愛と裏切りの舞台の先に、見届ける覚悟ができた日。
今日は、ららぽーと福岡へ行った。

目的はただひとつ、推しの千秋楽ライブ中継である。

この公演は、四月に一度、現地まで観に行った。宝塚の舞台というのは何度観ても慣れるということがなく、幕が開くたびに「うわあ」と声が出そうになる。
今回のお芝居は、その「うわあ」がいつもより大きかった。素敵すぎたのである。
お話は、古代中国の乱世が舞台だ。忠義者のふりをしながら、内心では天下を狙っている武将がいる。
仕えるべき主君の娘に近づき、娘婿という立場を足がかりに、まんまと地位と兵力を手に入れてしまう。
そこに、絶世の美女との因縁の恋が絡んでくるのだから、穏やかでいられるはずがない。
愛なのか、罪なのか、本人たちにもよくわかっていないのではないかと思う。そういう危うさが、舞台の上でずっと燃えていた。
そんな中で、推しの鳳月様の退団発表があった。次の公演をもって退団されるという。
正直、心の準備というものは、そう簡単にできるものではない。
ただ、発表を聞いたその瞬間、なぜか妙に静かな気持ちになった。ああ、最後まで見届けようと思った。取り乱すでもなく、ただすとんと、そう決まったのである。
推しの舞台を観ると、不思議と力が湧いてくる。辛いことがあっても、「また明日から頑張ろう」という気になる。「またこの地に来たい」と、毎回思わせてくれる。感謝しかない。最後の日まで、追いかけようと思う。
そして今日、今回の舞台の千秋楽である。ライブ中継は映画館で観ることになっていた。娘と連れ立って、開演前にランチをとった。

私はオムライスとハンバーグのプレートを頼んだ。

娘はつけ麺である。同じ店に入ったのに、注文するものがまるで違うところが、親子といえども別の生き物だなと思わせる。

食後には、大好物のソフトクリームも食べた。私は普段、ソフトクリームというものにそれほど心を動かされない人間である。
あってもなくてもいい、くらいの位置づけだ。ところがこの場所のメロンソフトだけは別で、毎回「絶品だ」と思ってしまう。なぜかはわからない。ただ、そういうこともあるのだろう。
ランチもソフトクリームも堪能して、いよいよ客席に座った。あとは、画面の向こうの推しを、目に焼き付けるだけである。
最後まで、しっかり見届けようと思う。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
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