パワハラバイトを4年間辞められなかった僕が、新卒1年で会社を辞めた理由
「辞めたい。でも辞めたら終わる気がする」
そんな思いを抱えたまま、大学生の僕はパワハラのあるバイトを4年間続けてしまった。
なぜ辞められなかったのか。
そしてなぜ、新卒で入った会社は1年で辞められたのか。
その違いについて、今日は書いてみたいと思う。
辞められなかった5年間
初めてのバイト。毎日緊張していた。
ミスをすると、オーナーにバックヤードへ呼ばれ、怒声を浴びせられる。
時には胸ぐらを掴まれたこともあった。
ミスを恐れるほど体がこわばり、またミスをする。
その悪循環に、僕はどっぷりとはまっていた。
「自分はダメだ」という思いが、日常になっていった。
「自分さえ我慢すればいい」「怒られるのは自分のせい」
そんなふうに、現実をごまかしていたのかもしれない。
学校も人間関係もうまくいっていなかった。
ただただ、自信がなかった。
バイトすら辞めてしまったら、僕には価値がない。
本気で、そう思っていた。
結局、「辞める」という選択が怖すぎてできなかった。
そのまま卒業まで続けた。
日常生活でもバイトのことばかり考えていた。
さっさと辞めていれば、もっと違う選択肢があったのに。
振り返ると勿体無い時間を過ごしたと思う。
今度は、辞めようと思えた
新卒で入った会社も、息苦しかった。
ITエンジニアとして配属されたけれど、文系でプログラミング未経験。
PC操作すら危うかった僕にとっては、最初から苦戦の連続だった。
配属された先の上司もパワハラ気質。酒癖も悪く、酔うと暴言を吐くタイプだった。
「お前ほど使えない奴は初めてだ」
「お前をとったことを後悔してる」
確かに、僕はチームの足を引っ張っていた。
分からない不安。ミスの連続。自己嫌悪。
でも、なんでそこまで言われなきゃいけないのだろう。
大学の時のバイトと、同じだと思った。
今回は同じ後悔は絶対にしたくなかった。
「合わない環境」がどれほど自分を蝕むかは、大学時代に痛感していた。
自分で意思を表明しなければ、何も変わらない。
そう思って勇気を振り絞って、辞めたいと上司に伝えた。
今でもあの瞬間を思い出すと、手のひらが汗ばむ。
引き止めと、決断と
初めて自分の意志で「辞める」と言った。
それは、ものすごく勇気のいる一歩だった。
人事部の部長からは、何度も引き止められた。
「ここで辞めたら履歴書に泥がつく」
「どこに行っても通用しない」
「チームを変えるから、もう一度やってみよう」
「あなたのために言ってるんだよ」
揺れた。
僕だって怖かった。辞めるのが正解なのか、わからなかった。
でも、ここでまた流されたら、あのバイトと同じだ。
だから、震える声で言った。
「気持ちは変わりません」
最後に、人事部長が呟いた「裏切られた気分だよ」という言葉を今でも覚えている。
自分の意思を通すと失望されることもあると、初めて知った。
※余談だが、その人事部長もその翌年に会社を退職したと風の噂で聞いた。「あなたのために」というあの言葉が、いかに信用できないかが分かる。
岡本太郎の言葉
当時の自分はどうしても「辞める」と言うのが怖かった。
そんなとき、岡本太郎の自分の中に毒をもてという本に勇気をもらった。
結果がまずくいこうがうまくいこうがかまわない。
むしろ、まずくいった方が面白いんだと考えて、
自分の運命を賭けていれば、いのちがパッとひらくじゃないか。
波風を立てないように、正解を選ぼうとしてきた僕にとって、この言葉は衝撃だった。
仕事を辞めることが正解かは分からない。
でもその時の自分は、「辞めたほうがいい」と心が言っていた。
だったら、そっちに賭けてみよう。そう思ったのだ。
自分の人生は、自分で選ぶ
自分の人生は、誰も責任をとってくれない。
だからこそ、自分で選ぶしかない。
今も、「辞めたこと」が正しかったかどうかは、はっきりとは言えない。
でも、あのとき初めて「自分の意思で道を選んだ」こと。
その事実だけは、今でも確かに誇りに思っている。
とはいえ、
辞めたからといって、すぐに道がひらけたわけじゃなかった。
むしろそこからは、「自分は何をすればいいんだろう」という葛藤とのつきあいが始まった。
次回は、仕事を辞めたあとの空白の時間と、何かを見つけようともがいた時期について書いてみたい。
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