2023年6月 山形宮城湯巡り①【赤湯・かみのやま〜瀬見温泉 喜至楼】
1泊2日で隣県の湯巡りを実施。外から見るだけだった憧憬の老舗に投宿を果たしました。
6/18 出発〜山形県最上町

朝起きてダラダラと出発。南陽市「中華そば金ちゃん 南陽店」に開店20分前に到着。ラーメン激戦区の南陽周辺にあって、以前より気になっていた店

玄関に始まり座敷に至るまで、完全に田舎の親戚の家の様相を呈している

フォージャー家の連中をはじめとしたフィギュアの数々が、よりその雰囲気を助長しています。

一般的にこの近辺は赤味噌ラーメンが有名だが、この日は中華そばを頂くと決めていた。
赤湯特有の太ちぢれ麺に鶏油の効いた醤油スープが絡む、究極のシンプルな中華そば。ただごとじゃねえ美味さ。再訪を誓った

食休みもそこそこにまずはひとっ風呂。「赤湯温泉 近江屋旅館」にて日帰り入浴

6月末で閉業との情報を得ていた為、これが最初で最後の入浴。この時点で宿泊客の受付は終了していた

主人と女将、さらに先代と思われる高齢男性が居り、1人の日帰り客に3人の従業員が対応するという珍しい光景が展開された

主人が暫し湯温の調整をしてくれた。
主人と先代がそれぞれ違う内容の説明を同時にし始め、ちょっとした厩戸皇子の豊聡耳状態に陥る。

脱衣所は古いが清掃が行き届いていた。

「貸切にしておきます」との計らいで、終始独泉。パリッと熱いかけ流しの湯とじっくり対話した

滔々と湯が注がれる湯口の美しさに感嘆の声が漏れる

この素晴らしい意匠の丸タイル浴槽がもうすぐ役目を終えると思うと、なんともグッとくるものがあった

びくともしない浴槽の淵の析出物。長い間この水位で湯を包み込んでいた証

洗面所のタイルもこの素晴らしい佇まい。宿の方々に不審がられないよう、控えめに笑みを浮かべながらシャッターを切った

キリンビールの鏡も状態が良い。大切に手入れされてきたのだろう

調理室を一瞥し、ほんのりと寂寥感を抱きつつ近江屋旅館を後にした

赤湯温泉を発ち、かみのやま温泉へ。無料の新湯駐車場に車を駐める


駐車場から少し路地を入る。こういうシャッターを見ると、脳直でシャッターを切らざるを得ない。え?

2湯目は「新湯共同浴場 澤のゆ」。こちらも以前から気になっていた

一度閉店後にリニューアルしている為、館内はハチャメチャに綺麗

共同浴場ながらアメニティ有り。外来者にも優しい

真円の浴槽と壁面タイルはリニューアル前の歴史を感じさせる。真上を見上げて気づいたが、天井ダクトに至るまで丁寧にリフォームされているみたいでした

湯口は2段階になっており、浴槽へ投入された段階で適温(41℃前後)になるよう調整されていた

この日の宿「瀬見温泉 喜至楼」。山形県内に現存する最古の旅館建築である本館は、えも言われぬ雰囲気を放つ

受付は裏手の別館にて行う。こちらも別のベクトルで趣がある

別館ロビーもまた良い雰囲気じゃありませんか。

本館2階の角部屋「107号室」に通された。

館内の素晴らしさに舞い上がってわたわたしてしまったが、カメラを携えて徘徊開始。まずは本館から

「以後は従業員を休ませて下さい」。こういう姿勢は大事


本館の玄関。上品さと華美さが両立された装飾品や建具が素晴らしい

玄関から千人風呂への廊下を進む


手の込んだ素晴らしい造形が昔日の隆盛を感じさせる。千人風呂は女性専用時間だったので引き返す



本館2階の廊下には「喜」の文字があしらわれた破風板が保存されていた。写真では伝わらない迫力があった

階段を登り、別館に戻ってきました。

別館もいいフォント。自分の手書きの字に少し似ていて親近感がわいた

別館2階の洗面所


別館1階の廊下。この廊下に沿った客室は、日帰り客の食事付き休憩等で用いられるそうです

本館横の湯前神社。自分が泊まった部屋は2階の左側の部屋です

ファインダーと肉眼を交互に往来しながら、荘厳な建屋をひたすら見つめました。

夕餉前にひとっ風呂浴びる為、部屋に着替えを取りに戻る。こちらは自炊処

千人風呂の横に位置する男女別の「あたたまりの湯」に沈没

シンプルな浴槽に絶えず瀬見の湯と沢の水が落とされていた。

脱衣棚を見上げた。ちょっとした目線の先にも色々な発見があって全く飽きない

別館ロビー横のスペースにて夕餉

適量で全く気張らない、実に自分好みなもの。到底喰い切れない量を出されるよりも、このくらいがちょうど良い

上の写真で見切れているのはカニ鍋。出汁の味が濃厚であった

公式サイト予約特典サービスでお銚子が出てきました。

別館2階・3階の「摩天楼」。夕餉を配膳してくれたフレンドリーなおばちゃん従業員に徘徊を推奨されたので、遠慮なく立ち入ってみた

摩天楼の客室。部屋に入るとうっすらと蜘蛛の巣が顔にかかるような感覚があったので、常時使用している訳ではなさそう

家族風呂には絶えず湯が張られているようだった。館内見取図には「ロマンス風呂」とあった

摩天楼の徘徊を終え、日が落ちてきた。館内もまた日中とは異なった雰囲気を放ち始め、館内徘徊に終わりがないことを悟った

本館2階から階段を登って3階へ闖入。こういう、現時点では行けないけれど装備を強化したら行けるエリアみたいな感じ、ときめきませんか…ときめかない?

3階は薄暗く宿泊客は無し。キャパに余裕があるときは基本的に使用してなさそうな雰囲気だった

女性専用時間も終了したので、いよいよ目玉であるローマ式千人風呂へ。「ほえーー…」と暫し見とれてしまった。剥がれたタイルも、それ自体が芸術と言わざるを得ない


こちらも沢の水が常時落とされている。近づいてみるとひやっとして気持ち良く、つい長湯してしまった

誰も入ってくることなく、終始独泉。他の宿泊客は温泉に入らずに何してるんだろう…とも思ったが、タイミングが良かったのだろう

こちらの脱衣棚の上には別ヴァージョンの木彫り像があった




湯上がりに本館玄関で暫し涼む。何者にも干渉されない至高の時間であった

徘徊に次ぐ徘徊でカメラのバッテリーが一気に減ってしまったので、充電している間に酒田の酒を摂取した


適量の飲酒ののち"キシロウ"サンダルで軽く外を歩いた。

再びローマ式千人風呂に沈むと、程良い眠気を催し始めた。ぼーっとしながら自炊処で歯を洗ったわずかな時間が、妙に印象に残っている

寝
続く
