自律神経と呼吸の仕組み――心と体をつなぐヨガの視点
先日、2つの記事を投稿しました。ひとつは年度初めに突然腰痛が起きて、朝1分のヨガで解消できた話。もうひとつは、「春の重だるさ」の原因のアーユルヴェーダ的な整理と、その解消のために私が実践した4つのセルフケアについての話でした。
2つの記事では、春は自律神経が乱れやすく、筋肉がこわばりやすい季節だとお伝えしました。今回はそのメカニズムをもう少し掘り下げて、自律神経とはそもそもどういうもので、なぜその乱れが体の固さや痛みにつながるのかを整理してみたいと思います。合わせて、自律神経をどのように整えていけばよいのか、その具体的な方法についてもご紹介します📝
自律神経は、呼吸でしかコントロールできない
自律神経とは、交感神経と副交感神経の2つからなる神経系で、内臓や血管の働きを24時間コントロールしてくれています。意識しなくても心臓が動き、呼吸が続いているのは、この神経のおかげです。
交感神経は活動・緊張のときに優位となり、副交感神経はリラックス・休息のときに優位となります。この2つがバランスをとりながら働くことで、体の恒常性が保たれています。
そして自律神経について、ヨガを学んで最も印象に残ったことのひとつがこれです。
自律神経を自分でコントロールできるのは、「呼吸」だけ🫁
内臓の動きも、血流も、体温調節も、自分の意思では動かせません。でも呼吸だけは、意識的にゆっくり深くすることができる。だからこそヨガでは呼吸を重視するのです。これを知ったとき、なぜヨガがこれほど「呼吸、呼吸」と言うのか、ようやく納得できたのを覚えています。
疲れると呼吸が浅くなり、体が固くなる
春は、気温や環境の変化が大きく、自律神経が乱れやすい季節です。加えて年度末から新生活にかけて、仕事や家庭のことで忙しくなる方も多い。体だけでなく、気持ちの面でも疲弊しやすい時期です。
疲れが溜まると、無意識のうちに呼吸が浅くなります。浅い呼吸が続くと、体内に取り込まれる酸素が減り、血流が滞るので、体の各所への栄養補給も滞っていきます。そして自律神経のバランスが崩れると、筋肉の緊張がうまく解けなくなり、体が少しずつ固くなっていきます。固さが続いていくと、それはやがて痛みとして現れる。
私の腰痛は、まさにこの流れで起きていました。春の忙しさと気候の変化で気持ちが張り詰め、呼吸が浅くなり、体が固まって腰に出た。「なんか急に腰が痛い…😣」と思いましたが、本当は別に急ではなく、徐々に積み重なってきた結果なのでした。
そして、その逆もあります。体の不調が続けば、気力が落ち、気持ちも蝕まれていく。どちらが先というわけでなく、双方向的に影響し合っているのです。
心と体をつないでいるのは、呼吸
ヨガとはサンスクリット語の「ユジュ」、「つなぐ」という意味を持つ言葉です。何と何をつなぐのか。さまざまな解釈がありますが、そのひとつが、心と体のつながりです。
正直なところ、私がヨガを始めた頃は、「心と体はつながっている」という言葉を聞いても、あまりピンと来ていませんでした。言葉としては知っていても、実感としてはよくわかっていなかった、というか🤔
でも今回の腰痛のような経験があると、その意味を改めて確認できるように思います。気持ちの疲れが呼吸を浅くして、呼吸の浅さが体を固くして、固さが痛みになった。この一連の流れは、心と体が別々に動いているのではなく、ひとつながりのものとして反応しているということです。
だからこそ、体の不調を感じたとき、「体だけのケア」では足りないことがある。呼吸を整えること、気持ちを緩めること、そうした内側へのアプローチが、体を整えることにも直接つながっていくというわけです。
試してほしい呼吸法:ナーディショーダナ(片鼻呼吸法)
自律神経を整えるための呼吸法として、私がとくにおすすめしているのがナーディショーダナ、片鼻呼吸法です👃
ナーディとはヨガでいう「神経の通り道」のこと。右の鼻孔は交感神経、左の鼻孔は副交感神経と対応しているとされており、片方ずつ交互に呼吸することで、この2つのバランスを整えていきます。
ナーディショーダナ(片鼻呼吸法)のやり方
楽な姿勢で座り、背筋を軽く伸ばします
右手の親指で右の鼻孔を閉じ、左の鼻孔からゆっくり息を吸います(指の形は鼻を押さえられれば何でもOK)
薬指で左の鼻孔を閉じ、親指を離して右の鼻孔から息を吐きます
そのまま右の鼻孔から吸い右の鼻孔を閉じ、左から吐く
これを1セットとして、5〜10回繰り返します
呼吸はできるだけゆっくり、吐くときは吸うときより長めを意識してみてください。慣れないうちは指の動きに意識が向いてしまいますが、それでも十分です。
腰痛がつらいとき、気持ちが落ち着かないとき、眠れないとき。場所も道具も要らない、この呼吸法をぜひ一度試してみてください🍀
この他にも、日常に取り入れやすいセルフケアの方法や知識について、記事を書いています。こちらのマガジンにまとめているので、よろしければご覧ください⭐
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