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2022年3月 湯治の旅3

「ぬる湯」をテーマに早春の信越地方に出現。道中も様々な湯に沈み、湯治とは名ばかりの温泉レーシング第3弾を執り行った。

3/26 出発~新潟県魚沼市

夜勤明けのスタートの為、郡山南IC~安田ICまで高速課金。R290を南下し三条市「道の駅 漢学の里しただ」へ。北陸と中部の道の駅スタンプブックを間違えて持ってきたことにここで気づき、心中密かに狼狽していた。

この時点で13時半を過ぎていたので気を取り直して昼餉。R289沿いの「八木茶屋」に立ち寄る。

越後長野温泉 嵐渓荘」の塩辛い源泉を煮詰めた塩だれを使った「山塩(やましお)ラーメン」の存在を漫画「ラーメン大好き小泉さん」9巻で知り、かねてから気になっていたので訪問。実際の湯にも沈んでみたかったがスケジュールの都合上断念。

鯛の出汁がベースになっているという一杯をいただいた。なお、会津にも大塩裏磐梯温泉を煮詰めた会津山塩を用いた「山塩ラーメン」があるが、あちらは「やまじお」と読む。

緑がかった麺にはクロレラが練りこまれているとのこと

長岡市「道の駅 R290とちお」。油揚げで有名な栃尾だが、露店の押しも比較的強かった

ねぎ付きあぶらげ(350円)。あげたての逸品あぶらげにあっさりめの醤油をかけていただく。

魚沼市「道の駅 いりひろせ」にて、巨大な雪だるま(のようなもの)との邂逅。この先の新潟・福島県境は当然冬季通行止。

心身がぬる湯を求めていたので予定より早めの投宿と相成った。魚沼市「栃尾又温泉 自在館

3つの大浴場(ぬる湯)と3つの貸切風呂(加温)がある。貸切風呂はロビーの予約表に各々入浴したい時間を書き込む形式

夕餉の前に「おくの湯」でひとっ風呂。己と湯の境界が曖昧になる極上の泉温・泉質に早くも再訪を誓っていた。

夜勤明けでHPが減少していた身体にとてもありがたい一汁四菜の夕餉。コメは魚沼産コシヒカリ

食休みののち、貸切露天「うけづの湯」へ。40℃前後に加温されていて身体の末端まで温まった。

ロビーでクールダウン。チェックイン時は他の宿泊客で賑わっていたが、21時をまわった頃には各々部屋に戻り、実に静謐な空間となっていた

冷たいラジウム温泉とこしひかり越後ビールを摂取

現在も宿泊可能な築100年の大正棟を忍び足で徘徊。昔日の湯治場の設えに胸が熱くなる

再びぬる湯に沈没するため「したの湯」へ向かう。100段ほどの階段をしずしずと降りた

微睡みながら「したの湯」を堪能した後、小雨が降るなかではあったが宿の外観を確認した。

最後に加温の「たぬきの湯」に沈んで終了。泥のように入眠

3/27 新潟県魚沼市~長野県青木村

一度も途中で目覚めることなく朝を迎えた。

完全に寝起きの状態で「うえの湯」のぬる湯に沈んで朝餉。抜かりなく米と味噌汁をおかわりした

予定よりもゆっくりと出発。随所に暖かみを感じる自在館。再訪の誓いを形に現した

R252からR117へ出て長野県へ。県境の「道の駅 信越さかえ」にて2年ぶりの長野県道の駅のスタンプを押印

この日の一湯目は野沢温泉と決めていた。「道の駅 野沢温泉」にて道祖神の手厚い歓迎を受ける。

村営の無料駐車場に車を止めて暫し散策。数ある野沢温泉の公共浴場の象徴とも言える「大湯」。人が多そうだったので外観の確認のみ

麻釜から湧き立上がる力強い湯は80℃近くあるので入りませんでした。

人が少なそうなところをもとめて訪れたのは「真湯」。目論見通りの独泉。独特の黒い湯の華が漂う熱めの硫黄泉に浸かりながら暫し高い天井を見上げていた。いずれ13湯の外湯を制覇しに来たい

車の窓を開け風を浴びながら県道38号を下りR117へ復帰。「道の駅 花の駅千曲川」にて軽く昼餉。のざ罠のおやきを喰らった。

道の駅スタンプを回収しながら辿り着いたのは長野市の松代温泉「国民宿舎 松代荘」。深浦の「黄金崎不老ふ死温泉」や大仙の「強首温泉」にも似た、黄金色の強烈な塩化物泉が見事にキマった

源泉の炭酸ガスを抜く為のタンクは夥しい量の析出物に覆われていて、さながら岩山の様相を呈していた。

宿のチェックイン時間を気にしながら「道の駅 上田 道と川の駅」に立ち寄り。威圧感ある岩鼻と対峙した

この日の宿は青木村「沓掛温泉 叶屋旅館」。今回の旅はこの宿のぬる湯を軸に旅程を立てたといっても過言ではない。

叶屋旅館の帳場。昨年の暮れ頃、Twitterでこの旅館のことを知る機会があった。国指定の難病を乗り越えたオーナーの今井さんが、奥さんと共にこの地に移住し、休業していた旅館の建物を買い取って営み始めた。訪れた方々が軒並み絶賛しており、ぬる湯を求める身としてとても気になっていた。

↑長野県公式観光サイトの記事。是非一読されたい

物腰柔らかな奥さんから一通り説明を受けた後、館内で最も古いという客室「滝山」に通された。

貸切制の風呂が2つあり、ロビーにて入浴時間を記入する。夕餉前に館内を徘徊してからひとっ風呂浴びることにした

館内には漫画本をはじめとした数多の書籍が揃っていた。オーナーの今井さんが、開けることの無い窓枠等のスペースを活用し、自作した本棚を取り付けている。

自炊処完備はオーナー今井さんのこだわり

2階広間

18:00、沓掛の湯に沈む。もとの温度は35℃前後だが、自分の前に入っていた客が加温をお願いしていたこともあって、入りしなはいわゆるあたたかい温泉だった。2人入ると一杯の大きさだが、それはつまり常に新鮮な湯がかけ流されているということ。泉質の良さをまさに肌で体感した。

自分の入浴時間は加温を切っても良い旨を伝えていたので、時間が経過するごとに自分が求める良い塩梅のぬる湯になっていった。

しっかりとぬる湯に沈み、凄まじい空腹状態に陥ったので夕餉。旅館隣の「味処 千楽」。漬物と焼き鳥が付く「地酒セット」をひとまず注文。

メインは鶏ときのこの釜めし定食。よく喋るおばちゃんとその娘さんと言葉を交わしながら地酒を2合摂取した。

おばちゃんは常に今井さんのことを褒め続けていた。自分達の手で器用にリフォームを続けていること、実家の方に大工さんが居たこと(だったかな…)、千楽の電気(照明?)も何かしらつけてもらったことetc… 何せお喋り好きな人だったので、交わした数多の内容は全て覚えている訳ではないが、一緒に泊まっていた子連れ客も居て何とも賑やかな夕餉であった。

宿に戻り布団を敷いた。実家感あふれる毛布が実によい

DIYは本棚に留まらず、部屋の障子のリメイクや畳下の断熱シート施工等も自身で行っているとのこと。

2回目の入浴の前に再び館内をそぞろ歩く。洗面所の意匠もとても洒落ている

21:00、叶の湯に沈む。気温が少し下がってきていたので、程良く加温された湯が心身に浸み込む心地がした

あまりの眠気に22:30頃には気を失った

3/28 長野県青木村~帰還

「味処 千楽」にて朝餉。今回の旅はとても食事が健康的だった。食事よりも長くおばちゃんと言葉を交わして退店。

朝餉からの朝風呂。じっくりと浸かって温泉の泡つきを愉しんだ

部屋を軽く整え、チェックアウトしようとしたところでオーナー今井さんと遭遇。語り口から滲み出る人柄の良さからも、リピーターが多いことが頷ける。30分ほど帳場スペースで話し込み、再訪を強く誓って叶屋旅館を後にした。

沓掛温泉から車で数分の「田沢温泉 有乳湯」。田沢温泉もかねてから気になっており、千楽のおばちゃんに強く御薦めされたので立ち寄ることにした。

「うちゆ」と読む。沓掛温泉よりも体感2℃ほど高いぬる湯で非常に泡付きのある良質なアルカリ性泉。県外ナンバーは自分のみで、利用客は殆ど地元民だった

「道の駅 あおき」内の「味処 こまゆみ」で昼餉。青木村オリジナルブランド「タチアカネ蕎麦」とミニカレーを喰らった

昼餉のミニカレーが量的にミニではなかったので思いのほか満腹になった。暫し食休みした後、上田市の別所温泉へと向かった。足湯は冬季休業中

別所温泉の共同浴場「大湯」に沈んだ。淡いエメラルドグリーンの硫黄泉でさっぱりとした湯上がり。前述の有乳湯もそうだったが、やはり温泉は地元民が使う共同浴場が最も信頼に値する。

東御市「道の駅 みまき」の「御牧之湯」は道の駅スタンプ押印のみ。この一帯は浅間山の裾野の風景がとてもよい

R18を東に進み、碓氷峠を攻め群馬県へ出た。「道の駅 みょうぎ」の駐車場に咲く河津桜は葉桜になりかけだったが、東北民としては今シーズン初めての桜の色彩。視覚的に春を感じた

妙義山の荒々しい岩肌に鎮座する大文字を見上げたのち、松井田妙義ICから高速に乗った

ノンストップで白河まで戻ってきた。白河市「いげたや」のワンタンメンを最後の夕餉とした。

帰還。
大塩温泉・鹿教湯温泉・霊泉寺温泉・戸倉上山田温泉など、長野にはまだまだ入りたい温泉が沢山ある。長野の温泉のポテンシャルを再確認した。

今回初めて訪問した道の駅
【新潟県】
道の駅 漢学の里しただ (三条市)
道の駅 R290とちお (長岡市)
【長野県】
道の駅 信越さかえ (栄村)
道の駅 野沢温泉 (野沢温泉村)
道の駅 花の駅千曲川 (飯山市)
道の駅 FARMUS木島平 (木島平村)
道の駅 ふるさと豊田 (中野市)
道の駅 上田 道と川の駅 (上田市)
道の駅 あおき (青木村)
道の駅 みまき (東御市)
道の駅 雷電くるみの里 (東御市)
【群馬県】
道の駅 みょうぎ (富岡市)


追記
長野の温泉のポテンシャルを再確認しに行ったときの記録です

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