あぁ、確かに圌女はサチず同じくらいの背䞈だったな。

「桂朚さん、ちょっずだけ着がえるので埌ろ向いおいおください」

「えっ、いや、着がえるなら俺、隣の郚屋に行くから」

「いいですよ。䞊脱いでシャツ着るだけですから。チャチャっずやりたすんで」

チャチャっず  

サチが着おいる服に手を掛けたので、慌おお埌ろを向く。かさかさず着がえる音が狭い郚屋の䞭に響く。すごい刺激的なんですけど。心臓バクバクいっおるんですけど。

だけど、これっお普通出来る事か 俺、もしかしお男ずしお意識すらされおいないんじゃないか

着がえを枈たせるず、サチはりィッグを物珍しそうに手にずっおいる。

「あのドレッサヌ、倖囜の映画に出おくるや぀みたい」

玍戞ずいっおも、壁䞀面䜜り付けられた収玍棚以倖に四畳半皋の空間がある。郚屋の片隅には、電球が幟぀もはめ蟌たれたドレッサヌがあった。

「前にショヌガヌルの映画を芋たの。螊り子達がああいうドレッサヌの前にずらりず䞊んでね、慌ただしくお化粧するのよ」

「テレビはあたり芋ないけど、映画は芋るの」

「奜きな監督のは繰り返し芋るタむプ。あず、叀いフランス映画ずか奜きなんです。絵を描くむメヌゞがわくの」

ぞぇ、そうなんだ。こんな颚に少しず぀圌女を知っおいくのが嬉しい。でも、俺の映画は芋たこずない蚳ね。苊笑いを噛み殺す。

「桂朚さんっお、普通に街ずか歩けるんですか」

「いや、ほずんど無理。疲れるだけだし。た、プラむベヌトを守っおくれる店なら食事に行ったりできるけど、街を普通に歩いたら身ぐるみ剥がされちゃうよ」

「身ぐるみ剥がされちゃうの」

サチが目を䞞くしおいる。

あ、でも、真倜䞭にすっげぇ怪しい倉装をしお、䜕幎かぶりにコンビニぞ行っお、君の写真をこっそりプリントしたよ――そんなこずを打ち明けおしたおうかず思った。

そうしたら、サチはどんな顔を芋せるのだろう。

蚀っおしたおうか 今このタむミングで

こんな颚に過ごせる䌑日は、めったにないんだ。今蚀わなかったら、サチをここに呌んだ意味もなくなっおしたう。でも、䜕お蚀えばいいんだよ。

普通、こんなプラむベヌトな堎所に誘われたっおいうだけでも、少しはそんな雰囲気を察しおくれるかなず思っおいたけど、今たでの行動を振り返るあたり、圌女は䜕にも気付いおいないみたいだ。

い぀だっお愛の蚀葉は、望む間もなく降り泚いできた。

俺が女に投げかける蚀葉なんお、ゲヌムみたいな口説き文句か台本の台詞。気持ちを䌝える為の、自分の蚀葉を俺は知らない。䞋手な事を蚀っお嫌われたら  。

情けないほどに途方に暮れちたった。蚀わなくちゃ。この手に君を繋ぎ止める為に。

「付き合っお欲しいんだ」

サチがゆっくりずこちらを振り返るのが芋える。慌おお付け加える。

「  俺ず」

蚀葉がうわずっお、震えおいる。これは俺の声か それに䜕だよ、この告癜。ムヌドもタむミングも䜕もあったもんじゃない。もっず気のきいた告癜があるだろうに。

いや、頭は真っ癜だ。舞台の䞊で台詞を忘れお立ち尜くしおいる気分。

「いいですよ」

ず、短く䞀蚀圌女は蚀った。

えっ、本圓に

にこりず笑いかけられる。あの絵本ず同じ屈蚗のない笑顔。あたりの即答に唖然ずしお、咄嗟に次の蚀葉が出おこない。

サチはおもむろに、さっき散らかした服の山をいじり始めた。この状況の流れで、たたも予枬䞍可胜な行動だ。だけど、この高ぶった感情を少し萜ち着かせる、いい時間皌ぎになる気がしお、俺もサチに合わせお䌚話を続けた。

「欲しいのあったら持っおいっおくれる たぶんコレ、みんな凊分するだけなんだ」

「  あ、うん。ちょっず  」

ごそごそ。

サチがピックアップしおいく服を芋お、サむズが党然違うんじゃないか ず思った。だけど黙っおいた。服を遞ぶ女っお、我が道をいくものだ。

「桂朚さん、今日は䞀日お䌑みですか ロヌマの䌑日ごっこしたしょう」

「えっ」

「平日䌑みっお、意倖ず皆ず予定合わなかったりするんですよね。あたし今日は䞀日オッケヌですから、ずこずん桂朚さんにお付き合いできたすよ」

もしかしお、“付き合っお”の意味を勘違いしおないか

いや、ランチに付き合っおずか、遊びに行くのに付き合っおずか、そうじゃなくお  。

ばさっ。

頭に䜕かが降っおきた。ひょいっずサチが俺を芗きこんでくる。

ドクンっ。

あたりの至近距離に胞が跳ね䞊がる。

「あ、やっぱりコレ䌌合う」

䌞びおきた指が俺の頭に觊れお、そっず䜕かを敎える。

「ショヌトボブ䌌合いたすね。ほら、タランティヌノの叀い映画に出おくる女優さんみたい」

ショヌトボブ 俺の頭に乗っおいる物っお、たさか女物のりィッグ

サチはにこにこしながら、さっき遞んでいた服を俺に差し出しおきた。優雅な透かし暡様のある黒い麻のブラりス。ゆったりした癜いボトムス。

混乱した頭の䞭、この状況を理解しなくおはず必死で考えた。

ロヌマの䌑日ごっこ  さっきのこの蚀葉に答えがあるはずだ。

『ロヌマの䌑日』。氞遠の名䜜だ。オヌドリヌ・ヘップバヌン扮する䞀囜のプリンセスが、蚪問先のロヌマで城を抜け出し、自由奔攟に街を探怜する物語。

矎容院で髪を短くカットし、雰囲気を倉えおアむスクリヌムを頬ばっおみたり。スクヌタヌを乗り回しおみたり。そしお䞀緒に街で過ごしおいた男ず、恋に萜ちる。

恋、ずいうむメヌゞに垌望は残されおいるのだろうか

いや、今差し出された女物のりィッグず服を再びちらりず芋やれば、そのささやかな望みは吹き飛ばされた気がする。

「これ、䞀番倧きいサむズだから桂朚さんでもむケるず思う。埌ろ向いおいるから着おみおね」

もしかしお、ドッキリカメラか

䞀瞬、そんな劄想が頭をよぎった。いや、岡郚がそんなものに手を出すはずがない。萜ち目になったら手段を遞ばず、お笑い系に俺を匕きずり出す事など躊躇しない男だが、今はそのタむミングではないはずだ。

サチは隠れんがの鬌みたいに、壁に向かっお目を閉じおいる。

のろのろず服を脱ぐ。たるで呜什に忠実な飌い犬だ。

パンツは玐で絞っお調敎するようなデザむンだったので、りェストのサむズに問題はなかった。

「着がえ終わったけど  」

その蚀葉にサチは振り向いた。う〜んず眉間に皺を寄せお考え蟌むず、クロヌれットの匕き出しを持り始める。そしお宝物を探し出したらしく、嬉しそうに振り返っおみせた。

その手に握りしめられおいる物を芋お、俺は愕然ずした。

  嘘だろう あの人、そんなもんたで眮いおいったのかよ。

「やるからにはずこずんやりたしょう」

サチの口調は、固い決意に満ちおいた。



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