じゃがいもピザという発明について
じゃがいもというものは、いつも脇役である。カレーの中で存在感を出そうとしても、結局肉に負ける。

ポテトサラダになっても、マヨネーズに全部持っていかれる。そういう星の下に生まれた野菜なのだと、私は勝手に思っていた。
ところが、じゃがいもを主役にする方法があった。ピザの生地の代わりにしてしまうのである。これを思いついた人は、なかなかたいしたものだと思う。

作り方は単純である。じゃがいもの皮をむいて、スライサーで薄く切っていく。

フライパンにオリーブオイルをひいて、そこへ切ったじゃがいもを直接並べる。
生地を作る手間も、こねる手間もない。じゃがいもがそのまま生地になるのだから、こんな楽なことはない。

片面をこんがり焼いたら、ひっくり返す。それからケチャップを塗って、具材を乗せて、チーズをかける。

うちはハムとピーマンと玉ねぎにした。それぞれ切って並べただけなのに、なんだかちゃんとした料理をしている気分になるのだから不思議である。

具材を乗せたら蓋をする。しんなりしてきたら蓋を取って、強火で一気にパリパリに仕上げる。
この最後の強火の時間が、なかなか緊張する。焦げるか焦げないかの境目を、フライパンの前でじっと見張ることになる。

出来上がったじゃがいもピザは、生地がぱりぱりで、中はほくほくで、我ながらよくできたと思った。子供たちも喜んで食べていた。

じゃがいもが主役になれる日が、こんな身近にあったとは知らなかった。
まあ、じゃがいもというのは、思っていたよりも野心のある野菜だったのかもしれない。
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