vol.14 長男と次男の体験でわかった、アメリカ留学は「ホームステイよりシェアハウス」が圧倒的に良かった理由
アメリカ留学を予定しているご家庭から、相談をいただく機会があります。先日も、長男と同じサンタモニカカレッジに進学予定のご家族と、ステイ先の話になりました。
多くが「まずはホームステイで慣れてから」と考えているようですが、私がおすすめしたいのは「最初からシェアハウス」です。
というのも、長男がまさにホームステイで苦戦したひとりだったからです。
そして次男は、長男の経験を踏まえて最初からシェアハウスを選び、驚くほどスムーズに生活の基盤を整えていきました。
今回はこの二人の体験をもとに、アメリカ(カルフォルニア州)留学における「住まい」の話をまとめておきたいと思います。
日本人が思い描くホームステイと、カルフォルニアの現実
日本人が抱くホームステイのイメージは、とても暖かいものです。
優しいホストファミリーが毎朝朝食を作って、学校へ送り出し、夕食時は「今日はどうだった?」と会話をしながら食卓を囲む。
ときには週末にビーチや公園にドライブに連れて行ってくれる——。
これは、オーストラリアやニュージーランドでよく見られる「おもてなし型」のホームステイ像に近いのだと思います。
けれどカリフォルニアは、違います。
ホストの多くは、子供が独立して家を出た後、空いてしまった部屋を貸しだす「部屋貸し業」として収益を得るために、ホストをしています。
共働きが当たり前のため、朝から晩まで家は空っぽ。
食事は各自。出してくれる場合も最低限で、毎日同じメニューということも珍しくありません。
プライベートな交流はほとんどなく、単純に「部屋を借りる」に近い感覚です。
長男もまさに、そんな環境のなか
「今日一日、誰とも話していない」
「毎日、ご飯がまともに食べられない」
状況が続き、参ってしまいました。
長男からのSOSを受けてホームステイ先から引っ越しを決めたのは、彼が留学して1か月程経ったころ。
急遽私がLAへ飛んで新しい住まいを探した時のことは、「vol.8 長男、留学1か月目の危機! 急遽LAへ」に書いた通りです。
シェアハウスには留学生活に必要な情報が集まる

長男が移ったシェアハウスで出会ったのが、同じコミカレに通う1学年上のティアン君でした。
この出会いが、大げさでなく長男の留学生活を立て直してくれました。
上の学年の留学生と一緒に暮らすメリットは、とにかく「情報の質と量」にあります。
どの先生が厳しいか、どのクラスが単位を取りやすいか、
授業についていけなくなったときはどこへ相談をすればいいのか。
生活用品はどこで買うと安いのか。
特にアジアの学生には、留学生同士で助け合う文化があります。
長男はホームステイ時代、留学生向けのIEP(英語強化クラス)の存在すら知りませんでした。
その存在を知ってから、IEPクラスに移りたいとコミカレ側と交渉しましたが、交渉する部署も間違えていました。交渉のスタートラインにすら立てていなかったのです。
この経験があったので、次男は渡米前からシェアハウスを選択しました。
渡米前にカレッジのオンライン掲示板からハウスメイト募集に目を通し、Zoomで面談。
1つ上級生のマレーシア人留学生、アンダーソン君の住む家に決めました。
長男は、大家が大きな家を建て、その半地下にある8部屋を留学生などに貸し出しているスタイルで、ホームステイとシェアハウスの間のような家でしたが、次男の家はアンダーソン君が賃貸住宅を契約し、その家賃を一緒に住む学生でシェアする、いわゆるシェアハウスのスタイルでした。
家賃や電気代、水道代を皆で割り勘する方法で、カルフォルニアでは最も一般的な方法です。
アンダーソン君は、次男が入学したディアンザカレッジで「アジア人学生コミュニティ」の代表をしていたので、次男も自然とそのコミュニティに入れてもらうことに。
毎週土曜日は、留学生向けの「フードサービス」と呼ばれるものがあり、地元企業が寄付した缶詰やお米などを配ってくれるとのこと。
次男はルームメイトと一緒に参加し、かなり食費を抑えることができたようです。
後から知ったのですが、同じ制度は長男の通うサンタモニカカレッジにもありました。けれど長男はその情報にたどり着くことさえできていませんでした。
「誰と暮らすか」は、「どんな情報に触れられるか」を決める。
これは、留学生活を左右するほど大きな差となります。
シェアハウスなら孤独も防げるし、コストも安い

シェアハウスの良さは情報だけではありません。
慣れない土地での買い物や通学、授業のペースに追いつくこと。
日本とは違う文化で、知らないことだらけの生活。
それを毎日ひとりで受け止めるのは、想像以上に過酷です。
シェアハウスなら、その日の出来事を話したり、買い物や料理を一緒にしたり、ただ同じ空間に人がいるだけで気持ちが軽くなることがあります。
実際に長男も、ティアン君と一緒にジムに通ったり、車で学校に乗せてもらったりしながら、ようやく生活のリズムを取り戻していきました。
そしてシェアハウスのメリットはこれだけではありません。実はコスト面でもシェアハウスの方が断然お得です。
次男が留学していたサンノゼのディアンザカレッジは
・ホームステイ:月14〜15万円
・シェアハウス:月8〜9万円
でした。
※コミカレは「地元コミュニティのための学校」という扱いなので、寮はありません。
月額5~6万円。年間にすると60~70万円もの差になります。
また一緒に住む人数が増えれば一人当たりの家賃は下がり、生活費はどんどん下がります。
そんなわけで次男は最初からシェアハウス一択。
ルームメイトのアンダーソン君のおかげでスムーズに新生活をスタートさせることができました。
次男の家は最初3人暮らしでしたが、アンダーソン君がUCバークレーへ編入した後は友人と新しい家を借り、最終的には8人で暮らしていました。
狭いところにたくさんの学生がいて、誰かが料理をしたり、その横で課題をしていたりと、いつ訪ねて行ってもワイワイと楽しそうでした。
ハウジングの話は、今回でいったんまとめとしておきたいと思います。
次回からはまた、別の角度から二人の留学ストーリーを綴っていきます。
