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本人確認の入口が、ずっと開かなかった

前回は、私の活動名「みなみ ゆきの」に込めた覚悟の話を書きました。今日は、その続きです。

Facebookアカウントが使えなくなったあと、私は復旧のためにできることをかなり試しました。でも、一番苦しかったのは、「本人確認をしてください」と言われているのに、その本人確認の入口に入れなかったことでした。

本人確認をしたくないわけではありません。むしろ、できるならすぐにでも書類を出したかったんです。マイナンバーカードもあるし、開業届もあるし、確定申告書もある。「みなみ ゆきの」として活動してきたことを説明できそうな資料もある——それでも、提出する画面にたどり着けない。入口に立っているのに、ドアが開かない。今日は、そのときの話を書きます。

技術的な言葉も少し出てきますが、細かい手順の話というより、「原因が分からないトラブルに向き合い続けると、人はこんなに消耗するんだ」という体験記として読んでいただけたら嬉しいです。

3月20日頃から、とにかく復旧のために動きました

Facebookアカウントが使えなくなったのは、2026年3月20日頃でした。最初は、すぐ戻ると思っていました。異議申し立てをして、本人確認をすれば、数日で戻るだろう——そう思っていました。

でも、画面はずっと止まったまま。「Appeal Submitted」「異議申し立てを行いました」というような表示から、先に進みませんでした。

そこから私は、とにかくできることを探しました。Facebook上の異議申し立て、本人確認書類の提出、マイナンバーカードでの本人確認、ログイン問題を報告するフォーム、本人確認フォーム、Business Support Home、ID Hub、Metaサポート——名前を見ても、正直どれが正しい入口なのか分かりにくいものもありました。でも、その時の私は、「どこかに正しい入口があるはず」「どこかから入れれば、本人確認ができるはず」と思って、ひとつずつ試していきました。

画面を開いて、戻って、また別のリンクを押す。違うページに飛ばされる。また検索する。もう一度、同じようなフォームを開く——そんなことを何度も繰り返しました。

書類は、出せるだけ出すつもりで集めました

本人確認で必要になりそうなものは、できる限り準備しました。マイナンバーカード、開業届、確定申告書、個人事業主としての資料、法人会社・株式会社Ishisの関連書類、Meta広告を出していたときの領収書、個人事業主「ゆきの」と私本人との関係が分かりそうな資料、「みなみ ゆきの」として活動してきたことを示せそうなもの——ひとつずつ確認しながら、「これなら伝わるかもしれない」「この資料があれば、本人と活動名のつながりを説明できるかもしれない」「ビジネスとして使っていた履歴もあれば、状況を分かってもらえるかもしれない」と思っていました。

前回書いた通り、私には戸籍上の名前と活動名があります。戸籍上の名前、活動名として使ってきた「みなみ ゆきの」、個人事業主としての屋号「ゆきの」、ビジネス上の表記——私の中では、全部つながっています。でも、本人確認のシステム上では、そのつながりを資料で示さなければいけない。そう思ったので、出せるものは出すつもりでした。「ちゃんと説明すれば分かってもらえるかもしれない」——そう信じたかったんです。

でも、提出する画面に進めませんでした

問題は、書類の中身ではありませんでした。書類を提出する画面に、たどり着けなかったんです。

本人確認フォームに進もうとすると、画面にこう表示されました。

「リンクに問題があるか、ページが削除された可能性があります」

最初に見たときは「あれ?たまたまかな」と思いました。もう一度押してみる。同じ表示。時間を置いて試してみる。やっぱり同じ。ブラウザを変えてみる。それでも変わらない。デバイスを変えてみる。それでも進めない。ネット環境を変えてみる。結果は同じ。新しいiPhoneでも試し、Wi-Fiではなくモバイルデータ通信にも切り替えてみました。それでも、本人確認の画面には入れませんでした。

「本人確認してください」と言われているのに、「本人確認の画面に入れません」という状態。これが本当にしんどかったです。

違う入口から入ろうとすると、別の場所に飛ばされました

本人確認フォームが開けないなら、別の入口があるかもしれない——そう思って、別の導線も探しました。ログイン問題を報告するフォーム、非ログイン状態から使えそうな本人確認フォーム、Business Support Home、ID Hub、アカウント復旧に関係しそうなページ——思いつく限り確認しました。

でも、Report a Login Issue フォームも開けない。Business Support Homeでは、復旧したいアカウントが対象として表示されない。本人アカウントにはログインできない。2段階認証を設定し直したくても、そもそも中に入れない。別の本人確認フォームを試すと、今度は開発者登録用の本人確認フローに案内される。

画面の前で、何度も思いました。「違うんです」「そこじゃないんです」「私は開発者登録をしたいんじゃなくて、Facebookの個人アカウントを復旧したいんです」。でも、画面に向かって言っても、もちろん返事はありません。表示される案内に従って進もうとしても、目的地に着かない。道案内の看板を見て歩いているのに、毎回違う建物に着いてしまう——そんな感覚でした。

入口に立っているのに、ドアが開かない

今回のしんどさを一言で言うなら、これです。入口に立っているのに、ドアが開かない。

本人確認を求められている。本人確認書類も用意している。説明したいこともある。でも、提出する場所に入れない。これが、想像以上に気力を奪いました。

もし、「この書類では認められません」と返ってきたなら、まだ次を考えられたかもしれません。「この名前の関係を追加で証明してください」と言われたなら、追加資料を探せたかもしれません。でも、今回はそこまで行けない。審査に落ちたのではなく、審査の入口に入れない。書類を出してダメだったのではなく、書類を出すところまで進めない。これが一番苦しかったです。

できることがあるのに、できない。説明したいのに、説明する場所がない。手元に資料をそろえているのに、提出箱が見つからない——画面を見ながら、何度も深いため息が出ました。

母のアカウントから問い合わせるしかありませんでした

本人のアカウントにログインできない。でも、サポートには問い合わせたい。そうなると、別のアカウントから動くしかありませんでした。そこで、母のFacebookアカウントからMetaサポートに問い合わせる形になりました。これも、仕方なく選んだ方法です。

でも、ここでまた別の問題が起きました。問い合わせているのは母のアカウントで、復旧したいのは私が15年以上使ってきたアカウント。この2つが、サポート側で混同される場面がありました。

こちらとしては、「母のアカウントの問題ではありません」「母は問い合わせのために使っているだけです」「復旧したいのは、私のアカウントです」と伝えたい。でも、返ってくる案内が、母のアカウントの2段階認証や広告アカウントの支払い方法に関するものになってしまうことがありました。そのたびに、「違うんです」「そちらではありません」「困っている本人がログインできないから、別のアカウントから相談しているんです」と、また説明する。この前提を伝えるだけでも、本当に時間がかかりました。

「本人しかできません」と言われても、その本人が入れない

サポート側にも、もちろん事情があると思います。セキュリティ上、本人確認を厳しくしなければいけないし、第三者が勝手にアカウントを取り戻そうとしている可能性も、システムとしては考えなければいけない。それは分かります。

でも、困っている側からすると、「本人しかできません」と言われても、「その本人がログインできないから困っているんです」となるんです。本人のアカウントに入れない。本人確認フォームにも入れない。だから家族のアカウントから問い合わせている。でも、家族のアカウントから問い合わせると、今度は家族のアカウントの問題として扱われやすい。このループが、本当にしんどかったです。

何度も同じ説明をする。何度も前提を伝える。それでも、話がずれる。「復旧したいのは、私のアカウントなんです」——その一文を、何回心の中で繰り返したか分かりません。

運営チームには共有していました。でも、最後は自分で決めるしかなかった

この間、コミュニティの運営チームには状況を共有していました。完全にひとりで抱え込んでいたわけではありません。状況を話せる人がいたことは、本当にありがたかったです。

でも、最終的にどうするかは、自分で決めるしかないと思っていました。復旧を待つのか。新しいアカウントで動き出すのか。今の発信を止めてでも、元のアカウントの復旧に集中するのか。それとも、復旧を願いながらも、今できる発信を再開するのか——誰かが代わりに決められることではありませんでした。

異議申し立てをして、書類を集めて、画面を開いて、また閉じる。新しいiPhoneで試して、モバイルデータ通信に切り替えて、もう一度やってみる。サポートに問い合わせて、返事を待つ。返ってきた案内を読んで、また違うと感じる——その繰り返しでした。

画面はずっと止まったまま。状況は動かない。返事が来ても、解決にはつながらない。時間だけが過ぎていく。何が起きているのかが分からない。何をすれば解決するのかも分からない——ただただ、画面の前で動けない時間が続きました。

原因が分からないトラブルは、気力体力を削っていく

今回、身をもって分かったことがあります。原因が分からないトラブルは、ものすごく気力体力を消耗する。これです。

何が原因か分かっているなら、まだ対処できます。パスワードが違うなら再設定すればいいし、書類が足りないなら追加で出せばいいし、設定が間違っているなら直せばいい。でも今回は、何が問題なのかが分からない。名前なのか。本人確認書類なのか。フォームの不具合なのか。ログイン状態の問題なのか。ビジネスアカウントとの関係なのか。問い合わせ経路の問題なのか——どこで詰まっているのかが分からない。しかも、こちらから状況を説明したくても、その説明を届ける入口に入れない。これが、こんなにも消耗するものだとは、自分が経験するまで分かりませんでした。

夜、画面を見ながら「もう今日は無理」と思った日もあります。でも翌日になると「もしかしたら今日は進むかもしれない」と思って、また開いてしまう。そして、やっぱり変わっていない。そのたびに、少しずつ心が削られていきました。

それでも、ひとつだけ決めたこと

そんな日々の中で、私はある決断をしました。過去のアカウントの復旧は、願い続ける。でも、それを待って今の発信まで止めることはしない。新しいアカウントを作って、そこから動き出す。

復旧を諦めたわけではありません。元のアカウントが戻るなら、今でも戻ってきてほしいです。でも、戻るかどうか分からないものを待ち続けて、今の私の発信まで止めるのは違う——そう思いました。

運営チームに状況を共有しながらも、最終的にこの判断は私が自分で決めました。決めたあと、私は経緯を伝えました。メルマガで。そして、新しいFacebookアカウントの最初の投稿で。「こういうことがあって、新しいアカウントで再始動します」と書きました。

投稿する前は怖かったです。「ちゃんと伝わるかな」「大げさだと思われないかな」「なぜ戻せないの?と思われるかな」——そんな不安もありました。でも、伝えないと始まらない。そう思って、書きました。

「あすは我が身」と受け取ってくださった方がいました

経緯を伝えたあと、思いがけないお声をたくさんいただきました。その中のいくつかを、今日は紹介します。まず、松田擁三さんからのお声です。

ゆきのさん 松田擁三@中小企業のAXDX成功の架け橋 です。 この度は大変でしたね。 やり取りしても、いくら説明してもダメなんだ! ざっかーさん思った以上に厳しいんですね! これから私も情報発信が増えてくると思うので、あすは我が身というつもりで運営します。
友達申請しました! 新たな環境で、よろしくお願いします。

メルマガへのお声

「あすは我が身」——この言葉に、ハッとしました。

私は、自分のことで精一杯でした。戻らない画面、開かないフォーム、伝わらない前提、何度も繰り返す説明——その中にいると、どうしても視野が狭くなります。でも、松田擁三さんは、私の経験を自分のこととして受け取ってくださいました。「これから自分も情報発信が増えてくるから、あすは我が身として運営する」と言ってくださったんです。

この言葉を読んだとき、「私の遠回りした時間は、無駄じゃなかったのかもしれない」と思えました。もちろん、できればこんな経験はしたくありませんでした。でも、私が経験したことを言葉にすることで、誰かが自分の発信環境を見直すきっかけになるなら、それは意味のある失敗になるかもしれない——そう思えました。

松田擁三さん、本当にありがとうございます。

「原因がわからず事象だけがある状態」という言葉に救われました

次に、maki.さんからのお声です。

ゆきのさん
こんにちは。maki.です。 先日画面上で久しぶりにゆきのさんのお顔を拝見して、懐かしいようなうれしい気持ちになりました。 体調も崩されていたかと思いますが、お元気になられましたか? ご自身のFacebookアカウントとお店のInstagramアカウントの件、大変でしたね・・・ 原因がわからず事象だけがある状態での復旧って、とても気力体力を消耗しますよね・・・ 私は2ヶ月くらい前にトラブル解消に半月ほどかかったことがあったので、 ゆきのさんは相当大変な想いをされて、相当な決意でリスタートされたのだろうと想像しました。 すごい経験だっただけに、他の人にはない武器になるのではと思いました。

メルマガへのお声

「原因がわからず事象だけがある状態での復旧って、とても気力体力を消耗しますよね」——この言葉を読んだとき、思わずうなずきました。そう。まさに、それだったんです。

原因が分からない。でも、事象だけは起きている。アカウントに入れない。本人確認フォームが開かない。サポートへの説明がうまく通らない。画面は変わらない。時間だけが過ぎていく——この状態を、maki.さんが一言で言語化してくださったように感じました。ずっと胸の中にあったモヤモヤが、「ああ、私はこれで消耗していたんだ」と整理されていく感覚がありました。

maki.さんも、半月ほどトラブル解消で大変な思いをされたとのことでした。経験された方の言葉だからこそ、深く沁みました。

「すごい経験だっただけに、他の人にはない武器になるのでは」と言っていただけたことも、ありがたかったです。その渦中にいるときは、とても武器なんて思えません。ただ苦しい。ただ疲れる。ただ早く終わってほしい——そう思っていました。でも、後から言葉にして残せば、誰かの役に立つかもしれない。それなら、この経験も無駄にしなくていい——そう思わせてもらいました。

maki.さん、本当にありがとうございます。

「ゼロからの再構築」という言葉で、選択を肯定してもらえました

そして、しんせつさんからもお声をいただきました。

ゆきのさん
いつもお世話になっています。 メルマガ拝見しました。 15年以上積み上げられてこられたFacebookの突然のアカウント停止。 悔しさとMeta社とのやりとり、読んでいて胸が熱くなりました。 プラットフォームに依存しないこと。 これですね。私も同じような体験をしています。 ゼロからの再構築が、いい流れを生むそのきっかけになればと思います。 原因はおよそ分かっておられるのでしょうか。 本名でないことが原因だとしたら、活動名で登録されている方はたくさんおられますが、私も修正しないといけないなと思いました。 引き続きよろしくお願いいたします。
しんせつ

メルマガへのお声

「私も同じような体験をしています」——この一文に、まず救われました。自分だけじゃないんだ。そう思えたからです。

そして、「ゼロからの再構築が、いい流れを生むそのきっかけになれば」という言葉も、すごく響きました。

私はあのとき、自分なりに考えて「待ち続けるのはもうやめよう」と決めました。元のアカウントを捨てたいわけではない。でも、戻るか分からないものを待って、今の発信まで止めるのは違う——そう思って、新しいアカウントで動き出すことにしました。それは私が自分で決めたことです。

でも、決めたあとも不安はありました。本当にこれでよかったのかな。もう少し待つべきだったのかな。新しいアカウントで始めることは、逃げのように見えないかな——そんな気持ちもありました。だからこそ、しんせつさんの「ゼロからの再構築」という言葉に救われました。私が選んだことを、ただのやり直しではなく、再構築として見てくださった。それが、自分の選択を肯定してもらえたようで嬉しかったです。

しんせつさん、本当にありがとうございます。

経験を話したことで、孤独だった時間が少し変わりました

復旧対応をしている間は、どうしても孤独でした。もちろん、運営チームには共有していました。でも、画面を開くのは自分です。フォームに進めない画面を見るのも自分です。返ってきた案内を読んで「また違う」と思うのも自分です。最終的に、新しいアカウントで動き出すと決めるのも自分でした。その時間は、誰かが完全に代わってくれるものではありません。

でも、決めたあとに経緯を伝えたら、「あすは我が身」と受け取ってくれる人がいました。「原因が分からないトラブルは消耗する」と分かってくれる人がいました。「私も同じような体験をしています」と言ってくれる人がいました。その言葉に触れて、孤独だった時間が、少しだけ別の意味を持ち始めました。

苦しかった時間。悔しかった時間。画面の前で何度も止まった時間——それを言葉にしたことで、誰かの気づきや準備につながるかもしれない。そう思えたんです。

次回は、見切りをつけた瞬間の話をします

ここまでやって、それでも動かない。本人確認の入口には入れない。サポートとのやり取りも、なかなか解決につながらない。時間だけが過ぎていく——そんな状態の中で、私が「待つこと」をやめると決めた瞬間がありました。

それは、諦めたのではありません。「止まらない」と決めたんです。なぜ、そう決めたのか。そのとき、何を手放して、何を守ろうとしたのか。そして、決めたあとに、どんな景色が見えたのか。次回は、その話を少し詳しく書いてみます。

合わせて読みたい

前回の記事です。Facebookの本人確認に引っかかった背景にある、私の活動名「みなみ ゆきの」に込めた覚悟について書いています。今回の本人確認の話の前提になっている話です。

→「みなみ ゆきの」という名前に込めた覚悟

次回として予告した「見切りをつけた瞬間の話」も、これから順次お届けしていきます。

→Facebookアカウント復旧を待たずに、もう一度発信を始めた日

※公開予定の記事です。公開後にリンクが有効になります。

最後に

今回の話は、技術的なトラブルの話に見えるかもしれません。でも、本当に伝えたかったのは、画面の中で起きているたったひとつの不具合が、人の気力をこんなにも消耗させるということです。そして、こういうことはFacebookに限らず、どのSNSやサービスでも起こりうるということ。

経験している間は、自分の中で抱え続けるしかない時間が、どうしてもあります。仲間に状況を伝えていても、最終的にどうするかは自分で決めるしかない。でも、その「決めた」あとに経験を伝えてみたら、受け取ってくださる方がいました。「あすは我が身」と言ってくださる方。「私も経験した」と言ってくださる方。「ゼロからの再構築」と捉えてくださる方。その言葉が、孤独だった決断の時間を労ってくれました。

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

それでは、また次回。

ゆきの

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