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あの世のはざまの「ぼくきみ物語」〜地獄の沙汰もチャンネル次第〜【プロローグ#1 】


プロローグ:あの世のはざまの「ぼくきみ物語」

〜地獄の沙汰もチャンネル次第〜
15年かけて見つけた愛


「  ぼくはきみで、きみはぼく。
 だけど、
 ぼくはきみで、きみはきみ  」

彼が私にくれた、この不思議な言葉。
当時の私は、その本当の意味をまったく理解できていなかった。
彼の視ている世界と私の認識が、どこでどうズレているのかさえ分からなかったのだ。
なぜ彼が、そんな禅問答のような言葉を私に投げかけたのかも。

ただ一つ分かっていたのは、私はその言葉を抱えたまま、死んでもいないのに「地獄」へ行ったということだけだった。
私はまだ、生きている。それなのに、あの時の私は間違いなく地獄の底にいた。



あの日の私は、まだ知らなかった。
15年後、自分が「地獄」と呼ぶ世界を経験することになることを。
そして、その世界の見え方は、つながる「チャンネル」によって大きく変わるということを。
その先に、本当の愛が待っていることも。

すべての始まりは、15年前のある日だった。
突然、目に見えない存在の声が聞こえた。その声はいつしか空間に溶け込むようになり、私はその存在と会話をするようになった。

あの日、彼は私に一本の「望遠鏡」を見せてくれた。
レンズの向こうに広がっていたのは、これから起こる目を覆いたくなるような自然災害の数々。
「未来は、もうそこにある」
そう突きつけられたかのように、まだ見ぬ地球の痛みを、一瞬ですべて見せられてしまったのだ。

それから長い歳月が流れた、つい最近のこと。
私の日常は、ある日を境に一変した。

自宅の部屋で、昼も夜も眠れず、見えない存在に囲まれ、自由を完全に奪われる日々。
期間にすれば、わずか1ヶ月半ほどのことだった。けれど、その時間は永遠にも思えるほど、壮絶な地獄だった。

私の耳には、絶え間なく耐え難い雑音が響き渡る。
機械音のような、キーンと耳を刺す不快な音。
私を小馬鹿にし、嘲笑い、激しく罵倒する声。
さらには、私の心の中のすべてを、大音量で勝手にアナウンスしてしまう恐ろしい声。

それはまるで、悪意に満ちた最悪のチャンネルに、私の脳が勝手にチューニングされてしまったかのような恐怖だった。
心も身体も、その容赦ない痛みに耐え続けるしかなかった。何かに触れるたび、身体を突き抜けるのは、電磁波を浴びたようなビリビリとした激しい痛み。

私は何度も泣き、嘆き、怒り、叫んだ。
「一体、私が何をしたというの!」
「神様なんか、いるものか。ここは地獄だ」
いっそ意識をこの世界から切り離して、すべてを終わりにしたい。暗闇の中で、何度もそう願った。

だけど――。

あの地獄の日々がなければ、私は一生知らなかっただろう。
愛とは、一体何なのかを。
条件も見返りもなく、すべての存在をありのまま受け入れる、大いなる愛を。
音を立てて崩れていく日常の中で、どんな時もそばにいて、私を守り続けてくれた「存在」の本当の温かさを。

つながる「チャンネル」さえ変えれば、地獄はいつだって、愛に満ちた世界へと姿を変える。

これは、死んでもないのに地獄へ行った私が、本当の愛を見つけるまでの物語。
時計の針を、すべての始まりである、あの場所へと戻そう。
その答えはすべて、あの場所にある。

あの日、私の人生のチャンネルは、静かに切り替わり始めていた。
――すべてが始まった、15年前のあの部屋へ。

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作品情報
※上記の絵は、内なる存在と一緒に描いた絵です
※本作は、いつも一緒にいてくれる「内なる存在」との絆、そして私自身の地獄からの生還を描く、全2巻(前後編)の【前編】となります。


🔗 つづきはこちら【第1章 存在との出会い】


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