入試で差がつく tend / prone / liableなど「~しがち」6語の違いを語源で一気に整理【受験英語攻略編⑦】
英単語は、孤立していない――語源でひらく意味の地図
まずは、空所補充問題から。
以下の単語の中から適切なものを入れましょう。
[tend / tendency / apt / prone / inclined / liable]
He is _____ to change his mind at the last minute.
(彼は土壇場で考えを変える傾向がある。)Many teenagers _____ to stay up late during holidays.
(多くの10代の若者は、休暇中に夜更かしする傾向がある。)The roof is _____ to collapse if the snow piles up.
(雪が積もると、屋根は崩れやすい。)She felt _____ to accept the offer after thinking it over.
(よく考えた結果、彼女はその申し出を受け入れたい気持ちになった。)His _____ for daydreaming sometimes gets him into trouble at work.
(彼の夢見がちな傾向は、時々職場で問題を引き起こす。)Drivers are _____ for any damage caused by reckless driving.
(無謀運転による損害について、運転手は責任を負う。)
今日のつまずき:tend / tendency / apt / prone / inclined / liable の使い分けができない
語源で整理する
英単語の「~しがち」「~する傾向がある」は、
接頭辞や語根の意味を意識すると分かりやすくなります。
tend ―「〜する傾向がある」
語源分解
tend(伸ばす・向かう)
→ ある方向へ伸びていく
→ 自然にそちらへ向かう
→ 〜する傾向がある
個人の感情や意志に関わらず、
「統計的・客観的に見てそうなりがち」
という事実や習性を述べる際に
使われる万能な動詞です。
関連語
tendency(傾向、性向)
tend(傾く)+ -ency(状態)
→ 傾いている状態
apt ―「〜しがちだ/適している」
語源分解
apt(適した)
→ それに合った性質を持つ
→ そうなりやすい
→〜しがちだ
関連語
aptitude(能力、性向)
apt + -itude(状態)
→ 傾向としての能力adapt(適応する)
ad(〜の方へ)+ apt(合わせる)
→ 状況に合わせる
prone ―「〜しがちだ(ネガティブ)」
語源分解
prone = pronus(前に傾く)
→ 前に倒れやすい
→ 望ましくない状態に陥りやすい
→ (病気・危険などに)〜しがちだ
inclined ―「〜したい気がする」
語源分解
in(内側に)+ cline(傾く)
→ 内面がそちらへ傾く
→ 心理的に向かう
→ 〜したい気がする
liable ―「〜しやすい/責任がある」
語源分解
li(ligare:結ぶ)+ able(できる状態)
→ 結びつけられた状態
→ リスク・責任と結びついている
→ (問題・責任を)負いやすい
関連語
liability(法的責任)
👉 ポイント
同じ「〜しがち」でも、
tend:自然にそうなる
apt:性質として向いている
prone:悪い方向に傾きやすい
inclined:心理的に傾く
liable:責任・リスクを伴う
と、傾きの方向や原因が異なります。
語源を意識すると、
ネイティブの使い分けが一気に整理できます。
まとめ:傾く・しがちな性質の単語たち
tend / tendency
「伸ばす、傾く」というラテン語 tendere が語源。tend(動詞):自然に傾く、〜しがちである
tendency(名詞):動詞 tend の傾向、性質
apt / aptitude / adaptable / adaptor
ラテン語 aptus(適した)が語源。apt(形容詞):性質として傾きやすい、〜しがち
aptitude(名詞):能力や性向
adaptable(形容詞):状況に合わせて変化できる
adaptor(名詞):適応させるもの
prone
ラテン語 pronus(前に傾く)が語源。prone(形容詞):危険や欠点に傾く、〜しがち
inclined
接頭辞 in(中に)+ cline(傾く)が語源。inclined(形容詞):心理的・意識的な傾向、〜したい気持ちがある
liable
語根 li(ligare:結ぶ)+ able(できる) 「法律や義務に縛り付けられている」→「責任がある/(悪いことが)起こりやすい」
空所補充の解答
1. apt
He is apt to change his mind at the last minute.
(彼は土壇場で考えを変える傾向がある。)
解説:この例文では、彼がたまたま考えを変えたのではなく、「優柔不断である」「心変わりしやすい」という彼自身のキャラクター(性質)として、土壇場での変更が「起こるべくして起こっている」ことを示しています。
2. tend
Many teenagers tend to stay up late during holidays.
(多くの10代の若者は、休暇中に夜更かしする傾向がある。)
解説:tend to do は「自然と〜する傾向がある」という意味の動詞表現です。often のように、一般的な習慣や行動パターンを客観的に述べる際に使います。この位置で動詞として入るのは tend だけです。
3. prone
The roof is prone to collapse if the snow piles up.
(雪が積もると、屋根は崩れやすい。)
解説:be prone to は「(望ましくないことが)起こりやすい」という意味です。病気・事故・トラブルなど、ネガティブな結果に陥りやすい傾向を表すのが特徴です。
4. inclined
She felt inclined to accept the offer after thinking it over.
(よく考えた結果、彼女はその申し出を受け入れたい気持ちになった。)
解説:be inclined to do は「心理的に〜する気になる」という意味です。
本人の意思・判断・気持ちなど、内面的な傾きを表します。
5. tendency
His tendency for daydreaming sometimes gets him into trouble at work.
(彼の夢見がちな傾向は、時々職場で問題を引き起こす。)
解説:tendency は tend の名詞形で「傾向・性向」という意味です。
文中では、所有格(his)+名詞(tendency)という形を取っており、
ここには名詞しか入りません。
6. liable
Drivers are liable for any damage caused by reckless driving.
(無謀運転による損害について、運転手は責任を負う。)
解説:be liable for は「法的責任がある」という意味の表現です。
責任・義務・リスクなど、法律的・社会的な文脈で用いられるのが特徴です。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今回は語源を手がかりに整理しましたが、ネイティブにも実際の上記の問題を見てもらいました。すると、やはり説明どおりに使い分けがなされており、prone は「よくない結果」に対して使われることが多く、liable は法的な文脈で使われることが多いということでした。
私たちノンネイティブにとって、このような語彙の細かな違いが分かりづらいのは、どうしても言語体験の量が少ないからかもしれません。ただ、語源を意識して学ぶことで、そうした経験の差を少し埋めるヒントにはなりそうです。
では、これからも語源ワールドの探検にお付き合いください。
次回は、
be composed of / be made up of / consist of の違い
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