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炭火の煙と、満開の桜と。三里塚のジンギスカンが、帰ってきました。

こんにちは。コラボレーターのいたやゆかりです。
朝、さくらの丘に到着したとき、雨がぱらついていました。

「10時のスタートには止むと思います」—そんな言葉を信じながら、濡れたコンクリートの上をゆっくりと歩きました。テントの下では、スタッフのみなさんが雨の中でも準備を続けてくださっていました。

そして10時過ぎ、気づくと雨が上がりました。桜は、満開でした。

皇室御用達の羊毛と、成田の知られざる歴史

最初に立ち寄ったのは、本城きづな会さんのブースです。

成田は「日本牧羊発祥の地」であり、かつては皇室御用達の羊毛を生産していた歴史があるのだそうです。ブースには当時の記事や写真とともに、各家庭から持ち寄られたというジンギスカンの鍋が並んでいました。

「この鍋、うちの家から持ってきたんですよ。」

そんなお話を聞きながら、三里塚のジンギスカンは「料理」であるだけでなく、家族の「記憶」でもあるのだな、と思いました。食卓を囲んだ幼少期の頃のこと。もしかしたら亡くなってしまったご家族との思い出なども含まれているんだろうなぁと思いを馳せました。

その後は、蜂蜜のこと、落花生のこと、最近収穫した筍のことなど、みなさん、ケータイの写真を見せてくれながらの話は尽きませんでした。
こういう、何気ないけれど豊かな会話が、わたしはとても好きです。

成田は、開墾されてきた方々や空港・航空関連施設で働く方々など、さまざまな背景や想いを持つ方が集まる地域です。だからこそ、お祭りを通して顔を合わせ、関係性を育んでいくことは、とても人間らしくて素敵な取り組みだと感じています。

謎解きで、会場の隅々まで歩きました

続いて参加したのが、羊探し&謎解きチャレンジです。

「ひつじくんの友達が成田にやってきた!謎を解いて、一緒に冒険しよう!空飛ぶひつじと成田のひみつ2026」

昨年は気づかなかった少し分かりにくい場所にまで足を運び、今年はオールクリアできました。LINEのヒント機能に何度も助けていただきながら(笑)。

企業協賛のグッズも豊富で、タンブラー、CD、本、ぬいぐるみなど、一緒に参加した友人たちもとても喜んでいました。小さなお子さん連れのご家族も、ぬいぐるみをベビーカーに乗せて嬉しそうに帰宅される様子が印象的でした。

この謎解きを制作してくださったのは、以前からの仲間であるサカキミヤコさんです。榊さんがご自身のnoteに書かれた制作後記を読んで、じんわりと温かい気持ちになりました。

「またね」って言ってもらえることは奇跡。これだけたくさん人がいるのにも関わらず、また会ってもいいの?それを人から言ってもらえるの?そんなことが起きたらいいよね、って思ってつくりました。

榊みや子さんのnoteより

表面上は子どもも大人も楽しめるお祭りの謎解きでありながら、その奥に人生そのものへの眼差しが静かに宿っている。参加者が「できたー!」と帰ってくるたびに癒されたと書かれていた榊さんの言葉が、とても好きです。

9頭の好奇心旺盛な羊の中には成田市長さんと同じお名前の「かずなり」さんや私と同じ名前の「ゆかり」さんという羊もいました。ぜひ記事も読んでみてください。



羊と桜のジンギスカンマルシェのウェブサイトや制作は私がシェアリングパートナーとして関わっているイマジネーションブランドのOzone合同会社が手がけてくださいました。当日の装飾やスタッフには、RingNe Festivalなどで様々な経験を共にしてきた仲間たちが活躍してくれていました。

装飾は、祈結師の白鳥さや子さんMAJIOさん岡本英樹さんが会場を素敵な装飾で彩ってくださいました。

こども王子/こどもの笑顔クリエイターのベジさんは、子どもたちに優しく寄り添ってくださっていました。SNS担当・謎解き受付むっちゃんは、謎解きの受付で笑顔いっぱいに輝いていました。

スタッフの皆さんも「あ、久しぶり!」の顔がそこここにいらして嬉しかったです。それぞれの得意を持ち寄って、一緒に場をつくれること。その喜びを、あらためて感じた一日でした。

羊のラザニア、ケバブ、そして炭火ジンギスカン

羊と鹿とときどき猪の羊のラザニアは、今回はじめていただきました。


お店では出していなくて、イベント用の特別メニューだそうです。「すぐにいただきます!」と言ったので、直前に温めてくださり、チーズのとろみと羊肉のうまみがしっかりと重なって、とても豊かな味わいでした。

公津の杜のお店のジンギスカンも美味しくて印象に残っています。

ライブを聴きながらいただいた後、MEEMOOBOOさんのケバブサンドも。スパイスと肉の香りが春の風に溶けていくような、気持ちのよい時間でした。お店の前には、ジャンプことキモトさんのZINE『Snova(スノーヴァ)』が飾られていました。

そして、メインの炭火ジンギスカン。地元・成田市本城の宮崎畜産株式会社ミートみやざきさんの羊肉です。細切りの野菜と一緒に、炭火でじっくりと焼いていただきました。タレは甘みと深みのある、まさにジンギスカンという味で、お肉もとても柔らかかったです。

地元の企業の方々と友人と同じ鍋を囲む時間は、とても豊かでした。
アメミヤユウさんのDJを聴きながら、春や桜にまつわる音楽の話などあれこれ話しながら、春の穏やかな午後が、ゆっくりと過ぎていきました。

満開の桜を見上げながら口に運ぶたびに、「雨が降らなくてよかったな」という気持ちが、じんわりとわいてきました。

ゆうなみさんと小池龍平さんのライブ

机と椅子のあるスペースでゆったりとゆうなみさん小池龍平さんのライブを聴くことができました。酒々井の蛍雪学園の子どもたちも、楽しんでいました。その様子が、とても微笑ましかったです。

5月2日には千葉市の自然栽培落花生農園「あんばい農園」にて「森の音なみ vol.9」を開催されるそうで、チラシも配布されていました。
落花生の苗植え体験と里山コンサートという素敵なイベントです。

生音バンド

生音バンドの生音での演奏も、羊の華やかな装飾と共に、春の週末に映えていました。

「絶滅の危機」と、復活の兆し

日経新聞の方が、ディスカバージャパンアカデミーという企業研修に参加されていた成田空港会社の社員の方々に、「空港のある三里塚には、歴史的に非常に貴重な食文化があります。今、絶滅の危機に瀕しているんです。御社でなんとか面倒見ていただけないでしょうか」と5年ほど前に話しかけていたそうです。

食文化は、誰かが「残したい」と思い、動き続けなければ、静かに消えていきます。それぞれの人が様々な想いで取り組まれています。

公津の杜で「羊と鹿とときどき猪」を営む佐藤達也さんは、元々イタリアンのお店を経営されていましたが、業態変更されました。

実際に、昨年から成田市内で羊を飼い始められ、今年は24頭の羊が生まれたそうです。三里塚のジンギスカン文化を現代に受け継ぐ、大切な実践だと思いました。

こうして人が集まり、鍋を囲み、歴史を語り合う場所があれば、文化はきっと続いていきます。このイベントは、NHKNEWSでも取り上げていただきました。

https://news.web.nhk/newsweb/na/nb-1000127482


縁が、縁を呼ぶ

成田国際空港の石川さんとは、もともとシェア街の仲間と隅田川沿いでのランを通じて出会いました。マッドランドフェスやRingNe Festivalにもご参加いただき、気づけば共にイベント企画へと発展していきました。人との縁というのは、本当に不思議で、ありがたいものだと思います。

長野から一緒に参加してくれた友人は、1年目のRingNeで発酵のお店を出店してくれた方でもあります。昨年のRingNe Festivalでは給食担当として、闇鍋の味噌や下味を長野方買い付けてくれたり近未来をイメージしたラムネを早朝から自作してくれていたり。

そんな仲間がまた隣にいてくれる嬉しさは、言葉にしきれません。

会場では、成田界隈で活動されている方々をご紹介したり、お繋ぎする場面もありました。飲食店を経営されている方、さまざまな事業をされている方、まちづくりに携わっている方々……今後どんなつながりが生まれていくのか、とても楽しみにしています。

PHOTO SPOTでは、地元のみなさんがスタッフとして笑顔で活躍されていました。こういう光景を見るたびに、「まちって、人が育てていくものなんだな」と思います。昨年ご一緒した方に再会できたり、成田に知り合いが少しずつ増えていくことが、本当に嬉しいです。

炭火の煙が空に上っていきます。桜の花びらが、ふわりと舞います。
羊肉のタレの香りが、春の風に乗っていきます。

いつかの園遊会のように、三里塚のジンギスカンは、帰ってきました。
このイベントがこれからも続いていくことを、心から願っています。
来年も、さくらの丘で羊とさくらのジンギスカンマルシェを楽しむことができますように。

それでは、味わい深く素敵な日々をお過ごしください。

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