SoFi Technologies, Inc.(SOFI)①企業概要および設立経緯
最近、株価の大幅下落をこれ幸いと、SoFiの株を買い増ししている。今回は、米国で注目のフィンテック企業SoFi(SoFi Technologies, Inc.)についてである。CEOのAnthony Notoは、「米国トップ10の金融機関」になることを明言しており、その成長ポテンシャルは注目に値する。
FRB(連邦準備制度理事会)が公表しているデータによると、SoFiの2024年末現在の総資産ランキングは全米63位。10位のTD Bank(総資産約3,728億ドル)と比べると10倍以上の開きがある。総資産=時価総額ではないものの、事業規模の拡大にともなう株価上昇のポテンシャルは十分にある。
また、ボストン・コンサルティング・グループによると、世界のフィンテック市場は2021年の2,450億ドルから2030年の1兆5,000億ドルへ6倍に拡大、年平均成長率20%以上が予測されている。今後トランプ政権下で進むと思われる金融規制の緩和も追い風となり、個人的には数年以内に株価は50ドル、長期的には100ドル以上を目指す展開も期待している。
<SOFI株価推移> ※時価総額:約120億ドル(2025年4月時点)

<SoFi Technologies会社概要>
・会社名:SoFi Technologies, Inc.(通称: SoFi)
・ティッカー:SOFI(2021年6月NASDAQ上場)
・設立: 2011年8月
・本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ
・業種:フィンテック
・ミッション: To help people reach financial independence to realize their ambitions(人々が経済的自立を達成し、自らの夢を実現できるよう支援すること)

<SoFi Technologies業績(2024年通期実績)>
・Total Net Revenue:26.7億ドル(Adjusted Net Revenue:26.1億ドル)
・Adjusted EBITDA:6.7億ドル
・Net Income:5.0億ドル(Adjusted Net income:2.3億ドル)
・Adjusted EBITDA Margin:25.6%
・EPS:1株あたり0.39ドル(Adjusted EPS:1株あたり0.15ドル)

【用語補足説明】
・Total Net Revenue:商品やサービスの提供によって得た収益から関連コスト(割引・手数料・返金など)を差し引いた会計基準に基づく純収益(売上高)
・Adjusted Net Revenue:ローンの評価変動、買収関連コストなどの一時的な費用や収益を除外して調整された売上高
・Adjusted EBITDA:企業の本業による収益力を示す指標で、利払い、税金、減価償却費、一時コスト(株式報酬や買収関連費用など)を除いた利益。日本の「営業利益」に近い性質を持つ
・Net Income:すべての収益と費用を反映した公式な最終損益
・Adjusted Net income:一時的な収益や費用を除いて調整された実質的な最終損益。企業の通常の最終損益をより明確に示すために使用される
・Adjusted EBITDA Margin:日本の「営業利益率」に近い性質を持つ
・EPS:1株あたりの利益
・Adjusted EPS:特別損益などの一時的な収益や費用を除いて算出した1株あたりの実質的な利益(調整後1株あたり利益)

<SoFi Technologies業績(2025年ガイダンス)>
・Adjusted Net Revenue:32億ドル~32億7,500万ドル(前年比約23%から26%増)
・Adjusted EBITDA:8 億 4,500 万ドル~8 億 6,500 万ドル
・Adjusted Net income:2.85億ドル~3.05億ドル
・Adjusted EPS:1株あたり0.25〜0.27ドル(2026年0.55~0.80ドル)
<SoFi設立経緯及び概要>
SoFiは、2011年にスタンフォード大学ビジネススクールの学生4名によって設立されたフィンテック企業である。創業の背景には、米国の学費高騰に伴い、多くの学生が高金利で多額なローンを抱え、卒業後も長期にわたり返済負担を強いられる社会的課題があった。

これに対し、卒業生や投資家からの資金を活用し、オンラインで低金利の学生ローンの借り換えを行うサービスを開始。学歴や将来の収入ポテンシャルを考慮した審査を導入し、優秀な学生に対して有利な条件で融資を提供する点を特徴とした。このモデルは、スタンフォード大学内で運用され、高い実績を上げたことから、米国の主要大学へと急速に拡大。そして、学生ローンの借り換え事業の成功を足掛かりに、貸付業務を個人ローン、住宅ローンへと拡大していった。
2017年にスキャンダルで辞任をしたMike Cagney氏に代わり、TwitterのCOOであったAnthony Notoが2018年にCEOに就任すると、投資、クレジットカード、保険などの多様な金融サービスを本格的に展開していき、2020年には会員数が100万人を突破した。

さらに2021年にはGolden Pacific Bancorpを買収し、2022年に銀行免許を取得。オンライン銀行の特性を生かし、高金利の預金サービスを提供し、2023年第1四半期には預金残高が100億ドルを突破した。
他にも、2020年に決済処理およびデジタルバンキング技術を提供するGalileo Financial Technologiesを約12億ドルで、また2022年にクラウドベースの銀行プラットフォームを提供するTechnisysを約11億ドルで買収。これにより、BaaS分野(Banking-as-a-Service:銀行機能をサービスとして提供する分野)に進出し、他の金融機関やフィンテック企業にもインフラを提供する総合金融プラットフォーム企業へと進化した。

各種事業の着実な成長により、2024年には初の年間黒字化を達成。会員数も2024年末時点で1,000万人を超えるなど、ミレニアル世代やZ世代を中心に支持を集め、さまざまな金融サービスを展開する「金融のワンストップショップ」としての地位を確立した。今後も市場シェアの拡大が期待されており、SoFiは米国を代表するフィンテック企業として、さらなる成長を遂げる見込みである。
【SoFi会員数】
FY20Q1には109万人だった会員数は2024年末時点で1,013万人へと増加している。2025年は少なくとも280万人の増加を見込んでいるため、高水準の会員増が予想される。会員数は成長のエンジンであり、将来の収益基盤を築く核心的な指標である。


(続く)
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